大学を卒業し、春から社会人デビューするアヤカ。楽しかった学生生活も終わり。入社日まで残りわずかになった春の日にのんびり散歩をしていると、突然彼女の前に謎の男が現れる。
「ここはどこじゃ? 拙者は……? 思い出せない!」 幕末の江戸からタイムスリップしてきたという男とアヤカの不思議なお散歩がはじまる。
登場人物紹介アヤカ: アパレル会社に就職が決まり、今春から社会人デビューする22歳。 |
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サムライ: 幕末から現代にタイムスリップ? した自称武士(刀なし) |
空からサムライが降ってきた
「スカイツリーって何度見てもやっぱ大きいなぁ~」社会人になったら、こうして平日の昼間からスカイツリーをのんびりと見に来られなくなってしまうのだろうか。アヤカは感傷的な気分で空を見上げた。
アヤカ: 「ん? えっ!! UFO? いや、人だっ! こっちに落ちてくる!? ぎゃ~!!」
びとーーーーーん!!!!
アヤカ: 「○、○ーミネーター!?」
サムライ: 「こ、ここはどこじゃ。お主はだれじゃ?」
アヤカ: 「え、いや、あなたこそ誰ですか?」
サムライ: 「拙者は……ダメだ、思い出せない。お主、ここがどこだか教えていただけないか?」
アヤカ: 「(この人大丈夫かな?)……ここは東京の浅草ですけど。」
サムライ: 「浅草? どこか聞き覚えがあるが。」
「(やばい、この人記憶喪失?)」 |
サムライ: 「確か、、わしは雨の中走っていた。そのとき、突然目の前が真っ白になり、気付いたらここにおったんじゃ。これからどうしたらいいんだろうか……」
アヤカ: 「あの~私、この後下町を散歩するんですけど、良かったら一緒に行きます?」
サムライ: 「かたじけない。もしかすると何か思い出すかもしれない、お供させていただけるか。」
こうして、自称サムライとアヤカの散歩が始まった。
アヤカとサムライの下町今昔散歩
サムライ: 「このあたりの景色、どこか見覚えがあるな。」
アヤカ: 「吾妻橋ですよ。」
サムライ: 「なに、吾妻橋だと! ではこの川は隅田川?」
アヤカ: 「そうですよ、何か思い出しました?」
サムライ: 「うむ、思い出した! 良くこの辺りに来ていたからな。渡し船で川を渡っていたんだが、あまりにも不便だったものでこのあたりの町民が幕府に嘆願書を出して、やっと作られた橋なんだ。」
アヤカ: 「へえ~そうなんだ、詳しいですね。」
サムライ: 「当たり前だ。遊郭や蕎麦を食べに通っていたからな。」
「(なぜ上から目線!? しかも遊郭!?)あなた、何やってた人なの?」 |
サムライ: 「拙者は武士じゃ。しかし、刀はここへ来る途中どこかへ消えてしまった、、情けない……」
アヤカ: 「(本当にこの時代の人じゃないんだ)」
江戸時代からタイムスリップしてきたという嘘のような話を信じ始めたアヤカ。戸惑うサムライを連れて東京・下町エリアへ向かった。
「こ、これは新しい火の見やぐらか!?」 |
「そふとくり~む? この氷菓子、うまいぞ!!」サムライご満悦?? |
「妙に焦げ臭い茶じゃ。しかもこの器、なんと頑丈で軽いのじゃ!!」缶コーヒーに感動。 |
アヤカの一言メモ日本にコーヒーが伝わったのは、江戸時代初頭の長崎出島。当時は限られた人しか、その存在を知らず、一般的に受け入れられるようになったのは、明治時代からだそうです。 |
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アヤカ: 「これ、誰だかわかりますか?」
サムライ: 「なんだ仏像か? かつかいしゅう? なに、勝海舟! 勝先生ではないか! お、思いだした! 私は先生に師事した身。先生はどこにいる?」
アヤカ: 「なに、もう、とつぜん大声出して。この人はもう100年以上前に亡くなってますよ。」
サムライ: 「な、なんと! 弟子の私を置いて……うう、、」
サムライ: 「嘘じゃ、嘘じゃ、勝先生! 私はどうすればよいのです!」
サムライ: 「勝先生~!!!」
アヤカ: 「ちょ、ちょっとおサムライさん、急にどこ行くのよー!」
名刺博物館でサムライが目にしたものは
ショックのあまり走り出したサムライの後を追ってきたアヤカ。下町を歩いていると偶然目の前に名刺の博物館と書かれた建物が。
「お~!!」聞き覚えのある声が中から聞こえ、中に入ってみることにしたアヤカ。
アヤカ:「やっと、見つけた。もう面倒なおサムライさんねー。」
サムライ:「(興奮した声で)おお、すごい。なぜここにこんなものがあるのだ?」
アヤカ:「(人の話を聞きなさいよ!)いきなり走りだして、今度はどうしたの? ここで何をやってるんですか。」
サムライ:「うむ。不思議と心を引かれ、入ってみた。昔の札から摩訶不思議な紙までいろいろあるぞ。」
館長:「名刺と紙製品の博物館『SAKURA TERRACE』にようこそ。名刺の歴史にご興味がありますか?」
アヤカ:「あ、こんにちは。実はこの人が急に入って来ちゃって……ここは名刺の博物館なんですね。」
館長:「私、当館の館長です。はい、ここは日本でも唯一の名刺の博物館なんですよ。良ければ、ご案内いたしましょうか?」
サムライ:「おお、お願いできるか!」
江戸時代から名刺はあった
館長: 「名刺の起源は、中国だといわれています。2200年以上前、中国の皇祖 劉邦(前漢の初代皇帝)が妻をめとる際、その父親に面会を申し込むのですが、そこに政治献金をしますというメッセージを入れて取り次ぎを頼んだのが始まりだといわれています。」
アヤカ: 「そんな昔から名刺ってあるんですね。」
館長:「そして、日本での名刺のはじまりは、19世紀初頭、江戸時代の頃だといわれています。訪問先が不在の際に和紙に墨で名前を書いたものを置いてくるところから始まったそうです。」
サムライ:「よくご存知だな。確か、拙者もよく使ったぞ。」
館長: 「現在の形に近い印刷された名刺は幕末の頃です。木版印刷した名刺が使われ、訪日する外国人と接する際に交換したという記録が残っています。」
アヤカ: 「ビジネスで使われていたということなんですね!」
館長: 「そうですね。1854年の幕末時代に、黒船が2度目の来航時にアメリカ使節団と江戸幕府の代表が交換したものが、現存する日本国内で受け取った最古の名刺とされています。」
サムライ: 「黒船! そうあれを見たときは、本当に驚いたわ!」
アヤカの一言メモサクラテラスは「名刺と紙製品の博物館 ~SAKURA TERRCAE~」として、東京都墨田区の「小さな博物館」に認定されています。運営会社の山櫻さんは名刺を始め、各種紙製品を製造されています。博物館では創業当時の貴重な資料や、コレクションを見ることができるよ。 |
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名刺先進国ニッポン
サムライ: 「驚いた。100年後のこの国では、名刺はこれほどまでに進化しているのか。」
館長:「動物や花などの形をした名刺、好きな香りをつけられる名刺箱などいろいろあります。」
アヤカ:「私もこの春から社会人として名刺を持つようになるんです! だからしっかり管理しようと思って名刺管理のアプリ入れたんだよ。」
世界で最も利用されている名刺管理アプリ【CAMCARD】 |
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サムライ: 「なんだ、この板は? おお!! なにやら指で動く。」
アヤカ: 「『CAMCARD』っていうアプリで、名刺の写真を撮るだけで、名前・住所、電話番号などを自動で認識してデータとして登録できるんです。登録した名刺データは会社名とかで分類できるんだって。」
アヤカの一言メモ「CAMCARD」は、全世界で1.1億人以上に利用されていて、iOS版、Android版ともに多くの受賞歴を持った実績あるアプリ! スマートフォンで撮影して取り込んだ画像からOCRで文字を読み取ってデータ化するよ。 |
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サムライ: 「ア・プ・リ??? データ?? アヤカ殿、それは蘭語か?」
アヤカ:「えっと~、この板の中に江戸中の人の名簿があるって感じかな。私、これからいろんな人と名刺交換をして、いろんな仕事をして将来は自分で会社を立ち上げたいんだ!」
企業での利用にはセキュリティ機能と管理機能がついた法人版の「CAMCARD BUSINESS」 |
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サムライ: 「お~それはすごいな! よし、拙者もさっそく名刺を作りに行くぞ! アヤカ殿! 江戸で一旗上げようぞ!!」
こうしてサムライは、実業家として生きていくことにしたようです。彼の運命は……!?
アヤカの一言メモ「CAMCARD BUSINESS」は、「CAMCARD」の法人版。スマートフォンで撮影、もしくはスキャナで取り込んだ画像からOCR で文字を読み取ってデータ化するよ。OCRで読み取れなかった部分はオペレータが修正するから100%のデータ化ができるよ。セキュリティや管理機能もしっかりしていて安心。 |
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photograph = Takafumi Komatsu
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