デジタルトランスフォーメーション(DX)の実現に向け、データドリブンによるビジネス創出が不可欠となった現在、ICTインフラの生命線である「ストレージ」の選択は、重視すべき課題となっている。ビジネスで扱うデータ量は増加の一途を辿り、AI/ディープラーニング、ビッグデータ分析、VDI(デスクトップ仮想化)など、高速処理が必要なイノベーションが実用化されるなか、ストレージには容量と性能の両立が求められている。もちろん、コストや可用性といった要素も重要な判断基準だ。最新のイノベーションを活用してビジネスを展開するためには、用途に合ったストレージを選択し、最適なITインフラを構築する必要がある。選択を誤れば業務効率が低下するだけでなく、多くのビジネスチャンスを逃すことにもなりかねない。
こうした状況のなか、ストレージ業界のリーディングカンパニーであるネットアップ社とOEMパートナーシップを結ぶ富士通が、「ETERNUS NR1000 series」の製品ラインナップを拡充した。
ETERNUS NR1000 seriesは、高速なSSDを採用したオールフラッシュストレージモデル「A series」と、SSDとHDDのハイブリッドモデル「F series」で構成されており、幅広いラインナップを展開してきた。今回追加された製品は、ETERNUS NR1000A seriesではミッドレンジモデルの「A400」と「A220」「A700」のSAN専用バージョンとなるASAモデル、ETERNUS NR1000F seriesではミッドレンジモデルの「F8300」、エンタープライズモデルの「F8700」の計5モデルとなる。どのモデルも最新技術・規格に対応した製品となっており、優れた汎用性と拡張性を実現。従来のモデルと併せ、多様な用途に対応したラインナップを構成している。
独自の品質チェックで信頼性を追求
1998年のOEM契約締結から20年以上にわたりネットアップと密接な連携を行ってきた富士通は単なるOEMベンダーではない。自社開発の製品同様にNR1000 seriesにおいて信頼性を追求のための独自の品質チェックを実施し、安全性・完全性を検証している。また、豊富な導入実績に裏付けされた経験やノウハウを活かし、業種・用途に合わせた製品選択をきめ細やかにサポートするなど、富士通はストレージ選択・導入に悩む企業にとって有用なサービスを提供してくれる。
オールフラッシュストレージは「A400」を追加、SAN専用モデルも登場
ハイエンドモデルに迫る性能を持つミッドレンジモデル
仮想化技術が浸透してきたことで、膨大なVDIを運用している企業も増えてきている。また、中堅・中小企業や研究室においてもAI/ディープラーニングを活用した画像・音声解析が行われるなど、あらゆる分野でITインフラに求める処理性能が高くなっている。こうしたパフォーマンス重視の用途に向いているのが、オールフラッシュストレージ A seriesのニューモデル「A400」だ。ハイエンドモデルのA800をベースとしたモデルで、A300の後継機種に位置づけられている。NVMe+SASの複数ポートを搭載するなど最新規格に対応。高いIOPSを実現しており、ハイエンドモデルに迫る性能を持つミッドレンジモデルに仕上がっている。従来のA seriesと同様に、高度な重複排除・圧縮機能を搭載しており、高速なSSDの容量を効率的に活用することができる。
クラウド連携で有効な「FabricPool」機能
シンプルで使いやすい管理機能や強固なセキュリティをNR1000 seriesにもたらすプラットフォームOS「ONTAP」では、今回のニューモデルから最新バージョン「9.7」を採用。 富士通のパブリッククラウドサービス「FUJITSU Cloud Service for OSS」と連携し、アクセス頻度の多いデータを「A400」に、アクセスの少ないデータをクラウドに自動で階層化する「FabricPool」機能も利用することができる。これにより「A400」では、オールフラッシュストレージの特性を活かしつつ、データへのアクセス頻度に応じた効率的なストレージ投資が可能になる。
また、従来の「A220」「A700」からNAS機能を省いたSAN専用モデル(All SAN Array)では、構成がシンプルになったことによる簡易性向上や、コントローラー障害時に発生するフェイルオーバー(待機システムへ自動切り替え)の迅速化による業務継続性の向上を実現。SANを採用したシステムの構築を考えているケースにおいて魅力的な製品となっている。
コストパフォーマンス重視のNR1000F seriesもラインナップを拡充
ハイブリッドストレージモデルとなるETERNUS NR1000F seriesは、ストレージ容量と処理性能のバランスに優れており、複数ビジネスワークロードの統合やファイルサーバの構築など、さまざまなケースで有効な選択肢となる。今回新たにリリースされる「F8300」はF8200の後継に位置するミッドレンジモデル。「F8700」はエンタープライズモデルで、従来のF8200とエンタープライズモデルF9000の間を埋める製品となっている。この2製品がラインナップに追加されたことで選択の幅は広がり、特に「F8700」は、F9000に次ぐ処理性能を持ちながら設置スペースは半分程度に抑えられ、ハイパフォーマンスなシステムを効率的に構築したいというニーズに対応できる。
容量・処理性能・価格のバランスが取れた「F8300」と、パフォーマンス寄りの構成を持つ「F8700」。どちらもA seriesと同じくONTAP 9.7を搭載しているほか、最新規格を採用した構成となっている。必要な要件に適応するのならば、オールフラッシュではなく、ハイブリッドの最新モデルを選択するのも効果的といえる。
富士通のサポートがあれば、NR1000 seriesの機能を最大限に有効活用できる
今回のラインナップ拡充により、NR1000 seriesは、より柔軟に選択できるストレージ製品となった。複数ワークロードのパフォーマンスを制御する「ストレージQoS」や高速なバックアップ/リカバリーを実現する「Snapshot」、DR体制の構築をスムーズに行える「SnapMirror」など、NR1000 seriesには現代のストレージに求められる機能が網羅されている。さらに富士通の充実したサポートがあれば、安心して多種多様な機能を最大限に有効活用できる。富士通Zinraiと組み合わせたディープラーニングシステムとして活用できるのも魅力だろう。デジタルトランスフォーメーション(DX)に取り組んでいる企業はもちろん、更改タイミングでシステムの刷新を考えている企業や、先進テクノロジーをビジネスに取り入れたい企業にとって、NR1000 seriesは見逃せない選択肢となるはずだ。
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