今回はタブを使って文字を揃える方法を紹介する。タブは通常の文字ではなく、特殊な機能を備えた文字であり、以降の文字を指定した位置に揃えて配置する場合に利用する。タブを使った文書作成に慣れていない方は、この機会にタブの使い方をマスターしておくとよいだろう。
タブとは?
タブは「文字の一種」と考えられるが、他の一般的な文字とは大きく異なる特徴を備えている。一般的な文字は、アルファベットや数字、漢字などを表記するために用いられるが、タブは「以降の文字を指定した位置に揃えて配置する」ことを目的に使用される文字となる。
まずは、タブの入力方法から説明していこう。タブを入力する時は、その位置にカーソルを移動して「Tab」キーを押す。すると、以降の文字が少し間隔を空けて配置される。
タブは「文字を表記するもの」ではないため、タブを入力してもその位置には何も表示されない。ただし、このままではタブの有無を見分けにくいので、画面にタブ記号を表示する方法を紹介しておこう。タブ記号を画面に表示する時は、「ホーム」タブにある「編集記号の表示/非表示」をクリックしてONにする。すると、「右向きの矢印」の記号でタブが表示されるようになる。
タブを使った文字の整列
続いては、タブの具体的な活用方法を紹介していこう。以下の図は、タブを使って「名前」や「内線番号」の先頭を揃えて配置した場合の例である。このように、各行にある文字を縦に揃えて配置したい場合にタブが活用できる。
Wordの初期設定では、タブ間隔の規定値が4文字間隔に指定されている。このため、タブより後にある文字は、4文字目、8文字目、12文字目、…の位置に揃えて配置される仕組みになっている。
「タブより前にある文字」の文字数が異なることが原因で、以降の文字を縦に揃えて配置できない場合は、タブを2回続けて入力しても構わない。これで、以降の文字を他の行に揃えて配置できるようになる(上図の「広報部」の後を参照)。
タブ間隔の規定値の変更
タブ間隔の規定値をカスタマイズすることも可能だ。タブは段落書式として扱われるため、タブに関連する設定を変更する時は、あらかじめ段落を選択しておく必要がある。続いて「段落」の設定画面を呼び出し、「タブ設定」をボタンをクリックすると、タブの設定画面を表示できる。
タブの設定画面では、右上にある「規定値」の項目を変更すると、タブ間隔を好きな値に変更できる。
以下は、タブ間隔の「規定値」を7文字間隔にカスタマイズした場合の例となる。この場合、タブ以降の文字は、7文字目、14文字目、21文字目、…の位置に揃えて配置されることになる。
この場合はタブを2回続けて入力しなくても文字を縦に並べて配置できるので、不要なタブは削除しておこう。タブを削除する時は、タブ記号を選択して「Delete」キーを押せばよい。
タブ位置の指定
文字を揃える位置を「○文字間隔」で指定するのではなく、タブ位置を数値で指定する方法も用意されている。この方法が最も一般的なタブの使い方となる。
タブ位置を数値で指定する時は、前述した手順でタブの設定画面を開き、「タブ位置」に「文字を揃える位置」を入力する。例えば、6.5文字目にタブ位置を指定する場合は、6.5と入力してから「設定」ボタンをクリックすればよい。
同様の操作を繰り返して、2つ以上のタブ位置を指定することも可能だ。以下の図は、6.5文字目と13文字目にタブ位置を指定した場合の例となる。すべてのタブ位置を指定できたら「OK」ボタンをクリックして設定画面を閉じる。
これで「タブより後にある文字」を指定した位置に揃えて配置できる。文字と文字の間隔を細かく指定したい場合は、この方法でタブ位置を指定するとよい。
なお、指定したタブ位置が適切でなかった場合は、ルーラー上にあるアイコンを左右にドラッグしてタブ位置を調整することも可能である。ルーラーが画面に表示されていない場合は、「表示」タブを選択して「ルーラー」のチェックボックスをONにしておこう。続いてタブ位置を指定した段落を選択すると、ルーラー上に以下の図のようなアイコンが表示される。
このアイコンを左右にドラッグすると、各タブ位置を左右に動かすことができる。タブ位置を微調整する方法として覚えておくとよいだろう。