こんにちは、Twitter Japanの犬飼です。今日は、Twitter広告の中でも動画とトレンドを組み合わせた「大技」とも言える、「ファーストビュー」という商品についてご紹介します。Twitterの特徴を踏まえながら、国内の月間アクティブユーザー4千万というボリュームを活かした大きなリーチを1日で得られるものです。
ファーストビューは、1日24時間につき国内で1社限定というプレミアムな商品です。動画ツイートを、Twitterにアクセスする利用者のタイムラインの「その日最初のアクセス時」に表示する、というものです。具体的には、利用者がWebサイトかスマホの公式Twitterアプリでその日最初にアクセスした際の、タイムラインの「一番最初の画面」の中に(タイムラインの一番上から2番目のツイート)、プロモビデオツイートとして表示されます。また、広告メニュー「プロモトレンド」とのセットでご活用できるので、利用者の注目を常に集めるトレンド欄の最上段を24時間使い、非常に大きなインプレッション数を得られることも特徴です。
広告主の皆さんにとっては、非常に多くのインプレッションやビデオビューを1日で得られるパワフルな広告メニューですが、Twitter利用者側からみると通常のプロモツイートと同様の見え方をするので、違和感なく捉えられるところが特徴です。また、ファーストビューはプロモトレンドとの連動商品になっており、トレンド欄の最上段にもメッセージを掲げることができ、その日のTwitterでもっとも広告露出の多いブランドのひとつとなります。
ファーストビューが「その日最初のアクセス時」、そしてその「一番最初の画面」において露出される仕組みが、どのような効果をもたらしているのか、考えてみました。
まずは「その日最初のアクセス時」について。連載の第1回でも取り上げましたが、Twitter利用者のみなさんがどんな時にTwitterを使っているのか、というデータは非常に興味深いものでした。「自宅でくつろぎながら」が66%、「電車・バスに乗りながら」が38%など、利用者の生活にTwitterが寄り添っている姿が想像できそうです。実際、東京の利用者はどこで多くツイートしているのか、地図上で表してみたところ、みごとに主要な鉄道会社の沿線上から非常に多くのツイートが行われていることが確認できました。
さて、そんなTwitter利用者のみなさんが「1日の最初にTwitterにアクセスする時間」は何時頃なのでしょうか?家でくつろいている時や、通勤・通学の途中に、スマホを握ってTwitterにアクセス…という利用のケースを考えると、「朝のうちにTwitterに一度はアクセスする」という方が少なくありません。また、ランチタイムにはTwitterの利用者が増加することがわかっています。お昼ごはんを食べながら、休憩時に…という利用シーンはご経験があるかもしれません。こういった利用者の皆さんの生活スタイルを考えると、おそらくお昼過ぎには多くの利用者が最低1回はTwitterにアクセスしているのではないでしょうか。
次に「一番最初の画面」について。たとえば今日最初にスマホを手にとってTwitterアプリを立ち上げ、タイムラインの最初の画面にあったツイートはどんなものだったでしょうか。実は私たちが思っているより、アプリを使い始めてすぐ目にするツイートは、それ以降のものより強く印象に残っているようです。
Twitterのイギリスのチームが面白い実験を行いました。被験者の脳波を測ることにより、脳の活動を調べた結果、スマートフォンでTwitterアプリを立ち上げてから最初の30秒間は、その後と比べて有意に高い反応を示した、というものです。
この2つの事実とTwitterの持つ大きなリーチを重ね合わせると、ファーストビューはTwitterのその日の利用者に、早い時間にアプローチし、印象に残りやすいタイミングで動画広告を見てもらうことができる、と言えそうです。この特性はどのような広告主、どのような商品に活用できそうでしょうか。
たとえば飲料やスナック、日用品など、コンビニやスーパーマーケットに並ぶ商品の発売日にファーストビューを活用すると、多くの人々に朝早い時間、かつ印象に残るタイミングで商品の動画を見せることができ、興味を持った方々はお昼休みや帰宅の途中にお店に寄り道して購入する、といったシナリオが期待できます。
実際、今までにファーストビューやプロモトレンドを頻繁にご利用いただいている広告主の皆さんは、清涼飲料やスナックなどの食品メーカーであり、「商品の発売当日から売上を最大化させる」ことを意識したキャンペーンプランの一部に組み込まれているようです。トイレタリーや日用品などの発売に合わせたキャンペーンにも利用される例が増えてきています。「コンビニやスーパーでの商品発売開始日にはファーストビュー」というのが、ひとつの典型パターンと言えそうです。
他に、圧倒的に利用例の多い業界と言えば、映画とスマホアプリです。特に、映画関連の広告は金曜日と土曜日の出稿に集中しています。言うまでもなく、ロードショー公開日に合わせたファーストビューの展開で、「この週末の外出予定に映画をいれてもらおう」という目的にマッチしています。先ほどのコンビニの例もそうですが、初週の売り上げがその後の商品の展開に大きく影響するものは、日程を集中したプロモーションが有効であり、そのニーズにファーストビューがマッチしているということだと思います。ちなみに、スマホアプリ、特にゲームに関しては、発売開始日だけでなく、直近のイベントやコラボ企画の告知でご利用いただく例が多いようです。
その他、たとえば自動車メーカーでも新車の発表会や発売日に合わせて多くの人にリーチするためにファーストビューをご活用されています。このようにさまざまな業種業態の事例も増加しています。
ファーストビューは、Twitterのプラットフォームとしての特徴である「即時性」を活かしたプロモーション活動の中でも効果の高いメニューのひとつです。また、1日のはじまりに多くの利用者が接触し、かつ1日24時間をマーケティングに最大限に活用することができる広告メニューです。「この日1日で、最大のリーチを得て話題を提供したい」という特定の日があれば、ぜひファーストビューをご検討ください。
犬飼 裕一(いぬかい ゆういち)
Twitter Japan株式会社 シニアプロダクトマーケティングマネージャー
日本市場におけるTwitter広告商品などビジネスプロダクトのマーケティング責任者。 大手通信会社でソーシャルメディアマーケティングソリューションをはじめ各種プロダクト・サービスの事業開発およびマーケティング職を歴任。その後、医療機器メーカーのマーケティング部長を経て現職。新しいテクノロジーをわかりやすく伝えることを心がける。シカゴ大学経営大学院修了。