ニフティでは、早くからクラウドサービスに注力し、国内でも他社に先駆けてオブジェクトストレージ技術を活用した「ニフティクラウドストレージ」を提供している。同サービスの安価で堅牢なストレージ基盤となっているのが、クラウディアンが提供する「CLOUDIAN HyperStore」であり、ニフティは世界で最初に同製品を採用した本格的なクラウドストレージを開始したプロバイダーである。
今回、ニフティ 執行役員/CIO(クラウド・IT企画担当) 兼 クラウド事業部長の上野貴也氏と、同社 クラウド事業部 クラウドプラットフォーム部 課長 安部潤一郎氏に、ニフティクラウドストレージのサービスインに至った経緯や、CLOUDIAN HyperStoreの選定理由などについて話を伺った。また、クラウディアン 代表取締役社長の太田洋氏と同社 グローバル テクニカル サポート シニア サポート エンジニア 林伸一氏にも、ニフティとのパートナーシップについて語っていただいたので、その内容を紹介する。
── ニフティとニフティクラウドについて紹介してください
上野氏 ニフティは、「ニフティサーブ」というパソコン通信サービスに始まり、以来30年の間ネットワークサービスを提供しています。ISPの老舗と言える存在であり、当時からの根強いファンも少なくありません。昨今はクラウド事業にも注力しており、2010年より「ニフティクラウド」を展開し、IaaSやPaaSといったサービスを提供しています。
ニフティクラウドの最大のポイントは、当社が長年培ってきたネットワーク技術のノウハウをもとに、純国産のサービスとして提供していることです。高い信頼性と品質、そこから生じる使いやすさと安心感が、お客様から支持をいただいています。仮想化基盤としてシェアの高いVMwareをベースとしているため、オンプレミスからのマイグレーションやハイブリッドクラウドなどへの展開がしやすいという点もポイントです。
ニフティクラウドは、「ホワイトボックスなクラウド」を目指しています。多くのクラウドサービスは、ブラックボックス化されています。しかしニフティクラウドは、仕様や仕組みをできるかぎりオープンにして、販売パートナーなどがエンドユーザーをサポートしやすい環境を整備しています。だからこそ、使いやすく信頼性の高いサービスが提供できるのです。
── ストレージサービスも早くから展開されていましたね
安部氏 「ニフティクラウドストレージ」は、2011年9月に開始しました。2012年には、西日本リージョンでのサービスも開始しています。 当社はIaaSも早くから展開していましたが、アプリケーションから生成されるデータをアーカイブする領域がほしいというニーズが増えていました。バックアップデータやログデータなどを、容量を気にせず溜めておける場所が望まれていたのです。
ニフティクラウドストレージは、非常にスケーラブルで低コストなストレージであることがポイントで、肥大化する企業内データの保管先として活用できます。料金体系はシンプルな容量課金のみで1GBあたり月額11円、当社の同一リージョン内の通信であれば、どれほどアクセスしても追加費用はかかりません。利用可能容量も無制限で、将来的な容量拡張のニーズにも容易に対応することが可能です。
昨今は、データをベース/ハブにしたビジネスが流行しつつあります。従来のアプリケーション先導型のITではなく、データ駆動型のITが主流となり、データの価値はますます高まります。低コストで永続的に膨大なデータを格納できるニフティクラウドストレージは、これからのニーズに最適です。
── ニフティクラウドストレージを支える中核技術として、CLOUDIAN HyperStoreが活用されています
太田氏 クラウディアンは、2011年3月11日にCLOUDIAN HyperStoreの試験版をリリースしました。東日本大震災によって、日本中が大きな影響を受けたときでした。多くのベンダー、サービスプロバイダーが苦しむなか、ニフティは私たちの技術を高く評価し、迅速に採用を決定して、短期間でサービスインしています。
もちろん、世界で最初の本格的なCLOUDIAN HyperStoreプロバイダーです。おそらく、オブジェクトストレージ技術を最も早く採用されたクラウドサービス事業者でもあるはずです。
安部氏 2011年ごろは、国内でクラウドサービスが登場し始めていた時期です。そもそもクラウドサービスを提供すること自体がチャレンジの連続でした。私たちのスタッフに大規模な分散システムを経験した者がいたため、分散型のオブジェクトストレージをスムーズに受け入れられたという面もあります。
林氏 ニフティは、非常に高い技術力を持ち、先進の技術を積極的に取り入れている企業であると感じます。私たちにとってもローンチしたばかりの製品で、デバッグやパフォーマンス向上のため、さまざまな要望や意見をいただきました。よい製品をきっちりと仕上げなければならないと感じていました。
── なぜCLOUDIAN HyperStoreを選択したのでしょうか
安部氏 まず、安価で大容量のストレージサービスであることは大前提です。さらに、私たちの既存サービスから容易に使えることも重要でした。当時は、すでにAmazon S3が標準的な技術として受け入れられており、さまざまなソリューションが提供されていました。その点で、Amazon S3 API互換のCLOUDIAN HyperStoreであれば、既存のユーザーに負担をかけずにサービスを提供することができると考えました。
もちろん、Amazon S3のエコシステムに参入するという狙いもありました。例えばNAS製品の中には、バックアップ先としてS3互換ストレージを設定できるものがあります。ニフティクラウドストレージを指定するだけで、簡単にバックアップ先として利用できます。現在では、CLOUDIAN HyperStoreとの接続性が公式認定されているNAS製品もありますので、エンドユーザーが安心して当社のサービスを利用することができます。
上野氏 当時、こうしたオブジェクトストレージの技術を商用製品化しているベンダーは、ほかにはなかったはずです。性能もよく、運用性・メンテナンス性にも優れていました。
太田氏 当社の前身となる企業では、携帯キャリア向けの大規模メールシステムを提供し、世界中のユーザーに利用いただいていました。サービスプロバイダーやキャリアのニーズに応えた製品提供の経験が、CLOUDIAN HyperStoreに生かされています。
上野氏 こうしたIT技術は、小規模であれば問題なく稼働するのに、大規模になると当然のようにトラブルが発生するものです。そうした問題を解決するため、クラウディアンにはさまざまなサポートや開発対応をしていただきました。
林氏 私たちは、当初から日本と米国のオフィスにエンジニアを配備しています。日米が連動するようにシフトを組み、24時間体制で開発・サポートを提供できるように準備しているのです。ニフティクラウドストレージの開発当時も、何かトラブルが発生したり、新しい要望が寄せられたりしたときにも、すぐに対応できるような体制を整えていました。この「Follow the Sun」の体制は、もちろん現在でも継続して提供しています。
── ニフティクラウドストレージはどのように運営されているのでしょうか
安部氏 当社では、システムの状態を見える化するための管理システムを用意して、細かな情報も逃さず捉えてリスクの予測や予防を行うとともに、そのノウハウを積み重ねてきています。CLOUDIAN HyperStoreの状態も、そこでしっかりとチェックしています。
CLOUDIAN HyperStoreは、豊富な管理ツールが用意されています。これに当社のニーズに合わせて開発したツールを組み合わせ、取得できるデータの多くを視覚化しています。トラブルの予兆が発見されたときには、必要に応じてクラウディアンに問い合わせています。
林氏 問い合わせに対しては、先に述べたように24時間体制で分析を行い、できるかぎり迅速に回答できるようにしています。普段から密接な情報交換を行うようにして、安定的なサービスの実現に努めています。
安部氏 クラウディアンは、非常に高品質な最高レベルのサービスを提供してくれています。問い合わせの対応も迅速で、トラブルを調査したり修正したりするためのツールも提供してくれます。バージョンアップなどのメンテナンスも、手厚いサポートが受けられます。
林氏 ニフティクラウドストレージが安定的なサービスを提供し続けられるように、私たちも先進的なサポートを提供したいと考えています。例えば、ユーザーが気がつくよりも先にリアルタイムにサポートを提供する「スマートサポート」を開発中です。
上野氏 それはおもしろい。ぜひ期待したいですね。
── 今後のニフティクラウドストレージについて
上野氏 冒頭で述べたように、データの重要性がますます高まっていく中で、ニフティクラウドストレージの価値も増していくことが予想できます。そのために、ニフティクラウドはよりセキュアで安心して利用できるサービスでありたいと考えています。クラウディアンには、そうしたニーズに応える機能の開発やサポートを、引き続き提供していただきたいと思います。
太田氏 クラウドサービスの基盤システムとして、「安全・安心」は私たちも確実に応えるべきニーズであると考えています。近い将来、人類が経験したこともないようなデータの増加が予測されています。時代の変化に伴って、ストレージの使い方も刻々と変化しています。新しい時代でもしっかりと活用でき、重要なデータを預かることのできるCLOUDIAN HyperStoreであり続けることが重要だと考えています。
(マイナビニュース広告企画:提供 クラウディアン)
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