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スターバックスや東急ハンズなどでは、手作りのタンブラーセットが販売されています。台紙を自由に入れ替えることで、楽しいデザインのタンブラーを作れますから、小ロットの販促グッズやノベルティとして、かなり効果的に活用できるのではないでしょうか。たとえば、会社のシンボルカラーにシンボールマークだけといった大胆なデザインでも、インパクトが絶大です。台紙のデザインは単純な矩形ではありませんので、少しだけコツが必要ですが、決して難しくはありません。くIllustratorを使ったタンブラー用のデザインにトライしてみてください。
無料でダウンロードできるIllustrator CS4の体験版を使えば、30日間は製品版と同じ処理が可能ですので、初めての方でも問題ありません。Illustrator CS4をお持ちでない方は、さっそく体験版をダウンロードしてみてください。
【図08】【図07】で得たアールを六角形に反映させて台紙を完成。ちなみに完成図の黄色の部分は紙の重なりやパッキン等で見えなくなってしまう部分です。実際に作成するタンブラーの状態により異なりますので、予め確認しておくと良いでしょう |
今回はスターバックスで販売されている、台紙を交換できるタイプのタンブラーを使って見る事にしました。タンブラーから台紙を取りだし、【図02】のように中心位置に印を付けます。続けて、台紙のアール部分を無視した台形を割り出し、【図03】のようにその寸法を測りIllustrator上に同じサイズの台形を作成します。続けて作成した台形と、台紙の中心点位置の一番盛り上がっている部分との落差を【図04】のように測り、台形の上底と下底にアンカーポイントを追加してからその値だけ【図05】のように延ばして六角形とします。次に、【図06】のように位置を移動させた中心位置のアンカーポイントに合わせて任意の楕円を作成します。あとは、楕円の基準点をセンター上に合わせ、ベースとなる六角形のコーナー部分に楕円のアールが合うように拡大縮小を行うと【図07】のように綺麗なアールを得ることが出来ます。最後に六角形の両端の辺と生成したアールを組み合わせれば【図08】のように、タンブラーの台紙は完成します。この方法であれば変則的なタンブラーの台紙であっても、簡単に作成することが出来ます。
【図11】【図08】の台紙のアール部分だけを残し、上底と下底のアール間でブレンドを1ステップだけ作成します |
【図12】【図11】で作成した中間部分のブレンド結果を拡張し、実データとしてから【図10】で作成したアートブラシを指定すれば、簡単にアールに沿ったデザインに変更することが出来ます |
規則性のあるパターンなどをデザインしたい場合、円錐台形となっているタンブラーの台紙にデザインを行うのはプロでも至難の業です。しかし、ブラシ機能を使えば簡単に対応することが出来ます。例えば【図09】のように、市松模様など格子状のデザインをタンブラリー台紙の縦と横の長さに合わせ、取り敢えず普通に作成します。次に作成したデザインを【図10】のようにそのままアートブラシとして登録します。この時、【図08】の台紙のアールを無視した幅と高さにしっかり合致して作成することがポイントです。次に、【図11】のように【図08】の台紙のアール部分だけを残し、上底と下底のアール間でブレンドを1ステップだけ実行し、中間部分にアールを1つ作成します。続けて【図12】のように【図11】で作成した中間部分のブレンド結果を拡張し、実データとしてから【図10】で作成したアートブラシを指定すれば、簡単にアールに沿ったデザインに変更することが出来ます。この方法を使えば、全体を覆い隠すような大きなデザインであっても、台紙に合わせて自然な状態に納めることが出来ます。
なお、タンブラーのデサインなら思い切ったデザインに徹してみた方がインパクトは大きいと思います。例えばIllustratorがデフォルトで用意している花のシンボルデータを大きくちりばめるだけといった大胆なデザインが意外性を生みます。
なお、タンブラーのデサインなら思い切ったデザインに徹してみた方がインパクトは大きいと思います。例えばIllustratorがデフォルトで用意している花のシンボルデータを大きくちりばめるだけといった大胆なデザインが意外性を生みます。ここで【図13】のように台紙に対して描画モードを乗算とした同一色の波形のパーツなどを重ね、イメージを作り込みます。ただし、あまり濃い色に設定してしまうと良好な効果を得ることは出来ません。薄めを重ね、全体で80%ぐらいに収まるようにすると、もっとも効果的です。続けて【図14】のように台紙の複製を一番上に配置し、全体を選択して、【オブジェクトメニュー>クリッピングマスク>作成】にてクリッピングマスクを実行します。最後に【図15】のようにシンボルパレットのオプションメニューより、その他のシンボルから花を選択し、幾つかの花をサイズ変更してレイアウトします。あまり多くのイメージを混在させると逆効果となりますので、思い切って整理すると良いでしょう。
【図16】のように、任意のパターンで台紙を塗りつぶします。続けて、【図17】のように、オプションで用意されているスペクトルグラデーションの設定色の一部分の透明度をゼロに設定します。なお、この処理は実際に重なり具合を確認しながら調整した方が直感的に処理を行う事が出来ます。
※CS4からグラデーションのカラー指定部分の不透明度を調整できるようになりました。これにより、下に配置した写真やパターンなどを、うっすらと表示させると言った手法が可能となりました。シャンやパターンではなく、グラデーション同士の組み合わせにも応用できます。
【図18】のように、【図17】で作成したグラデーションを、アピアランスまたは【図16】の複製レイヤーに対して任意の角度から円形で塗りつぶします。ここで【図19】のようにシンボル登録したコーヒー豆をシンブルスプレーブラシでちりばめます。続けて、【図20】のように【図19】をシンボルツールのリサイズ、ステイン、スピンなどでアクセントを付けます。なお、シンボルスプレーブラシの強さ設定はデフォルトの8よりも2ぐらいに再調整しておいた方が自然な処理を行う事が出来ます。ただし、シンボルスピンツールなどの移動や回転処理系の場合は逆に8位の方が効果的です。
背景イメージが完成したら文字要素を加えます、ここでは思い切って縦位置で大きく扱うことにしました。まず、前準備として【図21】のように画面中央に任意の矩形を作成し、その複製を回転処理などで両端に作成します。なお、予め文字を入力し、サイズ調整してから、その文字を包み込む矩形を作成してから作業に入るとよいでしょう。この背景が見えている部分に新たな矩形をプレンドツールで自動生成させます。生成した3つの矩形間を【図22】のようにブレンドツールで 1ステップずつブレンドを作成し、全体をロックさせます。続けて【図23】のように中心位置の矩形をアタリとして文字を縦位置で入力します。大きさは【図08】の黄色の部分に掛からないように調整するよいでしょう。
最後に【図24】のように【図23】の複製を元に5つある矩形のうち、ブレンドで作成した2つの矩形に収まりが良いように文字要素を回転処理などでレイアウト調整して完成させます。必要に応じて細かい文字要素などもアクセントとして加えてみると良いでしょう。【図25】は、完成した台紙をカットし、タンブラーに納めた状態です。
文字要素の入れ方は市販の缶コーヒーなどが参考になるはずです。その場合、前記したように台紙の両端に文字を入れてしまうと、立体化した時に繋がり部分に文字がきてしまうので好ましくありません。出来るだけ繋がり部分に重要なデザイン要素が入り込まないようにデザインを行うと良いでしょう。
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(マイコミジャーナル広告企画)
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