ジランソフトが提供する「DirectCloud-BOX」は、企業向けに開発された堅牢なクラウドストレージをベースに、ビジネスに必要となるさまざまなコミュニケーション機能を統合した「コラボレーションサービス」である。 同サービスはユーザー数無制限でありつつ、ストレージ容量課金のみのシンプルな料金設定。安価な月額使用料でありながら、「ファイル共有」「大容量ファイル送信」、さらに「メッセンジャー」「プレゼンテーション」「ビデオ会議」といった多彩なビジネスツールを利用することが可能だ。

安全かつ効率的にファイル共有を実現できるオンラインストレージ領域を提供

最大のポイントは、「ファイルの活用」をコラボレーションの根幹に置いていることである。私たちのビジネスは、ほとんどがWordやExcel、PDFといったドキュメントファイルを中心に行われる。ビデオ会議にせよ、メッセンジャーにせよ、プレゼンテーションにせよ、ファイルを参照しないことは、無いといっても過言ではない。

DirectCloud-BOXは、ファイルを安全に利用できることを前提に、ファイルをベースとしたコミュニケーションを図れるように工夫されており、それらの内容はすべてログとして記録される。

例えば、メッセンジャー「DirectCloud-TALK」で打ち合わせ中にファイルを参照し、その場で編集すれば、その結果はログに残る。会議後に議事録を作ったり、ファイルの編集履歴を残したりしなくとも、DirectCloud-BOXのログを参照すれば、その内容がひと目でわかるというわけだ。ファイルの転送や共有といった操作状況もすべて記録されるため、内部統制を推進するうえでも心強い。

上述したような機能の1つ、あるいは一部を持つ製品は数多く存在するが、それらをシームレスに連携し、統合的なログとして記録できるソリューションは多くはない。それこそが、DirectCloud-BOXの最大のポイントとも言えるだろう。

コラボレーションを簡単にする
ファイルの一括ダウンロード&アップロード機能を追加

DirectCloud-BOXは、リリース以来、バージョンアップを繰り返し、急速な進化を続けている。2015年11月6日にも、ジランソフトはDirectCloud-BOXのWeb版において、新しい機能の追加やインタフェースの改良を施した。

アップデートの1つは、Web版が「ファイルの一括ダウンロード」に対応したことだ。従来まではWebブラウザからDirectCloud-BOX上のデータファイルを1つずつダウンロードする必要があったが、アップデート後は複数のファイルを選択してダウンロードを実行すると、自動的にZIP形式に圧縮され、ZIPファイルとして取得できるようになった。

ファイルの一括ダウンロード対応(Web版のみ)

また、Google Chromeに限定される機能ではあるが、フォルダ単位でのアップロードにも対応した。Webブラウザの画面にドラッグ&ドロップするだけで、フォルダ内の構成を保ったまま、多数のファイルを一括でアップロードすることができる。

このほか、ディレクトリ表示対応や、見やすくなったプログレスバーなど、Webインタフェースがより分かりやすく改良されており、これまで以上に使い勝手のよいツールへと進化している。

コラボレーションのために利便性やセキュリティを強化

ジランソフトでは、DirectCloud-BOXの目指すところを「ファイルをベースとしたコラボレーションサービス」として位置づけている。

現状では、「ファイル転送」と「ファイル共有」という2つの機能をベースとしてサービスを展開し、コラボレーションは機能の1つとして捉えられている。しかし将来的には、利便性の高い「ファイル転送」は残しつつ、基礎的なファイル共有から「コラボレーション」を軸としたサービスへと進化させていきたい意向だ

同社は、この目標に向かって、今後もさまざまな機能追加や改良を実施していく予定だ。

ビジネスコラボレーションというと、社員のみのコミュニケーションだけでなく、取引先や協力会社などとのコミュニケーションも重要だ。現在のDirectCloud-BOXの場合、外部スタッフを参加させるためには、社員と同等のユーザー管理が必要となる。しかし、一時的なプロジェクトでチームを組んだり、急なファイル共有が必要となったりした時に追加設定の手間が必要となる。

その対応として開発中の機能が「ゲストID」である。社外のユーザーや一時的なゲストユーザーに対して、期間限定のアカウントを発行することで、DirectCloud-BOXの利用を可能にする機能だ。

ユーザの利用権限を制御

例えば、客先でミーティング中に、ファイルを共有したいというケースが考えられる。従来であれば、メールに添付したり、ファイル転送サービスなどを利用したりすることになるが、機密情報をやり取りするのはリスクが高い。

新しいゲストID機能を利用することで、簡単にDirectCloud-BOX上でファイルをやり取りできるうえ、機密情報を含むファイルであっても「閲覧」のみを許可するなどの統制を取れるようになる。

ポイントは、管理者の手を煩わせずに、ゲストアカウント発行の権利を部門などに委譲することができるため、迅速性や利便性を損ねることがないというところにある。

ファイル共有時の利用権限について

また、社外ユーザーに利用させるという点で、DirectCloud-BOXの専用ツールを強制できないケースも多いことだろう。そこで、だれでも利用できるWebブラウザ版のセキュリティ強化として、「ブラウザでの証明書認証(PKI認証)」に対応すべく開発中とのことである。

現状では、デバイス識別認証やIPアドレス認証に対応しているが、“ブラウザ認証”の導入によって、外部ユーザーにも同等レベルのセキュリティ対策を施せるというわけだ。

さらにジランソフトでは、Officeファイルをダウンロードすることなく、DirectCloud-BOX上での編集機能追加や、オフラインでもファイルを安全に利用できる機能、ワンタイムパスワードの採用など、ユーザーニーズの高いものを中心に、さまざまなアップデートを繰り返していく予定である。

もちろん、同社が最優先するのは安全性の確保だ。さまざまなセキュリティ技術やシステム、運用手法を採用したうえで、ファイルをベースとしたコラボレーションを追求していく。今後のグレードアップに期待したいサービスだ。

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