NTTデータグループが開発し、国内の顧客企業を中心に6,000社以上で導入されているシステム共通基盤「intra-mart(イントラマート)」。その導入・活用をあらゆる面で支援するため、株式会社NTTデータビジネスシステムズでは"全方位型プロフェッショナルサービス"「imforce(インフォース)」を提供してきた。このサービスの新たな展開として、2019年2月、「imforce Lab (インフォースラボ)」がスタートする。その目的や詳細について、同社のimforceソリューションコンサルタント・大久保 実氏に聞いた。

技術コーディネートからPoCまでを支援するimforce Lab

imforceでは現在、4つの切り口から、システム共通基盤intra-martを活用したビジネスモデルの変革をサポートしている。レガシーシステムからの移行を支援する「トランスレーションシリーズ」、最新のデジタル技術を駆使し具体的なシステムのインテグレーションまでを手がける「インテグレーションシリーズ」、企業価値向上に貢献する経営基盤を提供する「アプリケーションスイートシリーズ」、業種・業界に特化したアプリケーションを扱う「ビジネススイートシリーズ」だ。それぞれの切り口ごとに、課題解決に向けたソリューションやサービスが提供されており、ユーザーは自社の業務や目的に沿ったシリーズを選ぶことにより、ワンストップでサポートを受けられるようになっている。

「各シリーズを構成するソリューションやサービスは、実際にお客様の課題解決で培ったものをラインナップしておりますが、昨今はAIやIoTをはじめ、新しい技術が目まぐるしい速さで登場してきています。そうした最新技術をもっと気軽に利用し、ビジネスの強化や課題解決に役立ててもらうおうと新設したのがimforce Labです」(大久保氏)

NTTデータビジネスシステムズ
デジタルエンタープライズ事業部
imforceソリューションコンサルタント
大久保 実 氏

具体的にはNTTデータビジネスシステムズが、世の中にあまたあるソフトウェアや、続々と登場する先進技術・サービスの中から、顧客の課題解決に役立つと思われるものをコーディネートして、それらのPoC(概念実証)および実装をサポートするという内容だ。このサービスを利用すれば、自社単独で最新技術の動向をチェックしたり、PoCを行ったりすることが難しい顧客企業でも、新たなソリューションの導入にチャレンジしやすくなる。

また同社では、「人との対話」「人にfunを提供する」「人の"目"の代わりを果たす」など、デジタル技術の活用に期待される6つの領域をimforce Labのメニューとしている。つまり依頼する側は明確な課題やそれを解決するための具体的な技術を知らなくても、実現したいことを選ぶだけで、それに合った提案を受けられるということだ。

6領域の中から「自社が取り組むべきこと」を選べば、NTTデータビジネスシステムズが最適な技術をコーディネートしてくれる。
①「人との対話を必要とする領域」=人と人の会話や記録、音声を使ったソリューションを創出する領域
②「人にfunを提供する領域」=行楽や趣味を中心に、生活を豊かにする情報提供・情報活用サービスを創出する領域
③「人の"目"の代わりを果たす領域」=人の代わりに物を見て判断するサービスやソリューションを創出する領域
④「業務を効率化・支援する領域」=単純作業の代替はもちろん、複雑な作業を可視化して合理化を図る領域
⑤「情報の信頼性を確保する領域」=情報の正しさや透明性を活用したサービスを創出する領域
⑥「過去データをもとに将来を予測する領域」=膨大な過去データの分析により、将来のビジョンを明確にしていくサービスを創出する領域

第一弾として「人との対話を必要とする業務」への取り組みを開始

同社はR&Dや顧客企業とのPoCを通してintra-martへの実装技術を確立させたソリューションを増やしていくという。その第一弾として、AIを利用したヘルプデスク・ソリューションのR&Dが発表されている。これは「用意されたフォームに質問文を入力すると、適切な回答を瞬時に表示してくれる」というものだ。

従来のチャットボット・システムでも実現できそうだが、あらかじめ想定される質問文と回答文を紐付けて覚えさせるチャットボットでは、想定質問に近い言葉を入力しないと、回答にたどり着けないことも多い。たとえば想定された質問文が「タイムアウト時の解決策は?」という文章になっていれば、「時間切れの時にはどうしたらいい?」という質問を入力しても、正確な回答は示せない。

そうした不満を持つ顧客企業に解決策を提示するために、NTTデータビジネスシステムズが着目したのが、日本語における自然言語処理技術の先進企業、株式会社オルツが開発している対話エンジンだった。同社の高度な"自然言語理解アルゴリズム"は想定質問文とは別の言葉で質問しても、その文脈を捉えて適切な回答を導き出すことができる。

NTTデータビジネスシステムズでは、現在、intra-mart上につくったインターフェースと、この思考エンジンとを結びつけたヘルプデスク・ソリューションの開発に取り組んでいる。今後はimforce Labの枠組みの中で、希望する顧客企業と共にPoCを実施し、「人との対話」を実現する活用例のひとつとして確立していきたいという。他にも「人の"目"の代わりを果たす」ものとして、入退出管理やテレワーカーの勤怠管理に、顔認証技術を利用したソリューションをはじめ、複数のPoCが進められているとのことだ。

「ビジネスのデジタル化を支援し、新しい未来の実現に貢献」

NTTデータビジネスシステムズではimforce Labを通して、さまざまな顧客企業の新たなチャレンジをサポートすると同時に、そこで実証したソリューションをimforceにフィードバック、ラインナップの充実を図っていくという。

「さまざまなパートナー企業が持つ先進技術と、当社のintra-martに関する技術・ノウハウを融合させたimforce Labで、お客様のビジネスのデジタル化を支援し、お客様の新しい未来の実現に貢献していきたいと考えています。また先進技術を持つパートナー企業の方々にも、imforce Labを "技術の実装方法を模索する場"としてご注目いただきたいと思っています」大久保氏)

将来、多くの最先端技術が、imforce Labを通して実用化の道を拓くことになるかもしれない。NTTデータビジネスシステムズとimforce Labの今後に期待したい。

本稿で紹介したimforce Labおよびそのラインナップの第一弾となるヘルプデスク・ソリューションについては、下記URLで詳細を確認できる。興味を持たれた方は、ぜひアクセスしてみていただきたい。

「imforce」の詳細はこちら↓

https://www.nttdata-bizsys.co.jp/imforce/

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