国を挙げた「働き方改革」の推進のおかげで、現在では多様なワークスタイルが認められるようになってきている。実際、場所や時間にとらわれず柔軟に仕事ができることは魅力的だ。オフィスという場所に縛られず自宅などでも働け、移動時間も無駄にすることなく業務を遂行できるので、仕事の質を上げることも可能となる。そういった多様なワークスタイルを実現するにはITの利用が不可欠だが、セキュリティに問題があったり、使い勝手がよくなかったり課題もある。そこで、そういった課題を問題なくクリアし、かつ簡単に利用できるITテクノロジーを紹介しよう。
環境をうまく整えれば人材をもっと活かせる
「働き方改革」には多くの企業が取り組み、人材確保のために多様な働き方ができる環境を提供していく必要に迫られている。たとえば、スキルやナレッジを持つものの、育児や介護、闘病などさまざまな事情からオフィスに出勤してのフルタイム勤務が難しい、といった人材でも、環境さえうまく整えればその能力を仕事に活かすことができるようになる。当人にも企業にもメリットが得られるというわけだ。
また一方で、長時間労働や、それに伴う従業員の業務に対するモチベーションの低下といった問題にも対策が急務となっている。業務の無駄を省いて残業や休日出勤を減らすことが求められる。そのほか、広域災害などに備えてオフィス以外の場所でも仕事ができるような環境を整えたいといったニーズもあるだろう。
「働き方改革」の推進には、社内の規定や体制の刷新、従業員および管理職の意識改革などはもちろんだが、多様なワークスタイルを実現するIT環境の整備が重要だ。そのIT環境は、場所や時間にとらわれない働き方ができ、かつ簡単でストレスなく業務を遂行できる必要がある。また、セキュアであることも不可欠だ。
セキュリティに強みを持つテクノロジー
そしてビジネスマンにとっても、オフィスのデスクでしか仕事ができないという労働環境は今や「時代遅れ」となっている。在宅勤務などオフィス以外の場所、あるいは訪問先や移動中などでのモバイルワークは「できて当たり前」とさえ言える。
しかし、こういった場所を選ばない働き方は、端末の紛失や盗難などのリスクが高まるうえ、通信環境によってはインターネットからの脅威もオフィス内よりもセキュリティ対策は難しく、大きな課題となっている。
そういった課題に対して、デスクトップ/アプリケーションの仮想化が注目される。クライアントOSやアプリケーションを端末のPCではなくサーバ上で仮想的に実行し、その実行結果の画面だけをネットワーク経由で、ユーザーの手もとにある端末に転送する技術だ。これにより、クライアント端末にはデータが残らないためセキュリティが保たれる。代表的なプロダクトは、シトリックス・システムズの「Citrix XenDesktop」「Citrix XenApp」だ。
同社の画面転送テクノロジーは長い歴史と実績があり、とりわけ金融や公共、医療などで広く使われてきた。導入実績のある業種からも、セキュリティに強みを持つことがよくわかるだろう。
XenDesktop/XenAppの画面転送テクノロジーを使えば、端末にはデータを残さないので、紛失や盗難などで端末が他人の手に渡ったとしても、情報が流出するリスクは回避できる。安心して端末を社外に持ち出せるようになり、移動の多い従業員が時間を効率的に使って仕事をしたり、諸事情で自宅から離れることが難しい従業員が在宅勤務をしたりといった柔軟な働き方が可能となる。
また、広域災害などでオフィスが利用できなくなったり、大量の端末が利用不能になったりしたような場合でも、サーバやクラウド上に配置したクライアント環境から容易に業務を再開することができる。そして、PCのみならず、タブレット端末やスマートフォン、あるいはLTE通信機能搭載2in1端末など多彩なデバイスが利用可能だ(図1)。高い機動性や操作性を発揮することができる。
使い勝手の向上に力を入れている
仮想デスクトップ/仮想アプリケーションでは、会社側からの集中管理が可能だ。集中管理は労働時間の管理を容易にし、情報セキュリティ上の統制にも役立つ(図2)。
このようにセキュリティに強みを持つXenDesktop/XenAppだが、さらに使い勝手の向上にも力を入れているという。シトリックス・システムズ・ジャパン セールスエンジニアリング本部 パートナーSE部リードシステムズエンジニアの馬場章弘氏は、「たとえばタブレットへの対応として、マウス操作が基本となるWindowsデスクトップをタッチで操作しやすいよう、仮想マウスを表示させることができて、右クリックも使いやすくなっています。また、普通ならマウスを使えないiOSに対応したBluetoothマウスなどもご用意しました。さらに、自宅のPCに標準でインストールされているブラウザを活用して利用可能にしたり、Windows 10のタブレットモードとの親和性も利用者にとって使いやすさを考慮しています」と説明する(図3)。
一方、画面転送によるネットワーク越しの遠隔操作では、挙動の遅延を懸念する声もあるかもしれない。しかし、シトリックスは長い歴史の中で独自の転送プロトコルに磨きをかけ、よりスムースに操作できるよう改良を続けている。たとえば、表示を行う画面にいろいろな情報(画像、動画、テキストなど)が混在した場合に、それぞれの情報に応じて圧縮や表示のしかたを工夫し、利用者からの画面の見やすさを最適化している。
「この技術は、多くの企業でコラボレーションに活用されている『Skype for Business』に取り込まれており、マイクロソフトとの協業により通信経路を最適化、完全にネイティブのユーザー体験を可能にしています。音声や映像を端末間で直接通信する形で遅延を最小限に抑え、サーバやネットワークの負荷も軽減しているのです」(馬場氏)
ユーザーとして蓄積されたノウハウは魅力
XenDesktop/XenAppに使われている画面転送は歴史あるテクノロジーなので、以前のバージョンを使ったことがあるユーザーも多いだろう。そういったユーザーには、現在のXenDesktop/XenAppのご使用を強くお勧めする。驚くほど機能が強化され、より多彩な活用が可能になっている。また、現在XenDesktop/XenAppをご利用いただいているユーザーは、その環境を拡張することで「働き方改革」の基盤としても活用できる。
逆に、多彩な活用が可能になり用途が広がった結果、かえって使い方に悩むかもしれない。自社の「働き方改革」の取り組みで目指す活用スタイルに、XenDesktop/XenAppがどのようにフィットするのか、具体的にイメージしづらいケースもあるだろう。
そこで、シトリックスの日本における最有力SIパートナーである日立製作所に任せてみてはどうだろう。単なるシステムインテグレーターに留まらず、10年以上も前から国内最大規模の仮想デスクトップ環境を運用するシトリックスのユーザーでもある。使用ユーザー数は11万を超え、実際にXenDesktop/XenAppを使いこなして業務改革を進めてきた。そのノウハウが独自ソリューションに反映されて提案力につながっている。
「同じような環境がほしい」という要望
日立のXenDesktop/XenAppに関連するソリューションの中で、時間や場所にとらわれず、いつでもどこでも仕事をできることがアピールされているのが「仮想ワークスペース トータルソリューション」だ(図4)。
「本ソリューションは、クライアント環境のIT課題を洗い出すコンサルティングから、サーバ側の仮想デスクトップ基盤、さらにはクライアント端末までを含めたトータルなソリューションとなっています。特定プロダクトに限定せず、お客様の業務の特性に応じて最適なクライアント環境を、迅速かつ容易にご利用いただける内容です」と、日立製作所ワークスペース基盤センタ 技師の植原小百合氏は説明する。
このソリューションは2017年2月に提供を開始したものだが、ソリューションとしての体裁が整う以前から、同様のサービスを社内で展開してきたことは想像に難くない。そもそも日立には、その業務改善の実績を見た多くのユーザー企業から「同じような環境がほしい」という要望が寄せられているとのことだ。日立製作所ワークスペース基盤センタ 主任技師の玉木克信氏は次のように語る。
「それぞれの企業が使おうとしている端末やオフィスの形態は、企業ごとに異なるでしょう。しかし、そもそも当社自身が、利用する端末もオフィス形態も多種多様です。そんな中、XenDesktop/XenAppをはじめ多彩な製品、そしてクラウドサービスも用い、ペーパーレス化やサテライトオフィスの設置など数々の取り組みを実践してきました。こうしたわれわれ自身の実績を元にソリューションを組み立て、お客様にお届けしているのです」
また、日立はサポートに関しても高いクオリティを誇る。日立製作所プラットフォームサービス部 技師の真下武司氏は次のように説明する。
「当社は、シトリックス製品のサポートにおいて自己解決率95%を達成しています。お客様からのお問い合わせのほとんどすべてを、シトリックスにエスカレーションせず解決していることになります。この数字で満足することなく、より高められるよう、シトリックスと協力し合い努力をしているところです」
このように、多種多様なワークスタイルに対応できるXenDesktop/XenAppは「働き方改革」の基盤として魅力的だ。ぜひ、活用を検討してみてはいかがだろう。
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[PR]提供:日立製作所 シトリックス