ホームページやWebサービスなどを公開する際に利用するホスティングサービス。これまでホスティングと言えばレンタルサーバーとなるのが当たり前だった。だが近年、新たにクラウド型レンタルサーバーと呼ばれるサービスが広がりつつある。

クラウドを使ったホスティングサービスが、これまでのレンタルサーバーと何が違うのか。本記事では、2015年2月に新たなクラウド型レンタルサーバー「Zenlogic」を発表した、ファーストサーバ株式会社 Zenlogic事業推進部の辻野欣悟氏と伊丹寿仁氏に、クラウド型レンタルサーバーの特徴について解説いただいた。

(左から)ファーストサーバ株式会社 Zenlogic事業推進部 辻野欣悟氏、伊丹寿仁氏

レンタルサーバーが抱えるリソース不足の課題

通常、レンタルサーバーによるホスティングは、CPU/メモリ/ディスクなどのサーバー資源(リソース)を、他ユーザーと共有することで、安価にサーバー機能を利用できるサービスのことを示す。ハードウェアとしてのサーバーを管理運用する手間が省け、また複数ユーザーが共有することで1ユーザー当たりのコストが安く抑えられるため、主に中小企業を中心に幅広く利用が進んでいる。ただその一方で、レンタルサーバーには、共有であるが故に他ユーザーの利用状況に影響を受けてしまうという課題がある。

「レンタルサーバーにおける障害は、物理的なトラブルよりも、リソース不足が原因で引き起こされるケースが多くあります。特に、共有している他ユーザーの影響で発生するパフォーマンス低下については、予想も付きにくく対策も難しいのが実情です」(辻野氏)

例えば、とあるユーザーの製品がTVで紹介されたとする。ホームページへは、アクセス数が爆発的に増加する。また、逆に製品に問題があり問い合わせが殺到することもあるだろう。しかし、これらが原因で共有しているリソースが不足してパフォーマンスの低下が発生しても、外部にいる他のユーザーが状況を把握することは、ほぼ不可能だ。

共有であるが故に生じるセキュリティ面の課題

レンタルサーバーには、セキュリティ面からも課題がある。

通常、同じ共有サーバー内のユーザーは、同じIPアドレスとなることも多い。この場合、ある特定のユーザーが外部からの攻撃を受けた場合、同じIPアドレスを持つ共有ユーザーも巻き添えを受ける場合がある。また、他の共有ユーザーが運営するサイトが乗っ取られスパム配信の踏み台にされるなどすると、セキュリティベンダーからIPアドレスがブラックリストに登録されてしまうことがある。そうなると、同じIPアドレスを持つ共有サーバーの全てのメールが、スパム扱いにされてしまうことがある。

もちろん、多くのレンタルサーバー事業者は、IPアドレスの追加やセキュリティ強化のオプションサービスなども提供している。だが当然、それには相応のコストがかかる。またどれだけオプションを追加しても、他ユーザーからの影響を完全になくすことは不可能だ。

「このような、共有サーバーが抱える課題を解消するものとして近年注目を集めるものが、クラウド型レンタルサーバーと呼ばれるサービスです」(伊丹氏)

ユーザーごとにリソースを確保して他ユーザーの影響を排除

クラウド型レンタルサーバー「Zenlogic」は、1ユーザーごとに1つの仮想マシンを割り当てる。また、IPアドレスは仮想マシンごとに割り振られることになる。この方式であれば、リソースの面はもちろん、セキュリティの面からも、他ユーザーの影響を受けずに安定したサーバー運用が可能となる。

「その他にも、クラウドならではのメリットが数多くあります。例えば、アクセスが集中する繁忙期にはリソースを増やし、それが過ぎたら元に戻すような、スケールアップやスケールダウンが簡単にできます。」(伊丹氏)

なお、ファーストサーバが新たに提供を開始したクラウド型レンタルサーバー「Zenlogic」では、高い安定性と拡張性を持つYahoo! JAPANのIaaS型クラウドを基盤として採用している。
また、セキュリティ対策としてWAFの設置やウイルス駆除サービス、共有SSLサーバー証明書の標準インストールなども行っている。

Zenlogicは、Yahoo! JAPANのIaaS型クラウド基盤を採用。セキュリティ性、可用性、大容量・高速ネットワークが担保できている


直感的な分かりやすさを追求した「Zenlogic」のコントロールパネル

「サーバー区画貸しからの卒業」を目指すファーストサーバの挑戦

ファーストサーバが、レンタルサーバー事業を開始したのは1996年。それから20年近くにわたり、工夫を凝らしたさまざまなサービスを提供してきた。 その同社が、新たなサービスとして2015年2月5日に発表したものが、クラウド型レンタルサーバー「Zenlogic」である。発表において、社長である村竹氏よって発せられた「レンタルサーバー事業者でありながらサーバーを捨てる決断をした」との発言は、業界に少なからず衝撃を与えた。

「現在のレンタルサーバーは単なる低価格競争に陥っています。それがお客様にとってはたして使いやすい状況かと言うと、必ずしもそうではないと考えました」(辻野氏)

ファーストサーバのクライアントは、その多くが従業員数100人以下の中小企業である。専門のシステム部門などを持たないそのような企業に対して、単にサーバーの区画だけを貸し出したところで、ビジネスに有効な活用ができるとは限らない。むしろ活用術の提案などのサービスこそが求められているはず。それが、同社が「サーバーを捨てる」決心に至った理由である。

「サーバーを捨てるという方針が決まった時、社内でもかなりの異論が噴出しました。ですが方針が決まって、お客様に対してご説明に伺うと、予想以上に多くのお客様から共感をいただきました。もちろん、既存のお客さまもいらっしゃいますので、しばらくはこれまで通りレンタルサーバーの提供は続けていきます。ですが、いずれは全てをZenlogicに移行する予定です」(伊丹氏)

サービス提供が開始されて、まだ数ヶ月程度だが、すでに多くの企業が、「Zenlogic」への移行を検討中とのことである。

「すでに利用していただいているお客様の中には、私たちが予想もしていなかった、安全にファイルを受け渡しするための、ファイルサーバーのような利用をしている方もいらっしゃいます。もしかすると、他にも私たちの知らない使い方があるかもしれません。今、Zenlogicは、2週間の無料トライアルサービスを実施中なので、是非とも多くの方に触れていただき、新しい使い方を探っていただきたい、そう考えています」(辻野氏)

Zenlogicホスティング、無料2週間トライアル実施中


クラウド型レンタルサーバーの快適さをまずは体験。すぐにホスティングのご利用開始が可能だ。お申し込みはこちらから


(マイナビニュース広告企画:提供 ファーストサーバ株式会社)

[PR]提供:ファーストサーバ