前回は、Windows Server 2008における「役割」と「機能」という言葉の意味について解説した。今回は、役割やその配下の役割サービス、機能の追加、あるいは削除する際の手順について解説する。
役割の追加
まず、役割の追加手順について解説しよう。
(1) [サーバー マネージャ]を起動し、左側のツリー画面で[役割]を選択してから、右側の画面で[役割の追加]をクリックする。
[役割の追加]をクリックすると、[役割の追加ウィザード]が起動する。ウィザードの1画面目では、注意事項を表示する。[既定でこのページを表示しない]チェックボックスをオンにして続行すると、次回以降はこのページを表示しなくなる。
(2) ウィザード2画面目で、追加したい役割のチェックボックスをオンにしてから、[次へ]をクリックする。
Active Directoryドメインサービスのような例外もあるが、基本的には一度に複数の役割を追加できる。それぞれの役割をクリックして選択すると、画面右側に役割の説明を表示するようになっている。
役割によっては、追加を指示した役割を動作させるために必須の役割サービスがある。その場合、2画面目でチェックボックスをクリックすると、「○○を組み込みます」とメッセージを表示する。
(3) 多くの役割では、ウィザード4画面目で役割サービスの指定を行わなければならない場合がある。
役割自身と同様、チェックボックスをオンにしたものだけを組み込むようになっている。 役割と同様、クリックして選択すると画面右側に説明を表示する。選択した役割、あるいは役割サービスによっては、この後でウィザード形式による設定まで行ってしまうものもある。DNSサーバやDHCPサーバ、DFS(Distributed File System)が典型例だ。
ウィザード最終画面で、追加する役割や役割サービスの顔ぶれなどを確認してから [インストール]をクリックすると、役割の追加を行う。追加後に再起動を求められた場合には、メッセージにしたがって再起動する。
役割の削除
役割の削除は、[サーバーマネージャ]左側のツリー画面で[役割]を選択した状態で、画面右側に現れる[役割の削除]をクリックすると実行できる。追加の場合と同様のウィザードを表示するので、削除したい役割のチェックボックスをオフに変更すればよい。
ただし、役割の種類によってはいきなり削除できない場合がある。その理由は、関連する別の役割を先に削除しなければならない、削除しようとする役割や機能を別の役割が使っている、といったものだ。
役割サービスの追加と削除
1つの役割の下に複数の役割サービスが存在するケースがある。もちろん、その場合には役割の追加と合わせて所要の役割サービスを追加できるのだが、後から役割サービスを追加、あるいは削除したくなる場面もあるだろう。
その場合、[サーバー マネージャ]左側のツリー画面を展開して、[役割]以下にある目的の役割を選択する。その状態で、画面右側にある[役割サービスの追加]、[役割サービスを削除]をクリックすればよい。
実は、ツリー画面で[役割]を選択した状態では、画面右側に追加済みのすべての役割に関する情報を表示しているので、その中から目的の役割を探して、その中にある[役割サービスの追加]、[役割サービスを削除]をクリックする方法でもよいのだが、追加した役割の数が多くなってくると、この方法では目的の役割に対応する表示を見つけるのが難しい。最初からツリー画面で役割を選択しておく方が楽だ。
いずれにしても、この操作によって役割を追加する過程で役割サービスを指定する際に使用したものと同じダイアログを表示する。そこで、追加であれば追加したい役割サービスのチェックをオンに、削除であれば削除したい役割サービスのチェックをオフにして、[次へ]をクリックする。
役割を追加する場合と同様、役割サービスを後から追加する場合にも、追加する役割サービスによってはウィザード形式で設定まで行う場合がある。
[サーバー マネージャ]左側のツリー画面で、[役割]以下にある目的の役割を選択する。その状態で役割ごとの[役割サービスの追加]をクリックすると、役割サービスの追加が可能だ。役割そのものの追加や削除と同様、一覧でチェックボックスをオンにしたものが追加、オフにしたものが削除となる。
機能の追加と削除
機能を追加する際の手順は、役割を追加する際の手順とほとんど同じだ。
(1) [サーバー マネージャ]を起動する。
(2) 左側のツリー画面で[機能]を選択する。
(3) 右側の画面で[機能の追加]をクリックする。
(4) [機能の追加ウィザード]が起動する。
(5) ウィザードにある機能一覧で、追加したい機能のチェックボックスをオンにして[次へ]をクリックする。それぞれの機能をクリックして選択すると、画面右側に機能の説明を表示するようになっている。
(6) 選択した機能によっては、この後でウィザード形式による設定まで行ってしまうものもある。
(7) ウィザード最終画面で、追加する機能の顔ぶれなどを確認してから[インストール]をクリックすると、機能の追加を行う。追加後に再起動を求められた場合には、メッセージにしたがって再起動する。
機能を追加するには[サーバー マネージャ]左側のツリー画面で[機能]を選択してから、右側の画面で[機能の追加]をクリックする。
逆に、機能を削除するときには[機能の削除]をクリックする。役割や役割サービスと同様、チェックボックスをオンにしたものが追加、オフにしたものが削除となる。