ファイルの巨大化にともない、急速に重要度が増しているファイル共有システム。特に今後、ハイレゾや4K・8Kなど、高品質への対応が求められている映像・放送業界では、高速かつ大容量のファイル共有システムが必要不可欠となる。
本記事では、半世紀上にわたり映像業界にソリューションを提供し続けている三友 長谷川盛夏氏と、同社の販売パートナーであるアイ・ユー・ケイ(以下 IUK) 荒木英也氏に、放送業界におけるファイル共有システムの現状と、今後の可能性についてお話しいただいた。
映像業界の都市伝説……「ファイル共有にSAN以外は使えない!?」
荒木氏:先日、富山のCATV協議会が開催しているIT勉強会に参加しまして、いろいろな方々からお話を伺ったのですが、「これからは4K・8Kへの対応や、アーカイブについても考えなくてはいけない」という認識は皆さんお持ちで、ファイル共有システムの必要性も十分に理解されていました。ですが、ほとんどの企業は、こうした対応を施すためのシステムに対する予算が潤沢ではなく、運用する上で必要な知識を持った人も足りない。この2点が悩みのようです。
長谷川氏:この業界では、「映像制作に適したファイル共有システムはSAN(Storage Area Network)である」と言われてきました。これは大容量のファイルを扱うためにアクセス速度が重要視され、それに最適なシステムがSANだったから、と言われています。ただ、SANは専用回線を利用するので当然ながら導入コストが高く、運用にも専門知識が必要です。小規模の企業様には手を出しづらいものでした。
荒木氏:そうですね。本格的なSANを導入しようとすると導入コストは数千万円くらいかかると聞いています。私が富山でお会いしたような中小企業の方々に、これを導入してくださいというのはなかなか難しい話だと感じます。
長谷川氏:おっしゃる通りなのですが、映像業界にはなぜか、「これくらいのものがなくては使い物にならない」という認識が都市伝説のように広がってしまっていたんです。それを信じて、大きな予算を投じてSANを導入した企業もいらっしゃいますが、運用コストも高く、リプレイスも簡単にはできないということで、相当苦労していらっしゃるようです。
「NASは安いけど遅くて使えない」は遠い昔の話
荒木氏:しかし、現実問題としてファイル共有システムは導入しなくてはならない。ただ、「SANは高くてとても手が出せない」。となると、次の選択肢として挙がってくるものはNAS (Network Attached Storage)になります。
長谷川氏:そうですね。FCなど専用インターフェースが必要なSANと違い既存のLANインターフェースを使用するNASは、導入コストだけではなく保守などの運用コストも大幅に下げることができます。ただ、NASと言えばこれまで、「アクセス速度はLANインターフェースに依存するので、高速アクセスを求められる映像分野には不向き」とされてきました。そこでSANが最適と言われてきたのですが――最近では機器性能の向上や新規格の登場などによって、LANの回線速度は大幅にアップしています。それならば、ディスクの速度と安定性が担保できれば、映像業界でも十分に対応できるNASが提供できるはずです。
荒木氏:その条件を備えているのが、御社の「Media Bucket」なんですね。
長谷川氏:はい。もともとは、国内の既存製品をカスタマイズして納品してきたのですが、将来的な展開も考えた上で現在では自社のオリジナルブランドとして提供させていただいております。スペック上は、ハイスピードモデルでIO速度2GB/Sとなっていますが、先日測定したところ2.8GB/Sくらいは出ていました。これくらいの速度が出ていれば、大容量のファイルでも十分に対応できると考えています。
タイプ | 特性 | 買取り価格 | 5年保守料金 | 容量(TB) | IO速度 | 筐体 | HDD |
---|---|---|---|---|---|---|---|
A-type | エントリー | \1,650,000 より | \520,000 | 18 | 1.5 GB/S | 2U | 3.5インチSATA x 12 |
B-type | 超高速 | \2,350,000 より | \720,000 | 21 | 2.0 GB/S | 2U | 2.5インチSATA x 24 |
C-type | 大容量 | \2,450,000 より | \650,000 | 60 | 1.5 GB/S | 4U | 3.5インチSATA x 35 |
さまざまな業界で活用が広がる高速NASソリューション「Media Bucket」
荒木氏:私たちIUKは映像業界も含めて様々な業種のお客様とお取引がございます。三友さんとパートナー関係になろうと考えたのは、全業種においてMedia Bucketの将来に大きな可能性を感じたからです。たとえば、私たちが提供している自動バックアップソリューションである「IUKSYNC」と組み合わせれば、業務効率化やBCP対策などの、新たなご提案も可能になると思っています。
長谷川氏:最近は、Media Bucketは放送・映像関連以外の業界からの要望も増えてきています。たとえば、とある学習塾さんでは、講義内容を映像として配信するためのシステムとして利用いただいています。その他にも、生命保険会社が大量に存在する資料のアーカイブ用として活用いただいているケースもあります。また、印刷会社の方々からもご相談をいただいております。 もともとは「映像業界に向けて」と考えていましたが、実際にやってみると自分たちの思いもよらないニーズがあったことに気付かされました。IUKさんと一緒になって、今後もMedia Bucketのさらなる展開を目指していきたいと考えております。
「Media Bucket」の実力を体験!!
2016年11月16-18日に幕張メッセにて開催される「Inter BEE 2016」の三友ブースにて「Media Bucket」が展示
http://www.inter-bee.com/ja/
(マイナビニュース広告企画:提供 アイ・ユー・ケイ)
[PR]提供:アイ・ユー・ケイ