情報セキュリティの最前線として、そして企業内におけるIT化推進の担い手として様々な役割に奮闘する存在、それが情報システム部門。 情報セキュリティの強化、他部署からの問い合わせ対応、新たなる技術の情報収集など、やることは山積み。企業のIT化が進めば、これらの業務は更に増え続けることだろう。

このような大変な業務であるにも関わらず、他の部署からは単なるヘルプ部門のように軽んじられ、経営側からはコスト部門と見られて人員の増加もおぼつかない。中には、会社のIT分野を一人で切り盛りする、「ひとり情報システム部門」のような人も存在するとのことだ。

今回、情報システム部門で働くマイナビニュースユーザー354人にアンケートを実施。どことなくブラックな印象がつきまとう、そんな情報システム部門の実態に迫ってみた。

情報システム部門は人手が足りているようで、やっぱり足りていない

今回のアンケートは、全体の30.8%が従業員数1,001人以上の企業に勤める方から寄せられた。情報システム部門の人数についても、設問の中で最も人数の多い「21人以上」が回答の30.5%を占めた理由も、ここにあると思われる。

部門の人数に関しては、「適正だと思う」が54.5%と最も多かった。ただ、「少ないと思う(34.8%)」が「多いと思う(10.7%)」の約3倍という結果を見ると、全体としては、やや人手不足気味であると言えるだろう。傾向としては、やはり小規模の企業は人数が少なく人手不足を感じる割合が高いようだ。

なお、今回のアンケートに答えた方の10%が部門の人数1人の、いわゆる「ひとり情報システム部門」だった。そのほとんどが、従業員数50人以下の小規模企業だったが、従業員数501人~1,000人で部門の人数1人との回答が1件だけあった。こちらの方は、今回のアンケートにおける「もっとも忙しい、ひとり情報システム部門」と、勝手に認定させていただく。ご本人は、あまり嬉しくはないかもしれないが。

情報システム部門を兼任するのは営業マンが最多

専任・兼任については、77.4%が専任との回答だった。現代におけるIT技術の進化に対処するには、やはり専任でなければ難しいのだろう。

更に細かく見て行くと、情報システム部門の人数が5人以上になると、専任の割合が80%以上だった。逆に言えば、人数が少なくなるほど兼任が増えることになる。「ひとり情報システム部門」ともなると54.1%が兼任だった。

なお兼任の場合、最も多かった部署は営業部で、次が総務部だった。営業は、どの部署よりも外出が多いと思うのだが、急なトラブルがあった時にどう対処するのだろうか。余計なお世話かもしれないが、少々不安である。

企業規模によって、情報システム部門に期待されることが変化

今回のアンケートでは「業務フローの改善」が最も多く、続いて「コストの削減」となった。全体としては、社内業務の効率化に対する期待が多いようだ。

ただ、この比率は部門の人数によって大きく変化する。傾向としては、部門の人数が多くなると「コストの削減」が占める率が高く、人数が少なくなると「営業利益UPの支援」と「システムの安定」の比率が高まるようだ。

次ページ1人の方が、効率的に仕事ができる?

マイナビニュース情報システム部門セミナー情報

今、求められる「攻める情報システム部門」
~コスト部門から戦略部門へ、守るだけの情シスでは企業は伸びない~

日時 : 2013年10月17日(木) 13:30~15:40
会場 : マイナビパレスサイドビル 東コア9FマイナビルームA
    東京都千代田区一ツ橋1-1-1
参加費 : 無料

プログラム

  • 【基調講演】来たれ!! "ひとり情シス" ― 1000社以上の企業を見たコンサルが語る「これからの情報システム部門」― クラウド徹底活用で、経営の情シスを見る目が変わる! 戦略部門としての"提案型"情シスになるには? ―
  • 【第二部】クラウドはここまで来た。サイボウズクラウドを利用して実現できた世界の事例を大公開
  • 【第三部】ひとり情シスや兼任担当者におすすめ、サイボウズOfficeクラウド版のご紹介

>>セミナーの詳細と申し込みはこちらから