2014年、日本国内のインターネット広告費は1兆円を超えテレビに次ぐ広告メディアにまで成長した。現在のマーケティングにおいて、ネット広告やWebサイトの存在を無視することは、もはや不可能である。効果的なネット広告やWebサイトの利用を目的に、デジタルマーケティングの世界では解析ツールなどを用いた分析が日々繰り返されている。そのような中、ユーザーの行動を視覚的に表示する「ヒートマップツール」の存在が大きな注目を集めている。

Ptmind Marketing & Alliance Manager 小原良太郎氏

本記事では、マイナビニュース主催「マイナビニュースフォーラム2015 Winter for データ活用(開催日:2015年12月11日 会場:秋葉原UDX)」にて、「デジタルマーケティングにおけるヒートマップの活用方法」に登壇する、Ptmindマーケティング&アライアンス マネージャー 小原良太郎氏に話を伺い、昨今のデジタルマーケテイング事情とヒートマップツールの活用について解説いただいたので、その内容を紹介する。

スマートフォンが普及してもPCサイトの重要度は下がらない

小原氏によると、近年はスマートフォンからの流入が急増しており、ECサイトの中には全体の約8割がスマートフォンからの流入というサイトもあるという。ただしこれは、PCサイトの重要性が下がったわけではない。

「依然として、ECサイトでも、ブランドによっては6割がPCサイトから流入するケースもあります。また閲覧はスマートフォンがメインであっても、購入する際は自宅のPCからという方も少なくありません。現在では、ライフスタイルに合わせてデバイスを使い分けるユーザーが増えてきています。ですから、PC・スマートフォンのどちらかが大切なのではなく、どちらも大切なのです」と小原氏は語る。(小原氏)

A/Bテスト効率化のために、改善部分を明確にするサイト解析

Webサイトを改善する際に用いられるABテスト。一般的にはテキストの文言、デザインの色、パーツの形状など、様々な要素についてABテストを行い小さなPDCAを回すことでWebサイトの改善は進む。だが、ABテストの結果が出るまでには、ある程度の時間が掛かる。 「例えば、1つのABテストに1ヶ月掛かるとすると、単純計算では年間12回しかテストができないことになります。限られた時間の中で効果的なテストを行うためには、直すべきポイントがどこかを知る必要があります」(小原氏)

一般的に、ファーストビュー部分は多くのユーザーの目に止まるものと考えられている。だが実際にヒートマップでチェックすると、ファーストビューよりも下の部分に注目が集まっているケースもある。またPCサイトであれば目に止まる部分も、スマートフォンサイトではほとんどのユーザーに意識されないケースもある。

このようにサイトの構造や利用されるデバイスによりユーザーのサイト内での行動は大きく変わってくるが、ABテストを効率的に行うためには、ユーザーがサイトのどの部分を意識しているかを知らなくてはならない。それはよく見られている場所ほど成約率(CVR)に影響を与えている可能性が高いからだ。そのための手段として、ヒートマップは非常に有効だ。

なお、講演当日は様々な業種の企業を10社ほどピックアップしつつ、具体的なユーザー行動の事例を紹介する予定とのことである。Webサイトの改善に頭を悩ませている担当者には、何かしらのヒントを見つけていただければと思う。

PC版とスマホ版のイメージ。Ptmindが提供するヒートマップツール「Ptengine」。表示はソースを読み込みリアルタイムで描画。表示位置の正確さと描画の素早さにより、全世界で登録アカウント数35.000以上と多くの支持を集めている。

(マイナビニュース広告企画 : 提供 PTmind)


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