2021年7月14日に開催された「TECH+ EXPO 2021 Summer for データ活用」において、三井住友カード データ戦略部 グループ長の細谷友樹氏が登壇。『「キャッシュレスデータ」から読み解く消費行動の変化とアクション』と題して、三井住友カードにおけるデータ戦略とキャッシュレスデータを活用したデータ分析支援サービス「Custella(カステラ)」を紹介した。

  細谷友樹氏

三井住友カード データ戦略部 グループ長 細谷友樹氏

4,700万人のキャッシュレスデータを活用する「Custella(カステラ)」

1967年に創業し50年超にわたって、日本におけるVisaのパイオニアとして安全・安心・便利なペイメントサービスを提供してきた三井住友カード。近年では「便利」「安心・安全」「お得」なキャッシュレス社会の実現を目指し、クレジットカードを使ったキャッシュレス決済やキャッシュレスプラットフォーム「stera」などさまざまな新サービスを展開している。

その1つとして注目されるのが、キャッシュレスデータを活用したデータ分析支援サービス「Custella(カステラ)」だ。Custellaは、SMBCグループが保有する4,700万人のキャッシュレスデータを個人・加盟店が特定できないよう統計化したうえで、加盟店を利用する顧客の属性や消費行動などをさまざまな切り口で集計し、データを見える化するサービスである。

三井住友カードの月間トランザクション件数は1999年に約800万件だったものが年々増え、2021年には約10億件に達する見込みだ。トランザクションの伸びとともに取り扱いデータの量も増え、キャッシュレスデータを活用したサービス展開も可能になってきた。

  

(参考)日本の個人消費に占めるキャッシュレス決済の割合・日用品の決済手段/出典:三井住友カード(2021年8月)

細谷氏は「Custellaには、Customer Intelligence、すなわち、カスタマー(顧客)を照らすという意味が込められています。キャッシュレスデータを通じて加盟店、事業者様と一緒に顧客提価値を見つけたいという想いのもと、2020年から事業をスタートしました。現在は、データを活用したパーソナライズの情報提供も開始し、さらにその先に新たなデータビジネスも検討しています」と説明する。

講演では、Custellaサービスが生まれた背景や活用方法、キャッシュレスデータから何を見ているのか、データ活用のための環境や体制をどう整備したのかを自社事例として紹介した。