今や時代のキーワードとなったIoT。「モノ」に取り付けられた各種センサーから膨大なデータを収集し、分析・活用することで、これまでになかったようなビジネスが次々と生まれてきている。しかし、こうした現状を「自社にはビッグデータがないから」、「新規事業を始める予定はないから」、あるいは「IoTを実践するためのインフラを整える余裕がないから」と、傍観している企業も少なくないだろう。しかし「新しいビジネスシナリオを生み出すことだけが、IoTではない」と、ノーチラス・テクノロジーズ 取締役 中田 明氏はいう。
2016年6月29日、東京で開催される「IoT時代本格始動! 超高速並列分散処理を利用したビッグデータ活用セミナー」では、ノーチラス・テクノロジーズの他、オムロン、日本マイクロソフトでIoTに携わる面々が、様々な角度からビッグデータの活用例とその実践手段などについて語る予定だ。今回、セミナーに協賛するノーチラス・テクノロジーズの中田氏から、セミナーの全体概要や当日の講演内容の一部を聞くことができた。
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ビッグデータを現場でどう使えるかに目を向ける
同社は2011年に設立し、「Asakusa Framework」をはじめとしたオープンソースソフトウェアの提供とそれを利用した開発やコンサルティングを手がけ、消費財・流通系ミドルウェアの販売や保守も提供している企業だ。今回中田氏がセミナーを通じて提案したいこと、それは“現場でのビッグデータ活用”だという。
「IoTというと、データアナリスト、データサイエンティストを頼りながら大量のデータを分析して、新しいビジネスシナリオを生み出す……ということを考えがちです。でも“そのビジネス”について一番理解しているのは、データの専門家ではなく、現場で働く人たちです。現場としてのビッグデータの見方、活用方法について目を向けることが非常に大切です」
その一例として、中田氏は店舗で販売している商品の利益計算を挙げる。厳密に利益を算出するには人件費や土地代などのコストを把握する必要があるが、スーパーマーケットのように商品点数が多い店舗なら、これはまさにビッグデータとなる。このデータを利用して各商品の利益率を即座に割り出せば、迅速な経営判断に役立てることができる。業務の領域に存在するビッグデータを把握し、それをきちんと処理できるシステムを整えることで、新事業に着手しなくとも大きなメリットを生み出せるということだ。
開発の難易度・コストを下げるオープンソースフレームワーク
コストをかけずにビッグデータの処理に使える分散処理基盤としては、オープンソースの「Hadoop」がある。しかし扱いが難しく、中田氏によれば、いったんは導入したものの開発を諦めてしまう企業も多かったという。またHadoopの分析処理フレームワーク「MapReduce」を活用できている企業でも、より高速な「Spark」への移行が問題になっている。それは両者間に「言語の違い」があり、乗り換えが困難なためだ。
これらの問題を解決したのが、ノーチラス・テクノロジーズの主力製品Asakusa Frameworkだ。これは並列分散処理の運用・開発のオープンソースフレームワークで、必要なバッチを直感的にプログラムできる。一度Asakusa Frameworkで開発しておけば、MapReduceやSpark、それぞれのソースコードにコンパイルすることが可能だ。かつてサン・マイクロシステムズがJavaに「Write Once, Run Anywhere」(一度書けば、どこでも実行できる)というスローガンをつけたが、Asakusa Frameworkは並列分散処理のフィールドにおいて、それに匹敵する機能を持つといえそうだ。
セミナーで語られる成功事例には、データ活用のヒントが
とある金融機関の融資部門では、Asakusa Frameworkを使うことで、それまで開発の難しさから諦めていたHadoopの活用に成功したという。10時間かかっていたデータ分析が7分に短縮され、融資先の審査やリスク管理が迅速化されたのだ。また、あるデータセンター事業を手がける企業ではAsakusa FrameworkとSparkで、電力量やトラフィック量などの膨大なログデータと設備にかかるコスト、さらにはユーザー毎の売上データを紐付け、原価や利益を短時間に算出するシステムを構築し、サービスの改善や新サービスの開発に役立てているという。
Asakusa Frameworkと、クラウドでの安価なインフラ構築を組み合わせることで、並列処理を活用するためのハードルは低くなり、業務でのビッグデータ活用も進んでいくだろうと、中田氏はいう。
「データは溜めるだけでは意味がありません。溜めたデータを活用して、いかに経営に役に立つ情報を出すか、経営判断を速くできるか、それを一緒に考えていきたいと思っています」
セミナー当日は実例をまじえながら、様々なデータの活用法が披露される。またHadoopほど大掛かりなものを必要としない数MB~数GB程度のデータを、CPUのコア内で瞬時に処理する同社の新技術「Asakusa on M3BP」についての詳細も語られる予定だ。
社内のビッグデータを活用したいと考えている方だけでなく、自社はIoTビジネスには縁がないと考えていた方にとっても、新たな視点を与えてくれるセミナーになるだろう。
セミナーの詳細は以下の通り。
- IoT時代本格始動! 超高速並列分散処理を利用したビッグデータ活用セミナー
- 開催日時:2016年6月29日(水)14:00 (13:30受付開始)
- 会場:パレスサイドビル 東コア9F マイナビルームA
- 住所:〒100-0003 東京都千代田区一ツ橋1-1-1
- 参加費:無料(事前登録制)
- 定員:50名
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