複数のメンバーで共同編集が可能
Googleドキュメントはもちろん1人で利用しても便利なものなのですが、最大の特徴でありメリットは共同編集にあります。Googleドキュメントはクラウドで動作することを生かし、複数のメンバーで同じ文書を同時に編集することができるのです。
それゆえ、共同編集機能を活用すれば、複数のメンバーで話し合いながら文書に追加修正を加えることも可能ですし、作成された文書を上司がチェックして修正や改善が必要な箇所にコメントを付け、後から確認してもらうことなども、他のツールを経由することなく実現できるようになります。チームでの作業を効率化する上でも、ぜひ使いこなしたいところです。
Googleドキュメントの文書を共同編集するには他のメンバーを招待する必要があるので、まず右上の「共有」ボタンを押して下さい。
続いて、招待したいメンバーのユーザー名やメールアドレスなどを入力した後、権限とメッセージを入力して「送信」をクリックします。権限はGoogleドライブと同様「編集者」「閲覧者」「閲覧者(コメント可)」の3つから選ぶことができます。
招待したメンバーにメールが届くので、招待された人はメールの「開く」をクリックすることで文書を開くことができます。
文書を開いた後、閲覧者の権限のみの場合は文書の内容を見ることしかできませんが、編集者の権限があれば文書を直接編集することも可能です。同時に複数のメンバーが編集している場合は、他のメンバーのカーソルが色違いで表示されているので、そこにマウスカーソルを合わせることで誰が編集しているのかを確認することができます。
共同編集を円滑にする機能
Googleドキュメントには、他にも複数メンバーとの共同編集を円滑にする機能がいくつか用意されています。そしてマウスカーソルを文書の右端に寄せると現れるボタンをクリックすることで、代表的な2つの機能を素早く利用することが可能です。
1つは上のボタンを押すことで利用できる「コメント」で、文書にコメントを付与して問題点や気になる点を指摘・確認することができます。なお、コメント機能は編集者だけでなく、閲覧者(コメント可)の権限を持つ人も利用可能です。
まず、コメントしたい場所を選択してからコメントボタンを押すと、文書の右側にコメントのウィンドウが現れるので、そこにコメント内容を記述して「コメント」をクリックすれば該当部分にコメントを付けることができます。
付与されたコメントには返信をすることも可能。「@」を入力することで特定の人を指定して返信することもできます。
そして、もう1つは下のボタンを押して利用できる「提案」です。文書を直接編集してしまうと変更箇所が分かりにくくなりますが、提案ボタンを押して提案モードに切り替えた後に文書を変更すると、変更前の部分も取り消し線が引かれた状態で文書内に残り、変更前後の内容を比較できるようになります。
コメントでは伝わりにくい変更箇所などを、自ら直接修正して「このような形に変更してよいか?」と他の人に確認する時に使うと便利です。
提案ボタンを押した後に変更すると、コメント同様文書の右側にウィンドウが現れます。他の人が変更内容を見て問題ないと判断した時は、「レ」を押せば修正の提案が承認され、「×」を押せば却下することができます。返信を記述して提案内容のさらなる確認をすることも可能です。
提案モードを終了するには、文書右上のツールバーにある鉛筆マークのボタンをクリックし、「編集」を選択することで通常の編集モードに戻すことができます。
また、Googleドキュメントにはチャット機能が備わっているので、文書編集中にメンバー同士で直接やり取りしたい時は、文書の上部にあるチャットボタンをクリックすることでチャットできるようになります。ただしこちらのチャットは内容が保存されないので、やり取りを残しておきたい場合はGoogle ChatやGoogle Meetなどを併用するのがよいでしょう。
著者紹介
佐野 正弘
福島県出身、東北工業大学卒。エンジニアとしてデジタルコンテンツの開発を手がけた後、携帯電話・モバイル専門のライターに転身。現在では業界動向からカルチャーに至るまで、携帯電話に関連した幅広い分野の執筆を手がける。