無料アプリカテゴリーにおけるマネタイズ手法「モバイル広告」。複数の広告プログラムがしのぎを削る中、ネットワーク広告の実績とノウハウがあるGoogleが運営するAdMobは、アプリ制作者にとっても知られた存在だ。今回は、同社の金 清司(キム・チョンサ)氏に、AdMobの特徴や活用事例などについて話を伺った。
開発者およびWeb開発担当者に対してAdMobを活用したハイエンド端末向けアプリの収益化提案を行っているキム氏は、2011年7月29日に開催の『マイコミ スマートフォンアワード2011』における、講演「AdMob を活用した最新のアプリの収益化と事例紹介」で登壇される予定である。当講演は無料で参加できるので、ぜひ事前お申し込みをいただければと思う。
アプリ制作者にも、広告出稿側にも伝えたい、AdMob独自の特徴
――スマートフォンアプリ向けのネットワーク広告プログラムはいくつか競合がありますが、AdMobの特徴といったら、どんなものになりますか?
「一つは、日本国内だけではなく海外のユーザーに対しても適切な広告が表示されるような仕組みになっているので、ワールドワイドな展開ができるということ。もう一つは、Androidや iPhoneをはじめとした、すべてのスマートフォン向けアプリに広告が掲載できるということです。また、広告枠の可能性を広げる自社広告機能など、充実したオプション機能もAdMobならではの特徴の一つです」
――売上をしっかりとあげようとした場合、日々のメンテナンスが不可欠だと思いますが、それを軽減する仕組みなどはありますでしょうか?
「AdMob の広告配信は、一度 SDK を組み込んでさえいただけましたら、あとはすべて自動で行われます。広告出稿側でターゲットする地域やOS、デバイスなどを細かく設定することができるので、アプリ開発者側が手間をかけることなく最適な広告を表示することが可能です。また、広告カラーの変更やフィルタ設定などの細かいメンテナンスを、Webブラウザ経由でアクセスいただけるコントロールパネルからいつでもできる点も特徴かと思います」
無料の体験版を配布するモデルはもう古い?
――これまで、アプリは無料の体験版を配布し、気に入ってもらえたら有料版にアップグレードしてもらうというスタイルのものが多かったように思えますが?
「そうですね。例えば世界的にヒットしたiOS版のAngry Birdsは無料のLite版を配布するモデルでした。しかし、iPhoneが普及した現在では公開されているアプリの総数も増え、App Storeのランキング争いも激しくなってきていますから、体験版から有料版への移行モデルだけで安定的に収益をあげていくことは並大抵のことではありません。その点、AdMobは無料版でありながらマネタイズ可能なソリューションであるため、これまで有料版では収益化できていなかったトラフィックを効果的に収益化することができます。こういった理由から、今ではLite版のAngry BirdsでもAdMobをご採用いただいています」
――ダウンロードして使ってもらうために無料で提供するけれども、広告収入でマネタイズするという考え方ですね?
「そうです。こちらも有名すぎる例で恐縮ですが、Backflip StudiosのPaper Tossは、一ヶ月に約50万ドルの広告収入があります。広告収入なのでゲームがプレイされ続ける限り、新規ユーザー数が増えなくても収入が見込めますが、同じだけの収入を有料アプリの販売で得ようとしたら、毎月約50万ダウンロードをキープし続けなくてはならず、あまり現実的ではありません」
成功する広告の秘訣
――広告収入を得ている無料アプリにおいて、収益を最大化する法則性があったりするのでしょうか?
「弊社では、ワールドワイドで成功した事例をいくつも見てきました。もちろん、広告の表示位置やUIデザインなどに関して、これという正解が確立できているわけではありませんが、それでも成功を収めているアプリには戦略面で多くの共通点があると感じています。マイスマ!の会場では、実際に大ヒットを記録したアプリの事例を見ていただきつつ、人気アプリ開発のコツと、AdMobを活用した広告による収益化のノウハウについて、弊社がこれまで培ってきた知見をできる限りお伝えしたいと考えています」
広告モデルを採用したアプリ開発には、いくつかの成功パターンがあると語るキム氏。なかには専門家である彼が思わず舌をまくような、巧みな運用方法でAdMobを活用している例もあるという。イベント当日の講演では具体的なAdMobの成功事例が公開される。AdMob未契約ユーザーに向けた概要説明だけではなく、AdMobをすでに利用しているユーザーに対してのアドバイスにも話題が及ぶことになるはずだ。アプリ開発、広告クリエイティブ制作にかかわる方なら、必見といえる当該講演のお申し込みは以下のページより可能。ぜひ参加のご検討をいただきたい。
(マイコミジャーナル広告企画)
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