照明やコンセントなどの身近なものから弱電設備・受変電設備といった建築付帯設備、送電線や電車線などの大がかりなものまで、電気工事に関わる事業を一手に引き受ける米沢電気工事。2018年に創立70周年を迎える同社は、ストレージとネットワーク、それぞれに大きな課題を抱えていた。課題を解決するためにネットギア社製品を選んだ理由とは。同社の経営企画室、羽場氏と飯野氏へのインタビューから探っていきたい。
社会インフラを支える事業とその事業を支えるIT
2018年に創立70周年を迎える米沢電気工事は、照明やコンセントなどの身近なものから弱電設備・受変電設備といった建築付帯設備、送電線や電車線、モバイル基地局、消防防災無線設備、太陽光・風力発電設備などの大がかりなものまで、およそ電気工事に関わる事業を一手に引き受ける総合電気工事事業者である。同社は石川県・金沢市に本拠を置き、北陸地方および東名阪を中心にサービスを提供している。
同社には数多くの技術者が所属しており、300人強の社員のうち約3分の2が、電気工事に関わる各種資格を持つエンジニアだ。この技術力が、上述のような幅広いサービスの源泉になっている。
「全国には多数の電気工事会社がありますが、小規模なものから大規模なものまで、オールジャンルで対応できる事業者は多くありません。また当社は独立系のため、マルチベンダーで優秀な機器・機材を提供することができます。24時間365日のサービス体制を敷いているのも、人材が豊富なためです。この総合力が私たちの最大の特長です」と、米沢電気工事 経営企画室 次長の羽場哲也氏は述べる。
言うまでもなく、電気は私たちにとって最も重要なインフラの1つだ。たった5分でも電気が正常に供給されなければ、生活や仕事に支障をきたしてしまう。もし災害などで電気の供給に問題が発生した場合には、速やかに復旧することが必要だ。羽場氏は、米沢電気工事にはそうした社会の要求に応える義務があると説く。
“社会インフラを支えるIT”として、米沢電気工事では2つの大きな課題を抱えていた。1つはストレージ、もう1つはネットワークだ。
同社では2009年5月に、Windows2008 サーバーを複数台導入。各拠点にファイルサーバーを設置して、データ共有やバックアップは個々に運用していた。本社は4TB、東京、大阪、名古屋の支社3拠点、営業所主要5拠点にはそれぞれ2TBのストレージを用意していたが、多数の現場写真や図面を格納することもあって、2014年10月には残容量 10%を切り、保管制限を余儀なくされた。昨今はデジタルカメラの解像度が向上し、1枚当たりのファイルサイズが大きくなったことも原因の1つだという。 容量が不足しているのであれば、不要な画像を整理すればよいという考えもある。しかし、同社は建設業であり、工事を施工する上で多くの文書や写真を取り扱っている。例えばマンション一棟の案件では数千枚の写真が撮影されるという。ファイルサーバー全体では50万枚を超える写真が保管されているそうだ。
同室 主任の飯野佳彦氏は、「担当者ひとりあたりの保管点数が非常に多く、整理してもらうことは不可能です。拡張性とコストパフォーマンスにすぐれ、ファイル整理を求めなくてもよい大容量のストレージを提供することが必要でした」と述べる。
同氏は、大容量のストレージを提供するのであれば、分散していた環境を本社に統合し、統制を取れるようにしたいと考えていた。さらに遠隔地へのバックアップを実施し、ディザスタリカバリ環境も強化する狙いがあった。
また、同社のIT管理体制は小規模なため、運用負荷が小さいものが最適だった。クラウドストレージも検討してみたが、全体で10TBを超えると高価になってしまうことがわかった。そこで、導入も運用も容易なNASに決めたという。
そこで当初、コンシューマ向けの低価格NASも検討していたが、パフォーマンス性や信頼性において決め手に欠け、導入には至らなかったという。そうしたなか、数あるNAS製品の中で、米沢電気工事はネットギアの「ReadyNAS 4312」を選定したのだ。容量当たりのコストパフォーマンスに優れ、企業向けの堅牢性を兼ね備えており、遠隔地バックアップも標準ツールで実現できるのがポイントだった。
「最大の決め手となったのは、ネットギアジャパン社のサポートです。標準で5年の長期保証がついており、安心して使い続けることができます。また、見積もりの内容が明確だったのが印象的でした。それはつまり、サポート内容と費用の透明性が高いということだと感じました」(羽場氏)
10GBネットワークへ低コストに増強したい
米沢電気工事では、従来から1GBの光ファイバーで本社内の基幹ネットワークを構成していた。こちらも大手ネットワークベンダーのスイッチを導入していたが、当初からオーバースペックだと考えていたことに加え、2016年冬ごろから物理障害が発生し始め、早急な更改が求められていた。
さらに同社ではストレージ環境の統合も検討していたことから、基幹ネットワークを更改するのであれば、10GBへのアップグレードも合わせて実施したいと考えていた。
しかし、従来と同じメーカーの機器は初期・運用コストが高額であることが問題だった。昨今では安価な10GBスイッチも登場しているが、企業向けとはうたっていても信頼性に不安が残る。そこで有力候補としてあがったのが、ネットギアの「M4300-8X8F」および「S3300-28X」だった。
「ネットギアのスイッチ製品もコストパフォーマンスが高く、企業向けの信頼性も備えています。こちらも決め手はサポートでした。ストレージ以上に重要性の高いネットワークでは、永続的なライフタイム保証が非常にありがたいですね。ストレージも合わせてサポートが一本化できましたし、コストパフォーマンスの高さを感じています」(羽場氏)
使いやすさとサポートも魅力。顧客にも勧めたいネットギア
米沢電気工事では、2017年春に本社内の基幹ネットワークの10GB化を完了し、夏から秋にかけてストレージの統合を実施した。2017年初冬には、2台のReadyNAS 4312のうち1台を本社、1台を東京支社に設置して標準の「ReadyDR」を設定し、日本海側・太平洋側に分散した遠隔地バックアップ環境も整えた。
「ストレージ環境を統合したことによって、ユーザーサポートが非常に楽になりました。例えば操作ミスで消してしまったファイルなども簡単に復旧できます。従来の分散したファイルサーバーはめんどうな作業が必要でしたから、容易に扱えるReadyNASの管理ツールに助けられています。直感的に扱えるので問い合わせすら行っていませんが、充実したサポートサービスがあるため安心して使えます」(飯野氏)
また、10GBネットワークに強化したことによって、テレビ会議システムなどのパフォーマンスが重視されるシステムも、導入を検討しやすくなったという。現在のところ、エッヂネットワークは100MBにとどまっているが、将来的には1GBまで増強したい意向だ。
「私たちは、ユーザーの要望によってネットワークデバイスやストレージなども提供しています。ネットギアのデバイスは、堅牢で信頼性が高く、コストパフォーマンスに優れており、最先端技術を安価に採用することができる製品だと感じています。ぜひ当社の顧客にも推薦したいですね」(羽場氏)
[PR]提供:ネットギアジャパン