ベビー用品の開発・製造・販売を行うコンビでは、約30台に及ぶサーバー・ストレージを社内で運用。それらのデータをSymantec Backup Execでバックアップしている。2002年にデータセンター事業者の推薦を受けて他社製品から乗り換えて以来、使い勝手がよく、機能も充実していることから、継続して利用しているという。
Symantec Backup Execの導入の背景や使い勝手について、同社でIT統括部 主席を務める清水邦隆氏に話を聞いたので、以下、その様子をお伝えしよう。
――Symantec Backup Execを利用しているシステムについて教えてください。
コンビ IT統括部 主席 清水邦隆氏 |
主に、Windows OSの基幹システムと、全国各地の拠点に設置しているWindows Serverのファイルサーバーに対するバックアップで使用しています。当社では、社内ポータルサイトやメールサーバーなど、社外からのアクセスが必要なシステムの運用はデータセンター事業者に委託していますが、社内に設置しているシステムはこちらのIT統括部で管理しています。それらのバックアップを担っているのがSymantec Backup Execです。
――バックアップデータの種類を教えてください。
ファイルサーバーで管理している各種ドキュメントファイルや画像、映像データのほか、基幹システムで使用しているSQL Serverのデータや、OSのシステムバックアップなどもあります。実行頻度は、SQL Serverのログなどであれば1日3回、ファイルサーバーであれば1日1回です。拠点のファイルサーバーは、毎日ディスクにコピーしたうえで、週に1度テープ装置にも記録しています。
――リストアを行うケースはありますか。
ファイルサーバーであれば月に3回程度の割合でリストアを行っています。ユーザーのミスオペレーションで失ったファイルを元に戻すケースがほとんどです。また、SQL Serverのリストアのリハーサルを年に1度行っています
Symantec Backup Execが導入されているシステムの構成。各拠点では主にファイルサーバーをバックアップ。「Disk to Disk」を1日1回、「Disk to Disk to Tape」を1週間に1回行っている。IT統括部では、ファイルサーバーのほか、基幹システムも管理している。基幹システムではSQL Serverのログを1日3回バックアップしている。 |
――導入はいつごろでしょうか。
今から約10年前だったと思います。それまで利用していたバックアップソフトが、残念ながら使い易いとは言えませんでした。当社は拠点数が多いので、管理製品の使い勝手は全体の管理工数に大きく影響します。人員を増やすのも簡単ではありませんので、極力操作性の優れた製品を導入しようということになりました。また、「Disk to Disk」のバックアップが必要になったというのも大きな理由の1つです。当時はテープバックアップが主流で、利用していたソフトもDisk to Diskには対応していませんでした。
――Symantec Backup Execを選んだ理由について教えてください。
最大の理由は、UIが優れていた点ですね。以前使っていた製品は使い勝手に問題があり、そこを解消しようというのが乗り換えの目的でしたから。
また、機能としては、「Disk to Diskのバックアップ」「メール通知」の2つがどうしても必要でした。当時、この2つの機能を持っていた製品は、私の調べたところSymantec Backup Execしかありませんでした。したがって、Symantec Backup Exec以外に選択肢がなかったとも言えますね。
――何か参考にした情報はありましたか。
実は、先ほど説明した、社内ポータルサイトなどの運用を委託している企業に、どのバックアップソフトを使っているのか聞いてみました。データセンターを運営する企業が使っている製品であれば、きっと信頼性も高いし、使い勝手もよいのではないかと考えたわけです。
そこで教えてもらったのがSymantec Backup Execでしたので、検証して課題がクリアされることを確認したうえで導入いたしました。
――導入に際して懸念点はありませんでしたか。
バックアップは、失敗の許されない処理なので、製品の信頼性についてはいろいろと調べました。いざというときに「バックアップがとれていませんでした」では、何のために導入したのかわかりませんからね。
Symantec Backup Execに関しては、先のデータセンターでの利用実績に加え、Windows系サーバーの標準バックアップツールにOEMで組み込まれていると聞いて、十分に信頼できる製品だと判断しました。
――当初見込んでいた導入効果は得られましたか。
さまざまなシーンで業務効率化が実現できています。
例えば、メール通知機能を使うことで、毎日バックアップの管理画面を立ち上げて、正常に処理が完了しているかどうか確認するといった作業が不要になりました。
また、コマンド操作に対応しているのもありがたい点です。当社の基幹システムではバッチジョブを実行しているのですが、その中にバックアップ処理を組み込むのも簡単でした。
加えて、基幹システムのサービス再起動の際に、バックアップ管理ツールを個別に起動する必要がなくなったというのも大きな利点です。以前であれば、データベース管理ツールを別途起動しなければなりませんでしたが、Symantec Backup ExecではSQL Serverのエンジンが組み込まれており、サーバーと共に自動起動できて重宝しています。
――業務効率化に向けて工夫した点はありますか。
メール通知機能の利用法を変更しました。当初は、バックアップ処理が失敗したときにメール通知する設定にしていましたが、まれに異常終了はしていないものの、バックアップ処理がいつまでたっても終わらないというケースもありました。その場合、メールの知らせが来ないため、バックアップがとれていないことに気付かないという事態に陥ります。そこで、正常に処理が終了した際にメール通知を行うように変更し、処理が終わっていないものはないか確認する運用にしています。
――今後の拡張予定などあればお聞かせください。
データ消失リスクを減らす方法については常に考えています。例えば、災害が起きたときのことを考え、バックアップを異なる拠点で2重化するなどですね。
現在はリスク管理としてバックアップテープの別置保管も行っていますが、今後はより強力なリスク管理体制が必要かもしれません。
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