画像認識技術の進化に伴い、数多くの業種・業態で新たな活用法が開発されている。その際に欠かせないのが、鮮明な画像とそれを処理するサーバーなどのリソースだ。そこで、データセンター運営からクラウドサービス事業までを手がけるカゴヤ・ジャパンは、画像を鮮明化するソリューションをサービスメニューに加えた。
劇的に進化した画像認識技術
“人が教えることなく、AIが自発的に猫の認識に成功した”
2012年にGoogleが行った発表は、世界中のAI研究者にインパクトを与えた。これは膨大なデータと計算に支えられた、ディープラーニングの成果である。その後も画像認識技術は急速に進展し、データ量さえ揃えば正解率は人間を超えるレベルにまで到達している。
技術の進化に伴い、画像認識は防犯対策や安全対策などで活用されるようになってきたと、カゴヤ・ジャパンの井川氏は語る。
画像認識技術は、まさにこれから旬となっていく技術です。昨年11月末に名古屋で「防犯・防災・生産技術・設備管理のAI、画像鮮明化技術の有効活用」と題したセミナーを開催しました。イベントで何より驚いたのが、参加企業の約半数が最新技術の導入に興味があると答えたことです。 |
画像を大量に集めて解析すると、これまで想像もできかった結果を得ることができる。そうした認識が広まりつつあり、企業の関心が高まっているという。
求められるのは膨大な高品質データ
画像認識技術は、具体的にどのようなシーンに活用できるのだろうか。まず思いつくのがセキュリティ分野だろう。例えば監視カメラの映像を元に顔認証を行ってデータベースと照合し、防犯に役立てるほか、空港などでは顔認証ゲートなども実用化済みだ。
これから先、1番に期待される用途としては、車の自動運転アシストがある。ほかにも工場などでは生産ラインを流れる製品の不良品検出、建造物の劣化状況についてもドローンを使った空撮画像で調査可能になるだろう。
画像認識を「使える」技術にするためには、いくつか条件があります。まず決定的に重要なのが、画像の量と質です。Googleが行った猫の実験では、1000万枚の画像データが使われたといわれています。だからといって、とにかく画像があればいいわけではありません。目的に応じた質の良い、言い換えれば鮮明な画像が必要です。 |
そのためにカゴヤ・ジャパンが新たに提供するのが「画像鮮明化ソリューションサービス」である。このサービスは画像鮮明化ライブラリ「LynxEye」を用いることで、撮影状況などにより「見えにくかった」静止画や動画を「見える化」するものだ。
様々な理由で不鮮明に映ってしまった画像を、画像解析ソフトウェアを活用してリアルタイムに処理し鮮明化する。暗いところで撮られた不明瞭な画質をクリアにするのはもとより、撮影対象物のエッジを強調することにより、目視では判別できない部分も明瞭に表示できる。
例えば、防犯用途なら逆光で光っている車の色や暗闇に紛れて見えづらいナンバーなどもしっかり確認できます。設備管理に活用するなら、コンクリートなど目視では判別できない小さなひび割れを、エッジ強調技術でクリアに。あるいは霧で周囲がよく見えない場合も的確に状況を把握できます。 |
こうした画像鮮明化処理技術そのものは、これまでにもあった。ただし、基本的に専用ボードとして提供されるため、その設置場所や活用方法に制限がありコストも高かった。
これに対してカゴヤ・ジャパンが提供するサービスの特長は、鮮明化がソフトウェアによって実現されること。ソフトウェアの導入形態としては、チップ化しての組込みや鮮明化BOXの作成、アプリでの提供、記録画像の鮮明化に加えて、鮮明化サーバーの構築と用途に応じて最適な方式を選択できる。
例えばカメラの設置拠点が多い場合などでは、リアルタイムな鮮明化が必要なケースと、後処理でもよいケースがありますよね。お客様の業務内容に応じて、使う場所と使い方を把握し、投資対効果が最も高いコーディネーション提案を行う。その1つとしてFLEXクラウドサーバーを活用するプランがあります。 |
クラウドサービスの併用で高まるコストパフォーマンス
画像鮮明化技術そのものはソフトウェアで実現されるため、提供方法は複数ある。ただし、端末への組込みとなると台数が多い場合はメンテナンスに手間がかかる。鮮明化BOXで使用する場合はGeForceなどのマシンが必要であり、画像処理時の発熱対応などを考慮しなければならない。
撮影用のカメラ台数が増えるほどにコストメリットを高めるのが、画像鮮明化ソリューションとクラウドサーバーをセットで提供させていただく方法です。画像のアップロードについては、回線の高速化が進んでいるため問題はないものの、画像鮮明化処理はコンピュータパワーに大きく左右されます。 |
その点、カゴヤ・ジャパンのFLEXクラウドサーバーなら、ベアメタルサーバーとの接続も可能。顧客の要望に応じた柔軟なネットワーク構成で、最適なインフラ環境を提供できるということだ。
ほかにもカゴヤ・ジャパンでは、画像処理やディープラーニングに最適なNVIDIA社のデータセンター向けGPU「Tesla P100 」「Tesla P40」を搭載したベアメタルサーバーも用意している。
「Tesla GPUサーバー」は、CPUの数倍から100倍以上の速度での計算処理が可能。ディープラーニングに最適なサーバーインフラを選択し、画像鮮明化ソリューションと合わせて活用すれば、画像解析の活用法は大きく広がるはずだ。
[PR]提供:カゴヤ・ジャパン