前回、Windowsの機能であるWSL (Windows Subsystem for Linux)を使うことで、WindowsでUbuntuを実行できることを紹介した。インストールはwslコマンドを実行してシステムを再起動するだけだ。とても簡単だ。今回は、このUbuntuをWindowsでどのように使っていくかについて整理していく。
開発者のプラットフォーム
現在、WSL (Windows Subsystem for Linux)でUbuntuやほかのLinuxディストリビューションをインストールして使いたいという需要を最も持っているのは、ソフトウェア開発者やシステム運用者ではないかと思う。
現在であれば、クラウドプラットフォームに開発用のLinuxプラットフォームを構築し、WindowsパソコンからLinuxプラットフォームに接続する形でソフトウェア開発を行うケースが多いだろう。このクラウド部分を自分のパソコンに置き換えるというのがWSLの最大のメリットということになる。
ソースコードの共有はGitHub.comやそのエンタープライズプロダクトを使えばよいし、開発グループ内でのコミュニケーションにはGitHub.comやSlackが使われることが多い。開発プラットフォームは個々の開発者が手元にもっておいても問題がないケースもあるのだ。そうなると、わざわざクラウドプラットフォームを用意する必要がなくなるので、その分コストが浮くし、やはり手元に開発環境があるととても便利なのだ。