前回に引き続き、11月にインテックス大阪(大阪市住之江区)で開催された『関西教育ITソリューションEXPO(EDIX関西)』のレポートをお届けします。前回はフルノシステムズのブース展示コーナーを中心にご紹介しましたが、今回はゲストコメンテーターを招いて行った講演の様子をお伝えします。
ロボットクリエイターの高橋智隆さんが登場
インテックス大阪の特設ステージでは、パナソニックの『エボルタくん』やシャープの『ロボホン』の生みの親でもある世界的ロボットクリエイターの高橋智隆さんを招いた公開セミナーを実施しました。ロボットとプログラミング教育の未来について、プログラミング教育の実践や人材育成で先進的な取り組みをしている小金井市立前原小学校校長の松田孝さんと対談していただきました。
高橋さんがロボット、松田さんがプログラミング教育についてそれぞれ講演したあと、「ロボット×プログラミング教育」というテーマで二人が対談しました。
松田さんは、校長を務める前原小学校でプログラミング学習にロボホンを取り入れています。ロボホンは、授業支援ソフト「STUDYNOTE(スタディノート)」や専用のプログラミングツール「Scratch(スクラッチ)」を一緒に使うことで、ロボホンを動かすためのプログラムを簡単に作成することができます。
一方、ロボホンを開発した高橋さんは、ロボットを活用する人たちの裾野を広げるための活動に取り組んでいます。必ずしも"何かの役立つ"ロボットではなく、多くの人が感情移入をして愛着を持って接することができるロボットを、これまでに数多く開発してきました。
松田さんは、前原小学校で子供たちがロボホンのプログラミングに取り組んでいる様子をVTRで紹介しました。プログラミングを施すことで、歩いたりしゃべったり逆立ちしたり、ロボホンはいろいろなアクションを披露してくれます。松田さんは「ロボホンは本当にいろんなことができますね!」と、感動を高橋さんに伝えていました。
一方で、松田さんは「プログラミング授業を実施していくなかで、コミュニケーションロボットに対して何かモヤモヤするものを感じる部分もあるんですよね」と話します。決して具体的な何かを作り上げるという明確な目標があるわけではない、そんな"モヤモヤ"を感じることがときにあるようです。
高橋さんは「コミュニケーションロボットってなんやねん、モヤモヤする、といった部分に価値があると思っています」と話します。「人とロボットがコミュニケーションをとると、ちょっとした動きの違いで不自然に感じたり、コイツかわいくないと思ったりします。そんなモヤっとしたところに、これからのビジネスや技術のネタが詰まっているんだと思います」(高橋さん)。人間の感性に響くサービスや技術を見つけ出すこと。「プログラミング技術だけではなく、新しい発見ができるような考え方を、プログラミング授業を通して子どもたちに学んでほしいです」(高橋さん)と話していました。
ブースステージでは10の講演と体験コーナーを開催
フルノシステムズの展示ブース内に設けたステージでも、数多くの講演を実施しました。 プログラミング教育で先進的な活躍をしている講師を全国からお招きし、合計10人の先生方がICT授業の最新動向や、アクセスポイント導入の経緯やポイント、ICT環境整備の事例や取り組みについて講演しました。先ほどご紹介した松田先生にもご登壇いただき、プログラミング授業の最前線を紹介していただきました。
また、フルノシステムズスタッフによる『ミラーリング授業体験コーナー』もブースステージで実施しました。専門的な用語や複雑な説明をなるべく避け、タブレットを大画面に映し出す『ミラーリング』という技術を容易にわかりやすく説明して、訪れた人たちに体験していただきました。
「快適無線」でICT教育の活性化に貢献
EDIX関西のフルノシステムズ展示ブースでは、ICT授業に関する無線LANソリューションを、ソフトとハードの両方で提案して紹介しました。また、多くの講師の先生方にご登壇いただき、ICT教育やプログラミング授業の最前線をご紹介することができました。
ICTやプログラミング技能をただ教えるだけではなく、子どもたちがそれらを活用して、次の時代に新たな価値を生み出していく。教育の現場では、子どもたちの未来に向けた最適な授業を運用するための模索が続いています。ICTの活用やプログラミング授業を通して、子どもたちの豊かな発想を育む。そんな学習環境をつくるために多くの人たちが尽力しています。
フルノシステムズは、これまで数多くの教育現場に快適な無線LANをお届けしてきました。フルノシステムズの無線LANソリューションがICT教育の活性化を支える一助となるよう、これからも「快適無線」を追求し提案を続けていきます。
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