Twitterは、「ツイートする」サービスだと紹介されることが多い。しかし、正確には「ツイートの集まる場」であり、自分から発信せずに誰かのツイートを見ているだけでも十分役立つし、楽しい場になっている。
特に新製品や新しいサービスが登場した時、いち早く試した人々が感想をツイートしていることが多い。自社製品やライバル社製品についてのエンドユーザーの感想を生で見ることができる。まずはそんな、Twitterから特定の話題に関するコメントを見つける検索方法を紹介しよう。
新製品やライバル会社の評判は「話題のツイート」で素早くチェック!
検索方法は簡単で、PCからの利用ならばブラウザでログインした後、右上にある検索フォームにキーワードを入力するだけでよい。スペースを入れて複数語を並べた検索など、一般的な検索テクニックの多くはそのまま利用できるから、いろいろとキーワードを入れてみよう。
検索結果はタブに分かれていて「話題のツイート」ではリツイート等が多く、注目度の高いツイートが表示される。これは「みんなの意見」を手っ取り早く理解するのに便利だ。左側に表示される「関連した検索」も利用すれば、より多くの情報を簡単に取得できる。
スマートフォン向けアプリの場合は、右上の検索ボタンをタップした次の画面で、キーワードを入力する。検索結果はやはりタブにわかれていてる。これを利用すれば、移動中のちょっとした隙間時間でもいろいろな情報が集められてしまう。
訪問先の情報を事前に調べておくのにも便利で、業界全体の動向が読み取れる場合もある。たとえば、業界向けの展示会がある時期に展示会名や出展企業名で検索すれば、どんな展示が人気なのか、気になっていた企業の展示の評判はどうなのかといったことが見えてくる。
検索結果のタブには「すべてのツイート」というものもある。これはつぶやかれて数秒程度の直近のものまで含めて、キーワードを含んだ全ツイートを見られるタブだ。これを利用すれば、今この瞬間何が起こっているかということがすぐにわかる。
電車の遅延は?地震の震源地は?今知りたいことを即座に見られる「すべてのツイート」
Twitterの検索で一番簡単に役立つのが、通勤時の列車遅延情報などだろう。乗り換え案内アプリ等でも確認できるが、Twitterは今現場がどうなのかが、画像や動画でもリアルタイムにわかる。路線名だけでなく駅名まで入れれば、電車が遅延しているかどうかはもちろん、その結果、駅がどれほど混雑しているのかも見えてくるはずだ。電車は動き出したが、混雑で乗り込めないというような状況までわかるから、公式発表より多くの情報を基に行動を決められる。
同じように地震が起こった際には「地震」や「震度」で検索すれば、ニュースサイトよりも早く情報が入ってくる。「近所でパトカーや消防車の走り回っている音がするが、何が起こっているのだろう?」というような時には、地域や交差点、幹線道路の名称などで検索すると事故や事件の情報がわかることも多い。
リアルタイム検索は業務効率化にも活躍!
今、何が起こっているのかがわかるということは、特定サービス名を検索することで、ユーザーの状況も見えてくる。たとえば、クラウドストレージにアクセスできない時、サービス名で検索すれば「使えない」、「つながらない」という言葉がたくさん見えてくるかもしれない。その時点で、まずは自社の環境のせいではないということが特定できるから、設定で試行錯誤するような必要がなくなるのだ。
また、セキュリティ情報の収集にも便利だ。OSやソフトウェアのバグ情報などはメーカーから正式発表される前に、すでにユーザー側で動作がおかしいという情報が回っていることも多い。たとえばiOSのアップデートがあった時、自分がアップデートする前に検索すると特定環境では失敗しやすいようだとか、アップデートした結果あるアプリが利用できなくなるだとかいう情報が見つかったりもする。最前線の情報はTwitterにあるのだ。
キーワードを工夫すれば、出かける先の混雑具合や天気も一目瞭然
さらにキーワードを工夫することで、通常のWeb検索や公式発表からは絶対に見えてこないものもTwitterからは発見できる。それは遠隔地のリアルな情報だ。
たとえば、テーマパークや展示会の入場にどれくらい並んでいるのか。現地の天候や暑さ、寒さの程度はどのくらいなのか。そんなことも催し名や施設名に「行列」、「待ち時間」、「雨」、「暑い」といったキーワードを加えることで簡単に見えてくる。
花見や紅葉狩りに行きたい時にも、狙った場所の名前に「花見」や「桜」といったキーワードを添えてやれば、「上野公園に花見に来たけど、まだ五分咲きって感じ」というようなツイートが見つかるかもしれない。プライベートの時間を有効に使いたい時にも、出張や接待で遠隔地の情報を事前に知っておきたい時にも役立つ使い方だ。
出来事の発生時間ではなく話題度で探せる「ニュース」
PC版での検索ならば、タブの一番右に「検索オプション」というものがある。クリックすると検索結果の絞り込みを行うためのメニューが出てくる。
タブの「画像」や「動画」を利用すれば、キーワードに関する動画だけ、画像だけに絞った検索ができ、「アカウント」をクリックすれば関連するアカウントのみの検索ができる。「すべて」では検索結果が多すぎて探しづらいという場合に利用するとよい。そして「検索オプション」では、さらに「ニュース」という項目があり、ニュース的な内容だけに絞り込んだ検索結果にすることが可能だ。
この「ニュース」機能、面白いのは最新の情報が上に出てくるわけではないところ。何日か前の事件でもTwitter上では話題になり続けているのならば上位に表示され、テレビ番組で報道されたり新聞一面に掲載されたりしなくても。多くの人が関心を持っているものは上位になる。つまりその記事に対しての、多くの人の意見に触れられる本当の「話題のニュース」が見えてくる機能なのだ。
よく使うキーワード保存や高度な検索も使いこなせ!
「検索オプション」にはユーザーを「すべてのユーザーから」か「フォローしているユーザー」に切り替えることで、検索の範囲を自分が関心をもってフォローしている相手に絞ることができる。同じく「すべての場所から」を「近くの場所」にすれば、位置情報つきでツイートされたもののうち、近隣のものだけに絞ることが可能だ。
路線名など、よく利用するキーワードがあるのならば、検索結果の画面を表示した状態で「検索メモに保存」をクリックしておくとよい。次からは検索フォームをタップしただけでキーワード一覧に表示されるようになるから、毎朝検索するのにいちいちキーワードを入力しなくても済むようになる。
アプリでは上部にあるスライドバーのようなマークのアイコンが「検索オプション」を表示するボタンだ。PC版と全機能が共通しているわけではないが、アプリでも利用してみてほしい。
PC版にだけあるのが、一番下の「高度な検索」という機能だ。開いてみるとたくさんのフォームがあり、キーワードについての細かい設定だけでなく、ツイートされた時期を絞った検索や、内容がネガティブかポジティブかといった部分にまで踏み込んだ検索が可能なことがわかる。自社商品レビューなどをより詳しく検索したい時に、ぜひチャレンジしてみよう。