セルフサービスでインフラストラクチャにアクセスできるようになったことで、社員の生産性が向上してます。
キー ポイント
- 単なる飾りのセルフサービスと実際に役立つセルフサービスは違う
- ニューヨークメロン銀行がどのようにセルフサービスの実装を始めたのか
- セルフサービスの使用を拡大させているニューヨークメロン銀行の計画から学ぶこと
ティントリは現在、人と会話するストレージの開発を追求しています。ティントリは、誰でも自分で対応できる、いわばセルフサービスによってエンタープライズ クラウド インフラストラクチャへのアクセスを簡単にしたいと考えています。Slack や Alexa はそのためのインタフェースであり、1つの小さな要素にすぎません。ティントリが重視しているのは、複雑さを覆い隠して抽象化する能力と、要求への対応を自動化する能力です。
事業部門のチームやDevOpsチームにインフラストラクチャへのアクセスを許したととしても、彼らにキューの長さ、LUNの場所、QoSポリシーといった技術的な深い知識がなければ触れないのであれば、意味がありません。ティントリはそうした詳細を抽象化することによって、技術者ではない彼らが自分たちに必要なものを自分たちの言葉で要求できるようにします。さらに、全体を自動化し、連携させることによって、実際のアクションの実行も可能にします。この実行には、必要なコントロールを徹底するために要求を意思決定者に回覧する処理も含まれます。
ここでは、セルフサービスの可能性をよく理解し、エンタープライズクラウドに対して進歩的なアプローチを取っている組織の1つであるニューヨークメロン銀行(BNYメロン)の例をご紹介します。BNYメロンでのチャットボット、自動化、そしてティントリへの取り組みは、ウォールストリートジャーナルのブログで説明されています。以下にその内容を少しだけご紹介します。
ITインフラストラクチャの自動化がさらに進むことが予測されている昨今において、ニューヨークメロン銀行は、エンタープライズストレージを管理するITスタッフの支援を目的とした音声制御式人口知能プラットフォームを構築しています。今年の秋までに、独自に構築した「Alexis」という名前のAIチャットボットを数千人のITスタッフに提供する予定で、これによりITスタッフが行うストレージ関連の手動作業を自動化することを目指しています。
BNYメロンの副社長兼プラットフォームアーキテクチャ責任者のMarek Kwasniewski氏は次のように述べています。「スタッフはこれまでのように自ら日常のタスクをこなすための方法を調べたり覚えたりするのではなく、Alexisにごく自然な方法で質問をしたり命令を出すことでタスクを遂行してもらえるようになります」
Kwasniewski氏はこのテクノロジを約1万人のITスタッフに提供することを計画しています。また、Alexis仮想アシスタントテクノロジをBNYメロンの世界中の全従業員5万5千人に提供し、人事に関する問合せやテクニカルヘルプにチャットボットを使用することも考えています。
ITスタッフは、デスクトップから音声または文字でAlexisとコミュニケーションを取れるようになります。この機能は、エンタープライズコラボレーションツールであるSkypeforBusinessと統合されており、スタッフは「アレイの現在のパフォーマンスはどれくらい?」や「重複排除率はいくつ?」といった自然な言葉で質問をすることができます。また、ストレージをプロビジョニングするなどの作業をAlexisに依頼することも可能です。
「データ、セキュリティ、モビリティなどの特定の分野や、ビジネスプロセス、法規制などの新しい役割に特化したスタッフで小さなITグループを構成することで、より大きな価値を会社全体に提供できます。これは、収益の拡大やプロジェクトの実行につながるテクノロジにスタッフが労力を注ぐことができるようになるためです。そして、これが結果的に競争力を高めることになります」と、Forresterの副社長兼主席アナリストのMarcCecere氏は述べています。同氏は、3月27日付けの将来のIT組織に関するレポートも書いています。
Kwasniewski氏は、BNYメロンでは、各種システムにそれぞれログインして情報を集めるといった、ITスタッフが1日に何回も行っていた手動での作業時間を、Alexisの支援によって最大20分短縮できると予測しています。また、スタッフがチャットボットと協力して作業を行うこのChatOpsモデルによって、「人間の時間を取り戻す」ことができるとも語っています。
「スタッフにはもっと知的な作業に携わり、イノベーションの担い手になってほしいと考えています」(Kwasniewski氏)
BNYメロンのエンジニアは、ティントリと協力してこのプロジェクトを推進しています。ティントリは、エンタープライズクラウドストレージプラットフォームおよび仮想マシン向けの製品を提供する企業であり、2億6千万ドルのベンチャー投資資金で支えられています。
ティントリの共同創設者で、最高技術責任者でもあるKieran Hartyは次のように述べています。「データセンターは、ある程度まできたところで停滞していました。多くの作業が手動でしたが、それはこの2、3年で大きく変わってきています。自動化にはとても大きな可能性があると考えています」
ティントリのデモは、こちらからお問い合わせください。
Author
ヤエル ツェン(Yael Zheng)
Yaelはティントリのマーケティングリーダーです。彼女はティントリに入社する前は、VMware社のマーケティング担当VPとして、VMwareのグローバル マーケティングチームを率いて、同社の過成長を数億ドルからポストIPOの数十億ドル規模の企業へと導きました。
CMO(CHIEF MARKETING OFFICER)
また、仮想化マーケットののリーダーでもありました。 VMwareの前に、YaelはSun Microsystemsにおいて上級管理職を歴任し、非常に成功したサービスプロバイダービジネスユニットのマーケティングチームをリードしました。 Yaelは、マサチューセッツ工科大学の材料科学と工学の理学士号とUC Berkeley Haas School of BusinessのMBAを取得しています。
※本コラムは、ティントリジャパンに掲載されたブログ記事より転載したものです。
[PR]提供: