イノベーティブなビジネスを創造し、企業や事業を成長させるためには、世界中のエンジニアが開発に従事するオープンソースソフトウェア(OSS)に取り組み、最先端技術を柔軟に取り入れることが重要である。中でも最もホットなITと言えば、クラウド基盤ソフトウェアの「OpenStack」だ。ベンダーに依存せず最新のITインフラを構築できる手段として、多くの企業に注目されている。

2016年7月8日(金)、大阪・ヒルトンプラザ ウエスト・オフィスタワー8階で開催される「OpenStackの構築を成功させる ITインフラ活用セミナー」は、OpenStackの最新動向から、最適なハードウェア基盤の構築・連携方法まで、さまざまな情報を入手できるチャンスである。

基調講演「次世代を担うITインフラとは 止めないインフラからビジネスサービスの継続へ」では、大和総研ホールディングス 顧問 鈴木孝一氏が登壇し、最先端のIT技術をビジネスに生かし、ビジネスの急速な変化へスピーディに対応できるITインフラを構築する手法、OSSが果たす役割について解説する。鈴木氏に、講演のポイントについて伺った。

新しいビジネスを生み出すスピーディなITインフラ

鈴木孝一氏
大和総研ホールディングス 顧問

鈴木氏は、AIやディープラーニング、ブロックチェーンなどの最先端のIT技術をビジネスで生かすにあたって、「従来のIT化」とは異なる考え方が必要だと主張する。

これまで私たちは、現状の実務をベースにIT化を図ってきたが、これを最先端技術に置き換えるだけでは不十分だ。既存の組織やルールに縛られることなく、斬新なビジネスを生み出すことが重要である。最先端技術でデータの活用を広げることによって、これまで人の気づくことのできなかった要件を導き出せるようになった。それを、鈴木氏は「ITサービスの大きな転換点」と考える。

「新しいビジネスを生み出すには、ビジネス環境の変化にスピーディに対応できるITインフラこそが必要です。スピーディな対応というのは、サービスインまでの期間を短くする点も重要ですが、より多くのユーザーニーズに応え、サービスの幅を広げることの意義が大きいと考えています。これは、人間が要件を定義していた旧来のITでは困難なことでした」(鈴木氏)

つまり今後は、どんな用途にもすぐに応えられる。いつでも、どこでも使える。要件が明確でなくても使えるITインフラが必要だと、鈴木氏は述べているのだ。特定ビジネスの専用インフラではなく、ある程度に大きく柔軟に利用できるインフラ、「1つのダムが渇水しても、別の貯水池から水を供給できるような仕掛け」を持ったインフラである。鈴木氏はそれを、現代のパブリッククラウドをさらに進化させたものになると予測する。

OSSはベンダーの垣根を超えて真の標準化をもたらす

ITインフラは、ユーザーにとっては正常に稼働してあたりまえ、サービスベンダーにはリスクの大きい事業だ。障害が発生したとき、ユーザーは原因の究明には興味がなく、サービスの復旧のみを期待する。鈴木氏は、ここにOSSを活用する大きなポイントがあるという。

「飛行機や電車と同じように、代替手段が提示されれば、ユーザーから不満は出ません。つまり、事業者どうしのインフラができるかぎり共通化されており、障害情報がシェアされ、場合によっては貸し借りできるというインフラはよいと思いませんか。それを実現するのが、オープンソースです。OSSは、ベンダー間の垣根を超える真の標準化をもたらすものだと考えています」(鈴木氏)

OSSを活用することで、インフラ設計の主体をメーカーからユーザーに置き換えられるのも重要な要素の1つだ。特殊な要件を具現化することは困難だが、一方でガラパゴス化を防ぐことが可能となる。世界中のエンジニアの考えが具現化されたOSSは、ITの将来を占う意味でも、取り組む意義があると言えるだろう。

「ITでやりたいこと、不便だと思っていること、改善したいことなどを具体的にイメージできれば、理想のインフラ像がなんとなく見えてくるでしょう。一気に理想のインフラを作ることはこんなんですが、現実とのギャップを埋める取り組みこそが大切です。ITの利用者ではなく、ITの創造者であり続けましょう」(鈴木氏)

鈴木氏は、当日の講演の中で、より具体的かつわかりやすくOSSのメリットについて解説してくれるはずだ。ほかにも、OpenStackに特化した最新情報や具体的な活用例が、有識者によって紹介される。ぜひ会場に足を運び、最先端のIT技術に触れていただきたい。


【開催概要】
日時:2016年7月8日(金)14:00~18:00(受付開始13:30)
会場:ヒルトンプラザ ウエスト・オフィスタワー8階
大阪市北区梅田2丁目2番2号 第二吉本ビルディング貸会議室
主催:マイナビニュース
共催:シスコシステムズ 、ネットアップ
協力:レッドハット、ネットワンシステムズ



(マイナビニュース広告企画:提供 シスコシステムズ、ネットアップ)

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