BIMとは、Building Information Modeling(ビルディング インフォメーション モデリング)の略称で、コンピューター上に作成した3次元の建物のデジタルモデルに、コストや仕上げ、管理情報などの属性データを付与し、建築の設計、施工から維持管理までのあらゆる工程で情報活用を行うためのソリューション、およびそれによって生まれる新しいワークフローのことです。
そんなBIMは大きな注目を集めており、建築業をはじめ実践する企業も急速に増えてきています。「The National BIM Report 2018」によると、74%が「(BIMを)知っていてかつ使っている」と発表しており、2011年時点の13%と比べると、BIMに対する認知度や利用度が増していることがわかります。
しかし、本当に“使えるBIM”を実践するためには、いくつかの課題があるのも事実です。そこで本記事では、製造業のCAD技術者がBIMを実践する際に直面する「3つの課題」と、それらを解決するオートデスク社の3D CADソフトウェア「Inventor」について、イラストを交え紹介します。
登場人物紹介
BIMエバンジェリスト BIMのことならなんでもお任せ! 特に、オートデスク社製品に詳しいBIMエバンジェリスト |
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営業マン 取引先の要望にはなんでも応えたい! ある製造業の熱血&誠実営業マン |
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CAD技術者 あらゆる要望にてんやわんや! 日夜PCと向き合う機械設計部門のCAD技術者 |
BIM実践における課題1
修正が発生するたびに一から作り直し!
CAD制作の現場でよくある光景ですね。こういう時、2Dでの変更点が3Dデータでも自動で反映されると楽ですよね。 | |
そりゃ便利だけど、普通はできませんよね? | |
InventorのDWG アンダーレイ機能があれば簡単ですよ。 | |
え!? なにそれ、すぐに教えて~!! |
「Inventor」に搭載された「DWG アンダーレイ機能」がDWGと3Dモデルを連携。2D DWGデータで行った変更が、自動的に3Dモデルにも反映されます。例えば、サイズや位置の設計変更が生じた場合でも、修正されたAutoCADなどの2Dデータさえ取り込めば、ほとんど追加の作業なしで、その変更が3Dモデルにも反映されることになります。
BIM実践における課題2
LOD(Level of Development)データ作成のたびに外注コストがかかる
LOD350を想定して提出していたデータだとモデルの形状が詳細で重すぎるようです。「データを軽くするだけだから簡単でしょ」って言われました。 | |
簡単じゃないよぉ…… | |
InventorでLODレベルの管理をしておけば簡単ですよ。 | |
え、そうなの!? |
モデル、および情報の詳細度レベルを表す LOD(Level of Development)。このレベルが上がればより詳細なデータに、レベルが下がれば簡略化されたデータになります。BIMでは多くのデータを扱うために、データサイズが大きいと扱いにくくなります。
今回のように、クライアントから設計変更依頼やデータ容量の削減が発生した場合、その都度、外注に依頼していると大変なコストになります。Inventorで管理された3D CADデータは、わずかな操作でLODレベルの異なるデータを作成できます。操作にかかる時間がほとんどかからないので、隙間時間を使ったLODレベルの変更が可能となり、外注費を大幅に削減します。
BIM実践における課題3
元請けとの3Dでの連携がうまくいかない
元請けからの要求なんですが、あの設計事務所、老舗でベテランが多く、AutoCADを使った2D CADがメインなため、直接RFAでの書き出し依頼がきちゃいました。 | |
もう3Dの時代なんだから、Revit(建築業向け 3DCAD)使っているとこにお願いできないのかな? | |
あの設計事務所、お客さんのお気に入りなんですよ。 | |
Inventor使えば、RFA(Revit)の書き出しができますよ。なんせ、同じ会社の製品ですから。 |
建設業向けの3D CADとして大きなシェアを誇る「Revit」も、機械設計のための 3D CAD 「Inventor」も共にオートデスク社製品。中小やベテランが多い設計事務所などは、2D CADを利用しているところもあります。2D CADにおいて大きなシェアを誇るのは同じオートデスク社の「AutoCAD」です。となれば、「Inventor」はどこよりもDWGやRFAのファイルに互換性があるとも言えます。
BIM実践に適した「Inventor」
BIMは建築業界を大きな変革に導く存在として大きな注目を集めています。BIMの実践が成功するかどうかによって、建築業界における未来が決まると言っても過言ではありません。そのためにも、製造業における上記3つの課題については、しっかりと対策を練っておくべきでしょう。導入するソリューションについても、自社はもちろんクライアントや協力会社も含めて、実行できる環境を検討すべきです。その際、「Inventor」の存在は、大きな力となることでしょう。
Inventorの詳細はこちら。動画で分かり易く解説しています。
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