ルータ、スイッチ、ワイヤレスLANなどのネットワーク関連機器において、圧倒的なシェアを誇るシスコシステムズ。それは日本国内においても同様で、多くの企業がネットワーク関連のシステムにシスコ製品を導入している。ただその一方で、シスコは大企業向けのハイクオリティな製品が中心で、中小企業での利用はハードルが高いイメージがあった。2015年9月に発表された「 Cisco Start シリーズ」は、そのようなイメージを払拭する「日本の中小企業に向けた」ラインナップとなっている。

本稿では、同シリーズに携わる各担当者の方々に話を伺い、「 Cisco Start シリーズ」を開発した意図と、その背景として存在する日本の中小企業が抱える、ネットワークの課題について解説いただく。

中小企業が直面するセキュリティの課題

エンタープライズネットワーキング事業部 ビジネス・ディベロップメント・マネージャ 丹羽博幸氏

現在、多くの企業が抱えるネットワークの課題、それはなんと言っても「セキュリティ」である。2016年に導入されたマイナンバー制度により、すべての企業は例外なく情報漏えい対策を施す義務が生じる。だが、シスコシステムズ エンタープライズネットワーキング事業部の丹羽氏によると、「実際に中小の企業様にお伺いすると、使用されているルータは回線業者任せであったり、機能が制限されていたりで本来果たすべき機能を果たしていないケースが多い」とのことだ。

実は近年のサイバー攻撃は、以前のように一人のハッカーが特定の企業に侵入を試みるというスタイルのものではない。まるで企業のように役割を分担し、ありとあらゆる手段で侵入を試みようとする。このような組織的な攻撃であれば、セキュリティの厳しい1社の大企業を狙うより、対策の緩やかな10社の中小企業を狙う方が、より効率的に個人情報を盗み出せることもある。もはやセキュリティにおいては「ウチは大企業じゃないから大丈夫」という認識は通用しないのだ。

また近年では、モバイル端末の普及によりる無線LANのアクセスポイントを増やすケースも増えている。当然ながら、無線LANは有線よりも強固なセキュリティ対策が必須である。このような状況でセキュアな環境を、家庭用のネットワーク機器で構築するのは、簡単なことではないだろう。

たしかに、現在のネットワーク機器には、中小企業向けにある程度のセキュリティ機能を持ち、かつ手頃な価格帯の製品も増えてきている。しかし、それらを用いて対策を実施するにしても、ネットワーク、無線LAN、セキュリティ製品のベンダーが異なることで運用、保守が煩雑になったり、また外注したくともコストが高く手が出せなかったりで、結果的に放置された状態になっているケースも多い。

「そのような状況を解消するために我々シスコは何を提供すべきか。その答えがCisco Start なのです」と丹羽氏は語る。

「今回中小企業向けにご提案させていただいているCisco Startルータは小型で低価格でありながら、企業の拠点間を安全に通信するためのVPNはもちろん、アドレス、プロトコルからアプリケーションレイヤまでも含めた高度なファイアウォール機能も提供します。これら企業に求められる"当たり前"の機能は勿論のこと、シスコがクラウドで提供するセキュリティーサービス、Cisco クラウドWebセキュリティ(CWS)と連携することも出来ます。CWSはWeb サイトを介したウイルスおよびマルウェア感染からPCやモバイル端末を守り、Webサイトの評価(レピュテーション)、およびコンテンツ分析に基づいて不審なサイトへのアクセスやファイルダウンロードをブロックするなど、最高水準のセキュリティー機能を提供します。さらにセットアップはCisco StartルータのGUIから3ステップで完了でき、端末にも一切の設定を行うことなく簡単に導入することができます。シスコは30年にわたり、企業や組織団体のネットワークを支えてまいりました。それらの経験と実績を中小企業の皆様に合った形で製品として提供することで、中小企業様が抱える課題を解決するお手伝いが出来ると考えております」(丹羽氏)

海外における豊富な実績とノウハウを日本式にカスタマイズ

エンタープライズネットワーキング事業部 ユニファイドアクセスグループ シニアプロダクトセールススペシャリスト 櫻井仁史氏

大企業向けのハイクオリティなネットワーク機器を提供するシスコ。特に日本国内においてはそのイメージが根強く「"大企業向けの、高くて難しい製品"と考える方が多く、中小企業の方々からは敬遠されがちでした」とエンタープライズネットワーキング事業部においてワイヤレス製品のセールスを担当する櫻井氏は語る。

しかし実際は、シスコにも手頃な価格帯の製品は豊富にラインナップされており、市場に提供されている。しかも、特に欧米においてはベンチャーを中心に数多くの中小企業に導入実績を持っている。

「Cisco Start シリーズ」は、これら海外で蓄積された実績とノウハウを、日本の中小企業向けにコンパクトなハードウェアに収め、かつ4~5万円前後という低価格帯から購入できるシスコの新ブランドである。想定する導入企業の社員数は100名以下。IT専任者がいないことを想定し、専門的な知識がなくても管理運用が可能な、分かりやすいGUI設定画面を提供。コマンドラインを使わずとも、簡単な操作性で、セキュリティ設定やアクセス状況の確認などが可能である。

専門的な知識がなくても操作が可能シンプルな設定画面

その一方で、「OSは、企業向け製品と同じCisco IOSを搭載しており、内臓プログラミング機能を使用することで、設定情報の定期バックアップやルータの障害通知といった運用負荷を軽減する自動化機能も提供しています。また、コマンドラインを利用すれば、IOSのもつ高機能を更に活用することも可能です」とエンタープライズネットワーキング事業 プロダクトマネージャの兼松宏明氏は話す。

なおサポート面においても、エンジニアによる技術支援だけでなく、ユーザー同士の交流をはかるためのコミュニティサイトを用意。更に製品や各種サポート情報についても、すべてを日本語化してサイト上に掲載してあるとのことだ。

Cisco Start コミュニティサイト

ネットワークは、しっかりと安全に繋げるのが大事

エンタープライズネットワーキング事業 プロダクトマネージャ 兼松宏明氏

中小企業向けに最適化されたシスコの新ブランド「Cisco Start シリーズ」。2015年9月にそのリリースが発表されると、これまでの「高価格」というイメージを払拭する手頃な価格帯もあり、多くの業界関係者に大きなインパクトを与えた。

「ネットワークは、ただ繋がればいい、という単純な存在ではありません。よく止まる、繋がっても遅い、そんなネットワークではストレスばかりがたまります。繋げるのであれば、しっかりと安全に繋げる。このCisco Startで多くの方々に提供していきたい。そう考えています」(丹羽氏)




この原稿を読んで、ネットワーク環境が気になった方へ

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