中堅企業が注力するITトピックは

2月19~20日に開催された、デル 広域営業統括本部主催の「三田オープンオフィスイベント」。中堅企業の情報システム、調達・購買部門、経営企画部門などの担当者を対象としたイベントで、中堅企業におけるIT投資の傾向と現状報告、課題解決のための製品紹介などが行われた。

イベントの冒頭行われた「分析!中堅企業IT投資動向調査2020」と題したセミナーでは、デル 広域営業統括本部が2017年から独自に実施している、中堅企業のIT部門を対象にしたアンケート調査「中堅企業IT投資動向調査2020」の速報分析が公表された。

2019年12月から2020年1月24日にかけて行われた今回の調査は、1161社が回答。調査の結果、1月14日に延長サポートが終了したWindows 7からWindows 10への移行状況は、「全台を移行または入れ替え済」と答えた企業が前年の5.8%から26.5%へと大幅に進捗しているものの、全体の3割弱に留まった。また、問題点として「移行作業・展開にかかる人手」を挙げた企業が半数以上を超え、IT人材のリソース不足が移行への足かせとなっている現状が浮き彫りとなった。

一方、デジタル化に関するIT予算の状況として、「増加傾向」「増加計画」と答えた企業は48.2%と半数近くを占めながらも、取り組み状況については「他社と比べて、ある程度進んでいる」「かなり進んでいる」が合わせて19.4%に留まった。以上を踏まえると、デジタル投資への高い意識・意向がありながらも、人材不足などが理由で、思ったようには進んでいないことへの危機感を持つ企業は少なくないことが伺い知れる結果となった。

定番の「Latitude」が勢揃い

同会場では、デルが中堅企業におすすめする製品・サービスが紹介された。そのうち、同社のビジネス向けモデルの定番とされる「Latitude」は、各社で定着している「3000シリーズ」から、最新の「Latitude 7400 2-in-1」まで、現在販売されているモデルが一堂に展示されていた。

  • Latitude 3500

    Latitude 3500

  • Latitude 5400

    Latitude 5400

Latitudeのシリーズ全体としての特長は、ビジネスに求められる高いレベルでの安全性・管理性・信頼性、モバイル性をノートPCに収めていることだ。生体認証リーダーや暗号化HDDによりデータを常時保護し、「Dell Client Command Suite」によってリモート管理を実施するだけでなく、導入のしやすさも手助けしてくれる。

最新の「Latitude 7400 2-in-1」は、バッテリー持続時間が業界トップレベルの最大26時間46分、加えて1時間未満で最大80%の充電が可能な「Dell ExpressCharge」にも対応しており、外出の多い営業職などにも向いた製品だ。セキュリティ対策として、「インテル® Context Sensing SDK」が可能にしたPC近接センサーを世界で初めて実装した「Dell ExpressSign-in」も搭載し、席を離れると自動でロックを行い、戻ると顔認証で解除する利便性の高いセキュリティ認証を備えている。

液晶にはナローベゼルを採用し、13インチクラスの本体ながら14インチの液晶画面を収めたことも特長の1つ。ヒンジを大きく回転させる"テントモード"にすれば三角形のテントのようにPCが立つので、狭いスペースで画面だけを見たいときや提案の場で相手に画面を見せるときなどにも便利だ。

  • Latitude 7400 2-in-1

    Latitude 7400 2-in-1

ノートPCではコストパフォーマンスに優れたモデルとして「Vostroシリーズ」も展示されており、スモールビジネスに適したモデルとして紹介されていた。ビジネスに必要な機能と性能、耐久性と優れたサポートをバランスよく満たした製品だ。

デスクトップPC「OptiPlex」は、話題の"ゼロフットプリント"も展示

デスクトップPCのコーナーでは、「OptiPlex」シリーズを中心に、業務に快適なデスク環境を実現するモニターなどの関連製品も紹介されていた。デルのデスクトップPCは超小型、省スペース、ミニタワー、ディスプレイ一体型のオールインワンの4タイプに分類されるが、共通の特長として、同じ画面サイズでもより省スペースに使用できる設置面積のコンパクト化や、ベゼルを狭くした設計がされており、デスクスペースをより有効に活用できる。たとえば、自席でPCを使わない作業を行う際も、十分なスペースをデスク上に確保することが可能となる。

  • Optiplex 3060 SFF

    Optiplex 3060 SFF

  • Optiplex 3060 マイクロ

    Optiplex 3060 マイクロ

なかでも一番の注目製品は、"ゼロフットプリント"で話題の「OptiPlex 7070 ウルトラ デスクトップ」だ。一見すると、モニタースタンドにしか見えない製品だが、スタンド背部のカバーを開けると、内部にPCモジュールが組み込まれた、正真正銘のデスクトップPCだ。USB Type-Cでの映像信号送出とUSB PDによる電源入力が可能なため、モニターとの接続およびPCへの電源供給はUSB Type-Cケーブル一本のみでまかなうことができる。

  • Optiplex 7070 ウルトラ デスクトップ

    Optiplex 7070 ウルトラ デスクトップ

選択肢が広がるデルのワークステーション

また、世界的に高いシェアを誇るデルのワークステーションも展示されていた。近年、テレワークの推進により、クリエイターなどの専門職にも場所や時間にとらわれない柔軟な業務環境が求められており、モバイル型ワークステーションが浸透してきている。会場ではタワー型・モバイル型の「Precision」シリーズ、テレワークの選択肢の1つにもなるシンクライアント端末が紹介されていた。

注目は、モバイル型の「Precision」シリーズの最新モデル3製品。いずれもOSにはWindows 10 Pro、CPUは第9世代インテル® Core™ プロセッサーまたは第2世代インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサー、プロ向けグラフィックスカードを搭載し、オプションでAdobe RGB 100%表示対応のIGZOディスプレイも選べるなど、タワー型ワークステーション並みの機能と性能を持つ。

ハイエンドの「7000シリーズ」の最新モデルである「Precision 7740」(17インチ)は、GPUにQuadroシリーズの「RTX 5000」「RTX 4000」「RTX 3000」のいずれかを選択できる。同じく最新モデルの「Precision 7540」(15インチ)は、先述した3点に加えて「T2000」「T1000」からも選択できる。ECC対応メモリーを最大128GBまで搭載できるほか、グラフィックス機能はともに「NVIDIA Quadro RTX」に対応しており「AMD Radeon Pro」も利用可能だ。

  • Precision 7740

    Precision 7740

  • Precision 7540

    Precision 7540

一方、最薄、最軽量、最小で強力なパフォーマンスを実現する15インチのモバイルワークステーション「5000シリーズ」の最新モデルである「Precision 5540」は、1.78kgの軽量設計で、狭額縁のInfinityEdgeディスプレイデザインを採用。メモリーは最大で64GBまで使用できる。

2019年度のセキュリティ事故事例を解説

イベント会場内では、こうしたPC製品以外にも、中堅企業が気をつけるべきセキュリティ事故を紹介する「セキュリティ事件簿」のコーナーが開設され、中堅企業における2019年度に発生したセキュリティ事故の事例について、デルの説明員による解説が行われていた。

Windows 7の延長サポート終了(Windows 7 EOS)により、社内利用PCのOSを最新化していなかったことから情報漏洩が発生してしまった事例や、物流業者に偽装したメールを開封したことでランサムウェア感染を起こしてしまった事例など、2019年度は多数のセキュリティ事故が発生したという。これに対して、デルのソリューションやサポートでは「事後の対策をしっかりと行い、繰り返しセキュリティ対策の風土を高めることを重視している」と来場した企業の担当者へ説明していた。

IT課題の解消をトータルにサポート

IT投資における課題を分析するセミナーから、業務で活用できる製品の展示、気を付けるべきセキュリティ事故の解説まで、中堅企業がITを快適に利用するためのトピックをトータルで学ぶことができた今回のイベント。働き方改革の推進や、デジタルトランスフォーメーション(DX)への対応、これに付随するセキュリティ対策など、ITの運用に課題を持つ中堅企業の担当者は、多くの学びを得られたことだろう。

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