「ストレージの障害というのは、どうしても避けられないことです。それがVeeamの導入によって、約6年間バックアップとリストアの失敗をゼロで運用できています。"戻せない"ことへの心配から解放されると同時に、当社のサービスが止まることなく提供できているのが一番の効果です」
システム統括本部 IT事業推進統括部 ITソリューション部 部長
鈴木 拓暁 氏
導入前 | 導入後 |
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「マイナビ転職」「マイナビウエディング」をはじめ、さまざまなサービス基盤として運用するプライベートクラウド「マイナビクラウド」では、サービスの拡大とともにサーバーの台数やデータ量が増加。従来のバックアップでは、”取れない””戻せない”のリスクが顕在化していた。 | ・導入から約6年、バックアップとリストアの失敗がゼロ ・不可避であるストレージの障害にもサービス継続性を担保 ・バックアップ業務に割く工数を大幅に削減 ・RPOを定め、事業部門へも安心感を醸成 |
ビジネス上の課題
会員数約444万人、掲載されている求人案件数1万3000件以上を誇り、"転職先を決めたサイト""満足度""使いたいサイト"の3部門で業界ナンバーワンとなった実績を持つ「マイナビ転職」。結婚式情報サイトの顧客満足度調査にて、2年連続で1位となった「マイナビウエディング」。就職情報をはじめ、さまざまなサービスを提供する株式会社マイナビにおいて、このふたつのサービスの一部は、「マイナビクラウド」と名付けられたプライベートクラウド上で運用されている。
同社がマイナビクラウドの運用を開始したのは、2010年。サービスの事業拡大とともに、現在は約900VMが稼働する巨大インフラとなっている。そのマイナビクラウドのビジネス上の重要性を、株式会社マイナビ システム統括本部 IT事業推進統括部ITソリューション部の鈴木 拓暁 氏はこう語る。
「万が一マイナビクラウドのダウンタイムが発生した場合、当社のサービスを利用されている非常に多くのユーザーの方に多大なご迷惑がかかってしまいます。もちろん、情報を掲載いただいているお客様にもご迷惑がかかってしまい、掲載ができない、つまりサービスが提供できなかったとなると、金銭的な補償も生じることになります。事業の継続性をいかに担保するのかは当社の重要な課題です」
マイナビクラウド自体は、データセンターをより災害に強い場所に移すなど、緊急時対策を講じてきたが、運用面では、データ自体のアベイラビリティに対して改善する課題も浮き彫りになっていた。「マイナビクラウドを運用し始めた当初は規模もまだそれほど大きくなかったこともあり、仮想基盤に付随するvSphere Data Protectionでバックアップ/リストアを実施していました。しかし、規模が大きくなるにつれ、扱うデータ量も並行して増加、途中でエラーが起きてしまって失敗してしまったりする事象が多発するようになりました」と鈴木 氏。今後、さらにサービスが拡大していくことを考えると、”復旧しきれないこと”のリスクが懸念されるようになり、2013年ごろから専用ソリューションの導入が検討されることになった。
Veeam のソリューション
選定においては、複数の候補の中から絞り込み、最終段階で2社のソリューションが残った。そして、それぞれ綿密な検証テストの結果、2014年に最終的にVeeamのソリューションが採用される。
選定の第一条件として掲げられたのは"規模に耐えられる"こと。事業拡大に伴う柔軟な拡張が可能か、導入がしやすいか、"戻せる"保証ができるかなどの性能を比較し、Veeamの採用が決定。鈴木氏によると、一番の決め手となったのは「ちゃんとバックアップが取れる」信頼性と安心感だったという。「バックアップに要する時間が他社より短かっただけでなく、確実に取れるという正確性がありました。毎回増分でバックアップを取るというアーキテクチャも優れていたし、シンプルで分かりやすい点も評価できました。最後はコスト面でも問題なく、Veeamを選択しました」(鈴木 氏)
実際のVeeamの導入は、2014年8月より開始。2015年春ごろまでにはマイナビクラウド全体での運用が開始された。
導入の効果
・バックアップとリストアの失敗はゼロ
特筆できるのは、Veeam導入後、約6年にわたりバックアップとリストアの失敗がゼロだということだ。システムの運用においては、ストレージの障害というのは、どうしても避けられない。これはマイナビクラウドにおいても同様であり、Veeam導入以前では、こうした問題に対し”戻せない”不安が付きまとっていた。これに関して、鈴木氏は「"戻せない"ことへの心配から解放され、当社のサービスが止まることなくユーザーへ提供できているのが一番の効果です」と語る。
・バックアップ業務時間を大幅短縮し、より戦略的な業務に
部門として、効率的に時間を使えるようになった効果もある。「Veeamが搭載する自動バックアップリトライ機能が助かっています。以前だとリトライの処理は手動で、朝方に担当者へ通知メールが届き、翌日に出社してからも前日のバックアップ作業に当たらなければならないことがありました。そういった時間から解放され、部門としてのより戦略的な業務に担当者が携われるようになったことはビジネス上の大きなメリットです」(鈴木 氏)
・RPOも定め、事業部門へも"安心感"を醸成
事業部からのリストア依頼は時々あるが、いずれも問題なく対応できているという。また、ある自治体向けクラウドにストレージの障害が発生した報道を目にした際も、「改めてリストアテストを行ったが、正常にバックアップが取れていることを再確認できました。たまに事業部からコンテンツを丸ごと消去してしまったので何とかならないかという相談があったりもしますが、Veeamではファイルだけを戻す簡単なオペレーションで、『少なくとも1日前の状態までは戻せる』とサービスレベルを明確に伝えることができています」と鈴木 氏は話す。
同様に、今後もマイナビのサービスが拡大していくにつれ、強固で安定したインフラの構築が求められるとともに、万が一の際の備えもより万全でなくてはならない。鈴木 氏は「事業継続性の観点で、バックアップは最初のステップとしてその果たす役割は大きい。その中で、Veeamへの安心感・信頼感は絶対的です」と語る。さらに、「Veeamはデータマネジメントカンパニーとして包括的なソリューションを有していると思っています。現在使っているエディションより高次のエディションの活用を検討し、より幅広いマネジメントを実施していくことも視野に入っています」とVeeamへの期待を込めた。
関連情報
本稿で取り上げたVeeamのソリューションについての詳細。また、マイナビ社以外の導入事例は、下記Veeamのホームページよりご覧いただけます。
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