国内のどの業界でも深刻な人材不足に悩まされるなか、人事部門に求められる業務レベルは質・量ともに増えている。しかし、現実的には日常業務に時間を費やされ、労働生産性向上の実現には至っていないのが現状である。本稿では、15年ぶりにUX(User Experience)を全面刷新して操作性を追求するとともに、人事部門のニーズに応える機能を新しく取り入れることで、日々発生する業務の負担軽減と労働生産性向上の実現を支援する、スーパーストリームの「SuperStream-NX 人事給与」の最新版について紹介する。
人材不足で人事の役割はさらに重要に
少子高齢化が深刻化している昨今では、国内のどの業界でも深刻な人材不足に悩まされている。今後ますます従業員の採用が厳しくなっていくなかにあって、現有戦力のパフォーマンスをいかに最大化するかが人事部門にとって喫緊の課題となっているのだ。
また、当の人事担当者に関する課題もある。5年後10年後を見据えた従業員の分析や、自社の給与水準の客観的位置づけなど、人事担当者に求められるスキルが年々高度化しており、そうしたニーズにこたえながら自身の生産性も向上していくことが強く求められているのである。
昨今の人事の潮流を象徴するのが「OKR(Objective and Key Results)」に対する注目度の高まりだろう。OKRとは目標管理手法であり、「目標(Objective)」と「結果(Key Results)」を可視化することで、会社と全社員のゴールを明確化してズレないように運用していくことが根幹となっている。当初はGoogleやFacebookといった最先端のグローバル企業で取り入れられていたが、自社のカルチャーをしっかりとつくり、そこで中長期にわたって従業員が成長していくことの重要性が認識されるようになった結果、最近では多くの企業の間で導入に向けた動きが活発化している。
国内5分の1のシェアを占める国産ERP
こうした人事の課題や変化を受けて、いちはやく人事給与システムの機能を刷新し対応に動いているのが、1995年から会計・人事給与に特化した統合業務パッケージ「SuperStream」を開発、販売しているスーパーストリームである。「日本の会計・人事をもっと優しく、もっと便利に」をミッションに掲げるSuperStreamは、9,113社(うち上場企業:788社)が採用しており、国内上場企業の20%のシェアを誇るERPソリューションだ。特に中堅から大企業の市場で実績が高く、数年以内には1万社超えが予想されている。
このうちSuperStream-NX 人事給与は、スキル情報をもとに従業員の今の姿と(As Is)とあるべき姿(To Be)を明らかにするのに加え、セルフサービス化によって従業員を人事業務へと参加させ、自立型社員の育成が可能な仕組みを提供している。グループ全体の人事情報を一元管理することにより、人的リソースの再配置を柔軟に行うことが可能となり、経営戦略に基づいたグループ全体のダイナミックな人事刷新を支援する。また、こうした従業員のスキル情報管理を実現する人事管理を中心に、複雑な給与体系にも柔軟に適応可能な給与管理機能を提供するのも大きな特徴の1つとなっている。
15年ぶりの大刷新でさらに強化された人事給与システム
すでに多くの企業の人事業務を支えているこのSuperStream-NX 人事給与だが、2019年10月1日に15年ぶりの機能刷新で新たに「SuperStream-NX Ver.2.20人事給与(新人事給与)」として生まれ変わった。一足先に会計システムの「SuperStream-NX V2」を2017年6月にリリースしており、デザインを全面刷新するとともに「直観的な操作性」を追求し国産ならではのユーザビリティを実現している。入力/出力機能も全面強化されたほか、グローバル対応やクラウド対応が図られた。
スーパーストリーム 取締役 企画開発本部長の山田誠氏はこう話す。「バックオフィス業務に特化して製品を提供する我々にとって会計と人事というのは2本柱です。そして15年ぶりの刷新となる新人事給与では、すべてがV2の基盤に統合されます。つまり、V2の直感的で快適な操作性といったユーザビリティや高いパフォーマンスなどがそのまま新人事給与にも反映されるわけです」
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スーパーストリーム株式会社
企画開発本部 本部長 山田 誠氏
SuperStream-NX人事給与を特徴づける4つのコンセプト
“労働生産性と知的生産性を向上させる仕組み”を製品コンセプトに掲げる新人事給与だが、その実現のためにさらに以下の4つのコンセプトを実現する。
- 日本版タレントマネジメント
- 連結人事(グループ人材管理)
- セルフサービス
- 労働生産性の向上
まず1つ目の日本版タレントマネジメントでは、人事戦略にそった人材を育成する仕組みを提供する。企業戦略にそった「社員のあるべき姿(To Be)の定義」と「現在状態(As Is)の情報収集」をして、パフォーマンスを最大化させるために、採用・異動・研修・評価などの一連の人事業務の戦略的な遂行を支援するのである。
「よく日本企業は人材育成の観点が弱いといわれがちですが、新人事給与では中長期的なビジョンで従業員の育成を考えていくOKRの実践も可能となり、企業ポリシーに合致した従業員を育成できるようになります」と山田氏は説明する。
人事戦略にそった人材を育成する仕組みでは、人材の適材適所をわかりやすく可視化する。直感的なUIにより、経歴のタイムラインにより従業員の歴史を一目で把握し、組織単位の戦力/要員を組織図で確認するなど、従業員の情報をわかりやすく比較することが可能となるのだ。
2つ目の連結人事については、新人事給与がグループ全体の「連結人事基盤」となり、タレントマネジメントの考え方をグループへと広げていくことができる。
「人材の採用が難しくなっていく今後は、誰もがイキイキと働けるような環境をつくり、いかに流出を防ぎパフォーマンスをあげるかが人事にとっての目標となります。それをグループ全体で行えるようにするわけです」(山田氏)
3つ目のセルフサービスは、従業員の人事関連の諸届や社員情報照会などはセルフサービスで実行できるようにすることで、人事部門の負荷を軽減する。人事情報を現場にオープン化するとともに、ワークフローによる業務処理向上、給与/年調書類のペーパーレス化に大きく寄与することになる。
そして4つ目の労働生産性の向上では、ユーザーの操作性/利便性が徹底的に追求されている。
「先にリリースしたSuperStream-NX V2の操作性/利便性はお客様からの評判もよく、新人事給与も同一基盤となりますのでそのメリットをまるごと享受できるようになります。とりわけ好評だった、統計やレポート作成が簡単に行える強力なExcel Reportを新人事給与にも全面実装しました。こうしてレポート作成を効率化することで、労働生産性の向上にも寄与できるこのツールは、我々ならではの強みであると自負しています」と山田氏は強調する。
他にも新人事給与では、給与計算や通勤交通費のデータ取り込み、雇用契約書Word出力など、各種人事スキルを備えたSuperStream-NX オフィスロボットもとの連携も行えるため、ルーチン業務の自動化が可能となる。
ちなみに新人事給与は、既存ユーザーであれば保守契約に基づく通常のバージョンアップで移行することができる。利用形態もクラウドで、オンプレミスどちらにも対応している。
人事の未来予想図──2020年以降に大きな波が押し寄せる
2020年以降には大きな時代の変化が押し寄せてきて、経理・人事にとっての産業革命を引き起こすといわれている。それは「AI・ロボット時代」の到来であり、職場ではヒトとロボットの融合が進んでいくことになる。
「そうなると、これまで人間が作業することが前提となっていた業務のあり方も大きく変わっていくことでしょう。SuperStreamも、いままでは人による操作を前提としてUIや操作性を追求してきましたが、今後は必ずしも人がERPを触る必要はないかもしれません。そうした人類が迎える大きな時代の変化までも見据えて、今回15年ぶりの刷新を行いました。思いを込めて皆さんのもとへと送り出しますので、ぜひ体感してみてください」と山田氏は抱負を述べた。
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