Webサイトのアクセス解析にはGoogleが提供する「Google アナリティクス」を利用することが多いかと思いますが、リアルタイムの解析結果を求める人にとっては少々物足りない面もあります。今回紹介する「W3Counter」は、そんなリアルタイムのアクセス解析ができる無料のアクセス解析ツールです。
リアルタイムのアクセス解析に特化した「W3Counter」
W3Counterはリアルタイムのアクセス解析ができる海外製のアクセス解析ツールです。無料で解析できるアクセスは1日あたり5,000ページビューまでという制限があり、レポートのタイムゾーンが米国東海岸の時間に固定されているのですが、豊富な機能を備えているので小規模サイトであれば十分に使えるツールではないかと思います。
まずはアカウント登録から
アカウント登録はトップページにある「Sing Up Now」のボタン、もしくは画面上メニューにある「Free Signup」から行います。
W3Counterの利用は基本的に無料ですが、アカウント登録時に有料のProプランを選択することも可能です。本記事執筆時点では、有料プランの料金は1ヵ月あたり$9.95です。なお、Proの料金を6ヵ月ごとに支払うPro 6プランも用意されています。Pro 6プランの方は最初の2ヵ月が無料になります。
アカウント登録後には、解析したいWebサイトの情報や設置するパーツのデザインなどを選択し、登録が完了するとJavaScriptのトラッキングコードを取得できます。
無料アカウントと有料アカウントの違い
W3Counterの有料プランでは、無料プランと違って以下の機能が利用できます。
- 1アカウントで複数Webサイトの登録ができる。
- 1ヵ月あたり100万PVまで解析できる(無料プランは1日あたり5,000PVまでなので、1ヵ月あたり15万PVまで)。
- 20秒ごとに自動更新されるリアルタイムダッシュボードを利用できる。
- SSL対応のトラッキングコードを利用できる。
- メールによる統計レポートを利用できる。
- RSSフィードの統計機能を利用できる。
- レポート画面に広告が表示されない。
- APIが利用できる。
このように有料プランでしか利用できない機能も多くありますが、基本機能だけでも十分ですので、1日あたりのページビューが5,000未満のサイトであれば無料プランで事足りるでしょう。
豊富な解析機能
W3Counterの管理画面には様々なアクセス解析機能が用意されています。ここでは代表的なものを紹介します。
Dashboard
Dashboardには過去14日間の訪問者数、ページビューが表示されます。
アクセス元のソースや検索ワード、アクセスの多いコンテンツ、アクセス元の国名についてはそれぞれ上位7件まで俯瞰できます。
さらにDashboardのメニューにある「Summary」では、訪問者数とページビューについて特定の期間のレポートを参照可能になっています。
なお、冒頭にも書いたようにタイムゾーンが日本時間ではありませんので、その点はご注意ください。
Live View
Live Viewの画面には、Webサイトの最近の訪問者、リファラ、検索ワードなどの情報が1分以内に反映されます。表示は時系列になっています。この機能は、たとえば突然サイトのアクセスが急増したときなどに役立つでしょう。
なお、この画面キャプチャでもわかるように検索ワードやページタイトルが途中で途切れていて、日本語の取り扱いに少々問題があるようです。海外製ということでその点は割り切って利用する必要があります。
そのほかW3Counterの管理画面では、訪問者のプラウザや画面解像度といった情報が閲覧できる「Visitors」メニュー、上位の流入先ページや離脱ページを確認できる「Content」メニュー、実際にWebサイトのどのリンクがクリックされているかを確認できる「Navigation」メニューなどが用意されています。
他のアクセス解析ツールとの併用がおすすめ
このようにW3Counterのレポート画面は非常に高機能ですが、海外製のサービスのため検索ワードやページタイトルの日本語の取扱いが不十分だったり、タイムゾーンが米国時間に固定されていたりする問題があります。
しかし、小規模Webサイトのリアルタイム解析ツールとしては十分に使えますので、あくまでリアルタイム解析の状況をざっと把握するために利用し、同時に他のアクセス解析ツールと併用することをおすすめします。
著者紹介
F.Ko-Ji
ブログやネットサービスを運営するブロガー兼Webエンジニア。大手IT系企業、ベンチャー系Web開発企業を経てフリーに。『F.Ko-Jiの「一秒後は未来」』というブログや、「Meity」「DailyFeed」「梅酒.in」といったサービスを運営しています。