こんにちは、Twitter Japanの犬飼です。主にTwitterの広告商品に関するマーケティング業務に携わっています。これから本連載の中で、読者の皆さんの多くがご存知のTwitterについて、ひょっとしたらあまり意識していなかったかもしれない「広告に活用できる」側面を中心に、意外な事実やお役立ちな情報をお届けしていきたいと思っています。
…とはいっても、まずは自己紹介がわりに、プラットフォームとしてのTwitterについて、最近のアップデートからはじめます。
月間アクティブユーザー数は全世界で3億2,800万、日本では昨年の9月に4,000万を超え、さらに伸び続けているTwitter。今年の3月には「4,000万人の声を見てみよう。」というブランドキャンペーンも行いました。昔は、さまざまな人が気軽に日常について発言するための「ソーシャルメディア」として位置づけられることが多かったのですが、現在のTwitterは、世界中で今起こっていることをどこよりも速く知ることができ、そしてそれについて人々がどう思っているのかをも知ることができる、ニュースと会話のプラットフォームとして活用されています。実は、TwitterのiOSアプリのApp Storeでの登録カテゴリは「ニュース」なんですよ。
日本での利用者は、若い人が多いというイメージがあるのではないでしょうか。調査の結果、確かに29歳以下の利用者が約半数を占めていましたが、一方で残りの約半数は30歳以上ということになります。私たちも、若年層だけでなくより幅広い年齢層の方々に、速くニュースを知るプラットフォームとしてご利用いただけるようサービスの改良を進めています。
人々はどんなところでTwitterを使っているのでしょうか。こちらも調査してみました。自宅でくつろぎながら、ベッドの中で…。電車通勤の方は、ご自身を含めて、Twitter利用者を車内で見かけることが多いかもしれません。テレビを見ながらTwitterで実況したり、ツッコミを入れたり、というご経験もあるでしょうか。しかし、トイレの中でも使っている方が15%もいらっしゃったのには、私たちもびっくりでした。
さて、古くからTwitterをお使いの方、もしくは「最近使ってないなあ…」という方は、Twitterは「140文字のソーシャルメディア」というイメージが強いのではないでしょうか。もちろんその側面は今でもあるのですが、現在のTwitterのタイムラインは文字だけでなく、多彩な表現が可能になっています。
テキスト内の絵文字や、写真に簡単に貼って楽しめるステッカー、複数のツイートをまとめて次々に見せることができるモーメントなどを活用いただいています。そしてなにより、動画を使ったコミュニケーションが活発です。あらかじめスマートフォンで録った動画をツイートするだけでなく、Twitterが2015年に買収したPeriscopeの技術を使って、スマートフォンのTwitterアプリを使ったライブ配信も可能になりました。
最近リリースしたものとして、スマホに接続した360度カメラとPeriscopeアプリを使って、360度映像のライブ配信も行えるようになりました。PeriscopeのアカウントとTwitterのアカウントを紐づけておけば、Twitterのタイムラインの中に現れる映像で360度体験が可能になります。このしくみを使った実例として、先日ライブ配信された、映画「ワイルド・スピード アイスブレイク」の米国キャンペーン公式アカウント@FastFurious で行われたプレミア上映会の360度映像をぜひご体験ください。楽しいですよ!
.@ScottEastwood is taking over at the #F8Premiere https://t.co/3lG693uL2N
— Fast & Furious (@FastFurious) 2017年4月8日
さて、多彩な表現で今を伝え、今を知ることができるようになったTwitterを「広告」に活用することも可能です。特に日本では、さまざまな興味関心軸のアクティブな利用者が圧倒的に多く、また利用時間も長いため、なるべく多くの人にいち早く新製品やイベントの情報を伝えたい、というときにTwitter広告はとても適しています。
また、製品やサービスに対する利用者の生の声を見たり、ファンの会話の力を通じてメッセージを拡散する、という効果を期待する広告主も多くいらっしゃいます。ニュースと会話で「今を知るプラットフォーム」というTwitterの特性は、広告主の皆さんからみると、どこよりも早くメッセージを伝えることができ、また利用者の皆さんの話題にしてもらえる可能性がある、というメリットにつながってきます。
さらに、タイムライン上で自動再生される動画はユーザーの目に留まり、興味を引くため、Twitter広告の中でも特に動画を使った事例が増えています。たとえばスマホアプリのようなスマホでのアクセスとの親和性が高い商品の広告や、利用者の話題に上がりやすいエンタテイメント系の広告はもちろん、飲料や食品、アパレルなどの消費財ブランドの訴求目的でも動画広告を盛んにご利用いただいています。近頃では自動車などの耐久財の長期的なブランディングでの利用も増えてきています。
他の多くのインターネットの広告プランと同じように、まずは低予算ではじめて、効果を確認しながら徐々に大きくしていけるのも特徴です。著名人を起用して大規模に企画されたテレビCMの動画素材から、予算と手間をかけずにPC上で作った動画まで、さまざまな表現の動画がTwitter広告に利用されているのも興味深いところです。
これから定期的に、Twitter広告のラインアップの紹介や利用のコツなどについてご紹介していければと思っています。まだソーシャルメディアの実務に携わった経験がない方にこそぜひ知っていただきたいことなので、簡単な説明を心がけますね。これから、どうぞよろしくお願いします。
犬飼 裕一(いぬかい ゆういち)
Twitter Japan株式会社 シニアプロダクトマーケティングマネージャー
日本市場におけるTwitter広告商品などビジネスプロダクトのマーケティング責任者。 大手通信会社でソーシャルメディアマーケティングソリューションをはじめ各種プロダクト・サービスの事業開発およびマーケティング職を歴任。その後、医療機器メーカーのマーケティング部長を経て現職。新しいテクノロジーをわかりやすく伝えることを心がける。シカゴ大学経営大学院修了。