高品質なクラウドを提供するエコシステム

ヴイエムウェアが、サービスプロバイダー向けのパートナープログラムを「VMware vCloud Air Network」(vCAN)、パブリッククラウドソリューションを「VMware vCloud Air」と改称したのは、2014年8月のことだ。もちろん単なる呼称の変更ではなく、同社とパートナー各社がvCloud Airのブランドの下に強固なエコシステムを形成し、クラウドサービスへの取り組みをいっそう強化することが目的だ。

本連載では、vCANに参加する6社のパートナーに取材し、各社の取り組みやプログラムへの期待、ユーザーのメリットなどを伺った。細かな内容については、各社のインタビュー記事を参照していただきたい。

各社がvCANのポイントとしてあげているのは、ヴイエムウェアが提供するvCloud Airや他社のクラウドサービスは単なる競合ではなく、互いを補完し合う関係にあるということだ。

ヴイエムウェア株式会社
代表取締役会長 三木 泰雄氏

すでにエンタープライズにおけるデファクトと言っても過言ではないVMwareのテクノロジーをベースに、ユーザー企業がクラウドに求める可用性や拡張性を提供しつつ、各社がそれぞれ特徴的なサービスや技術、インテグレーション能力を付加価値として提供する。

将来的には、複数社が共同で新たなサービスを展開することもあるだろう。こうしたきめ細やかで高品質なサービスは、世界を席巻するメガクラウドにも真似のできないものとなるはずだ。

さらに今回は、ヴイエムウェアの代表取締役会長 三木泰雄氏に、同社のクラウド戦略とvCANの魅力、また先頃発表されたvCloud Airの新しいサービスについて話を伺った。

日本市場にマッチするクラウド

── VMware vCloud Air Networkは日本のクラウド市場にとってどのような意味を持つか 三木氏 私たちは、オンプレミスシステムとプライベート/パブリッククラウドが共存する「ハイブリッドクラウド」に注力して、技術やサービスを開発してきました。今後、さらに本格的なハイブリッドクラウドの波が到来すると感じています。

従来からパブリッククラウドとして提供される「SaaS(Software as a Service)」の活用に積極的であった欧米企業とは異なり、日本企業の多くは、古くから自社の要件に応じた独自のアプリケーションやインフラを構築し、長年運用してきた既存のIT資産を有しています。そうしたシステムをどのようにクラウド化するか、どのように運用していけばよいかという、大きな課題が残されています。

ヴイエムウェアのみで、こうした多様なニーズに応えることは不可能です。パートナー各社も同様で、1社だけですべての要望に応えることは難しくなっています。ユーザーも、あらゆる要件を叶えようと思ったら、複数のベンダーと取引しなければなりません。

vCANは、ヴイエムウェアやパートナー各社の連携を強固なものにし、さまざまなユーザーニーズに応える、お客様、パートナー、ヴイエムウェアの3者にとって有機的な、いわばエコシステムともいえる仕組みを形成するプログラムです。

たとえばクラウドサービスのラインナップを持っていないシステムインテグレーターは、vCloud AirやvCANパートナーのサービスを活用することで補完できます。vCANパートナーは、1社では提供が困難なBCP(事業継続性)等のサービスをvCloud Airを通じて提供できます。つまり、vCloud Airもパートナー各社のサービスと同様にvCANを構成する重要な一要素なのです。海外展開を図る企業にとって重要な地理的要件も、vCANの活用によって課題解決につなげることができます。

プライベートとパブリックを「1つのクラウド」に

ユーザーは、1つのベンダーやプロバイダーから、自社に最適なハイブリッドシステムを購入し、必要に応じて運用を任せることができるようになります。その点は従来のシステム構築と同様であるため、vCANは日本企業にとっても使いやすい仕組みだと考えています。

今後もさらにこのエコシステムを拡大し、企業ユーザーの皆様にとっての「One Cloud」を実現し、日本のクラウド市場を盛り上げていきたいと考えています。

革新を続けるvCloud AirとvCAN

── vCloud Airに新しいサービスが追加された

三木氏 当社は、仮想デスクトップサービス(DaaS)「VMware Horizon Air」を6月9日より提供開始しました。また、VMware NSXをベースにした「VMware vCloud Air Advanced Networking Services」を2015年第3四半期から提供開始することを予定しています。

前者は、VDIインフラとして採用実績を急速に増やしているVMware Horizonのクラウド版で、仮想デスクトップとアプリケーションのサービスに加えて、ディザスタリカバリサービスもオプションとして用意されています。米国では、オンプレミスのVDIのバックアップ環境として利用されるケースもあります。

vCloud Airに新たに投入・拡張されたサービス

後者のAdvanced Networking Servicesは、VMware NSXによる高度なネットワーク仮想化技術によって、vCloud Airのネットワーク機能を拡張し、仮想ファイアウォールや仮想L7ロードバランサなどの機能を提供するとともに、セキュリティ面においても極めて高い信頼性を提供します。このほか、分単位の従量課金で利用できる「VMware vCloud Air Virtual Private Cloud OnDemand」や簡易な操作でディザスタリカバリを実現する「VMware vCloud Air Disaster Recovery」なども、国内向けの新サービスとして追加されました。

当然のことながら、これらの新サービスを実現する技術やノウハウは今後vCANを通じてパートナー各社とも共有し、ユーザー企業に多様な選択肢と利便性を提供してまいります。当社は今後も、vCloud Airの進化とそれをもとにしたvCANパートナーへの技術提供を念頭に、弊社の提唱するユーザー企業にとっての「One Cloud, Any Application, Any Device」を実現するために、いっそうの技術革新・製品開発に取り組んでいきます。


[スペシャルコンテンツ] vCloud Air Netrowkとは?(まとめ)

・SCSK:ミッションクリティカルなシステムを支える安定性に自信- アセスメントを通じて最適な環境を提案するSCSKのハイブリッドクラウド

・NTTコミュニケーションズ:全世界で7500社が活用! - ミッションクリティカルなシステムも利用可能なNTTコミュニケーションズのクラウドサービス

・ニフティクラウド:1,000万人の利用者を支えるニフティクラウド - その高品質なサービスを支えるVMwareのテクノロジー

・CTC:強力な"インテグレーション力"と 豊富なVMwareのテクノロジーの導入実績が決め手のCTCのクラウドサービス

・IIJ:オンプレミスシステムをそのままクラウドへ - 「持たざる経営」を実現するIIJ GIO VWシリーズ

・富士通:富士通 メーカーとしての信頼性の高いクラウドシステムを提供 – 他社から乗り換えてでも利用したくなる安定感がキーポイント

(マイナビニュース広告企画:提供 ヴイエムウェア株式会社)

[PR]提供:VMware