昨今のビジネスシーンでは、顧客との接点を有効活用するためにCRMの見直しを図る企業が増えてきている。しかし、CRMシステムの基盤作りにおいては、「蓄積したビッグデータを即時的に活用する」、「急なアクセス増加などに耐えうる環境」、といったプラットフォームの観点は軽視されがちであるのが実情だ。

そこでマイナビニュースは、「顧客に感動を与える企業経営を目指してマネージメントと現場のCRM活用の現実解」と題し、基調講演に東急ハンズの長谷川氏を迎えたCRMセミナーを7月23日に開催する予定だ。本稿では、同セミナーの個別セッションに登壇する、日本IBM システムズ & テクノロジー ソリューション事業部 OSSソリューションの中島康裕氏に、CRMシステムを最大限に活用するためのプラットフォーム選択のポイントを伺ったので、講演に先立ちその内容を紹介する。

顧客に感動を与える企業経営を目指してマネージメントと現場のCRM活用の現実解~」の参加申し込みはこちら(参加費無料、7月23日(木)開催、東京都港区、開場14:00~)

CRMシステムを支えるハイブリッドクラウド基盤

CRMシステムに限らず現在のITシステム全般の課題となっているのが、いかにコストを削減しつつ、ビジネス変化への対応力の高いシステムリソースを確保するかである。そうした課題の解決策となるのが、IT基盤にプライベートクラウドサービスを利用することだ。ただし、CRM基盤を構築する際に注意すべき点として中島氏が挙げるのが、パブリッククラウドとプライベートクラウドの切り分けである。

日本IBM システムズ & テクノロジー ソリューション事業部 OSSソリューション 中島康裕氏

「既存の基盤をすべてパブリッククラウドに寄せてしまっても、逆にコストが嵩み、システムリソースの柔軟性も失われてしまうような結果を招いてしまう恐れがあります。自社の要件に基づいて、セキュリティやコストといった観点から、パブリッククラウドとプライベートクラウドの切り分けを考える必要があるのです」(中島氏)

例えば、新たなWebサービスを立ち上げるような場合には、まず開発からスタートまでをパブリッククラウド上で行い、サービスが拡大するに従って段階的にプライベートクラウドへとリソースを移していくといったケースも多いという。

「CRMシステムについても、パブリックとプライベート、2つのプラットフォームがうまく連携するようなハイブリッドクラウド環境が構築できれば、低コストで柔軟性の高いIT基盤が実現できるでしょう」と中島氏は言う。

可用性とセキュリティを兼ね備えたプライベートクラウド基盤とは

ではCRMシステムの基盤としてふさわしいプライベートクラウド基盤とはどのようなものだろうか。営業活動を支えるCRMシステムの場合、安心かつ安全に稼動することは絶対条件だ。例えば、サイバー攻撃を受けて顧客情報が漏えいするようなことは絶対にあってはならないだろう。また大勢のユーザーが一斉に売上を入力するような場面では、負荷が一気に高まるため、柔軟にリソース調整をしなければならない。このような要件を満たすIT基盤として中島氏は、オープン・テクノロジーで構築された基幹業務アプリケーション向けのサーバーである「IBM Power Systems」を推奨する。

CRMシステムの基盤としてPower Systemsが適している理由には、高い可用性とセキュリティの2つが挙げられる。Power Systemsでは、メモリやCPU、ストレージそれぞれのコンポーネントが冗長化されているため、システム停止のようなクリティカルなリスクを低減することが可能なのである。そしてセキュリティについても、ハイパバイザー層がハードウェアのファームウェアに組み込まれているので、外部からのアクセスが実質不可能といった大きなアドバンテージを有している。

「仮想化集約が進む昨今では、ハイパバイザー層への攻撃により一度に多くの仮想サーバーが被害を受けるおそれが高まっています」と中島氏は指摘する。

またPower Systemsは、クラウド基盤とビッグデータ基盤の2つを目的に開発されているため、CRMシステムに蓄積された膨大なデータを素早く分析でき、データを有効活用することも可能になる。さらに運用管理面でも、管理ツールによる迅速なプロビジョニングが行えるのである。

CRMシステムの基盤にふさわしいハイブリッドクラウド、そしてプライベートクラウド基盤について語った中島氏は、最後に次のようにメッセージを送る。「今やアプリケーションに合わせてプラットフォームを選択するのが当たり前となりつつあります。そうした背景を踏まえ、私の講演では、基盤構築の際のパブリッククラウドやプライベートクラウドそれぞれのプラットフォームのメリット・デメリットを詳しく紹介する予定なので、今後のCRM戦略を考える上で、プラットフォームという観点から何かしらのヒントを掴んでいただければと思います」

顧客に感動を与える企業経営を目指してマネージメントと現場のCRM活用の現実解~」の参加申し込みはこちら(参加費無料、7月23日(木)開催、東京都港区、開場14:00~)

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