お客様満足度を向上する秘訣は電話対応にあり
ベルーナは、アパレルや雑貨などの総合通販事業を中核として、専門通販や店舗販売、ファイナンス、不動産、データベースマーケティングまで幅広く手がけている企業だ。通販会員は1,500万人を超えており、2014年度の利益ベースでは総合通販業界においてトップの実績を誇っている。
同社が総合通販事業をスタートして以降、通販市場のニーズは多種多様化してきている。媒体が従来のカタログからECサイトにまで拡大したほか、取り扱う商品のラインアップも急増。
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商品が多くなれば、それだけ幅広いバリエーションの問い合わせに対応する必要が出てくる。カタログ通販当時からのユーザーは、同社の根強いファンとしてインターネット通販でのユーザーにもなる。同社ではこれらユーザーとの繋がりをより一層強めるため、直接のやりとりが行われる大切な場ともいえる"ご注文"や"お問合せ"のさらなる改善に取り組むことを決定した。
ベルーナ情報システム本部IT設計室の大谷武志氏は「長らくご愛顧いただいているお客様の場合、やはりカタログをご覧になってお電話で注文やお問い合わせなどをいただくケースが多いといえます。そこで弊社では、これまで以上に利用しやすくお客様にご満足いただける総合通販を目指して、電話対応のサービスレベル向上に取り組みました」と語る。
電話を逃さず自動対応できるコールバックシステムの構築
電話対応のサービスレベルを向上するために一番重要なのが、お客様からの電話を逃さずに受けることだ。当然といえば当然なのだが、コールセンターの人的リソースには限りがあるため、電話が集中する時間帯にはどうしてもすべてのオペレーターが埋まってしまうことがある。また、電話の受付時間にしても、コスト面からコールセンターを24時間365日稼働させるわけにはいかない。
こうした背景を受けて同社では2010年から、オペレーターが受けきれなかった電話、いわゆる「あふれ呼」に自動対応するコールバックシステムを導入している。当初のシステムはお客様の声を録音するだけのシンプルなものだったが、これでは録音データの聞き起こしに手間や管理工数がかかる上、人的ミスによる間違いが発生しやすくなる。そこで、より確実性の高い管理方法を求め、お客様が自分の電話番号を入力できるシステムへと切り替えた。
しかし、ここで新たな問題が発生する。そのシステムのサービス提供自体が、2013年11月で終了することになったのだ。「一人でも多くのお客様からご注文やお問い合わせをいただくためには、コールバックシステムの存在が必要不可欠です。そこで、2013年の早春から、新たなシステムの選定をスタートしました」と、大谷氏は当時の様子を振り返る。
短期間/低コストに導入でき、運用後の柔軟性が極めて高い「CyzoPHONE」
コールバックシステムをリニューアルするにあたり、さらなるサービスレベル向上の検討も行われた。
ベルーナカスタマーサービス本部オーダーレセプション部カスタマーサービス営業管理統括主事の合瀬栄子氏は「お客様に電話番号を入力していただくことで、データ管理のスピードと確実性は向上しました。ここでもう一歩踏み込んで、どのような用件かを先に知ることができたら、もう少し対応の幅が広がると思ったのです」と語る。
実際にお客様からの電話は注文だけでなく、問い合わせや返品などさまざまな内容がある。注文の場合は大半のオペレーターで対応できるが、問い合わせや返品に関してはある程度の知識やスキルが求められる。
そこで事前に用件が分かれば、スキルに応じたオペレーターが直接お客様に電話を架けられるため、やり取りもスムーズに行えるというわけだ。また注文の対応でも「どのようなご用件でしょうか」ではなく「お電話いただきありがとうございます。ご注文ですね」といった御礼の一言から始まるだけで、お客様としても満足度が高まり気持ち良く話ができるだろう。
こうした条件を満たす複数のコールバックシステムの中から有力な候補に挙がったのが、NJKが提供するクラウド型IVR(自動音声応答)サービス「CyzoPHONE」だ。CyzoPHONEでは、従来のような自動音声応答ガイダンスや電話番号の入力に加え、番号入力による動作振り分けなどを自由に組み合わせることが可能。クラウド型であることから、短期間かつ低コストで導入できるのもメリットだ。1時間あたり数千件の電話が受けられるスペックを備えているため、事業規模の拡大などに応じて後から柔軟にスペックを拡充できるのもポイントといえる。
こうしてベルーナでは、CyzoPHONEの導入を決定。2013年11月に従来システムからの切り替えを実施したのである。
作業効率が大幅にアップ。コール履歴の分析でサービス向上
ベルーナのコールセンターは現在7拠点あり、合計で約350名のオペレーターが電話対応業務を行っている。各コールセンターでは、コールバックシステムに貯まったデータを管理担当者が抽出し、内容に応じて適任のオペレーターへ割り振るという仕組みだ。システムの切り替えに際しては、従来の業務フローや画面構成を大きく変えると、どうしてもマニュアル制作や勉強会などの社員教育に時間とコストを要してしまう。
ベルーナカスタマーサービス本部オーダーレセプション部カスタマーサービス係長の藤井こずえ氏は「この点については、今まで使っていたデータの加工方法や業務フローをあまり変えないようNJK様にご対応いただき助かりました。わずかな社員教育のみで、コールセンターの業務を止めることなくスムーズに切り替えられたのはありがたかったですね」と語る。コールセンターは“空白の時間”を作ってはならない業務だけに、当初は多少の不安もあったが、事前にNJKが構築したテスト環境を利用して、システム切り替えまでに十分な負荷テストなどを繰り返したことが不安の払拭につながった。
現場における導入効果については「コールバックシステムに貯まったデータを抽出するための作業時間が大幅に短縮されました」と語る藤井氏。
CyzoPHONEでは、各コールでお客様がどのような操作をしたのか履歴を残す「コール結果ファイル」および、お客様の登録情報を1行ずつ抽出する「対応履歴ファイル」という2種類のファイルが出力できる。これにより、たとえば電話番号の登録率が悪い場合、どこでお客様が離脱したのかなどをコール結果ファイルの内容から分析できるのである。お客様の離脱を極力少なくしていくことは、同社の今回の目標である“サービスのさらなる向上を図る”というテーマの本質とも合致する。
アイデア次第で広がる使い方!今後のバージョンアップにも期待
CyzoPHONEを用いた今後の展開について、大谷氏は「できる限り迅速な対応を心がけてはいるのですが、電話が集中する時間帯はどうしてもお客様をお待たせすることになるので、お客様へかけ直すご希望の時間帯を入力できるようなフローを考えています。ただし、入力の時間が長くなると離脱率も高まるので、必要なお客様のみに限定するといった取り組みも求められそうです」と語る。
そのほか、現在は4つのダイヤル回線をPBX(構内交換機)経由でCyzoPHONEへ流す仕組みだが、お客様の電話番号登録の負担を減らすためにこれらの構成を見直して、発信者番号通知を有効活用する方法も考えられている。
シンプルな仕組みで柔軟に運用できるCyzoPHONEの導入により、電話対応のサービスレベル向上を実現したベルーナ。今後も総合通販事業でさらなる飛躍を遂げることだろう。
(取材年月 2015年6月)
掲載製品 CyzoPHONE |
コールセンターでのあふれ呼対応などのインバウンド業務から、営業コール/アンケート調査などのアウトバウンド業務まで、クラウド環境の利点を最大限に活かした費用対効果の高いIVR(自動音声応答)サービスです。 |
CyzoPHONEのWebサイト |
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