前回まで説明した通り、Google Workspace版Gmailのチャットやチャットルームは非常に充実した機能を備えていることは理解できたのではないでしょうか。
そこで今回はGoogle Workspace版Gmailのチャットをより有効活用するのに欠かせない、検索の機能について触れていきたいと思います。
チャットの検索方法
実は、無料版Gmailの検索機能でもハングアウトのメッセージを検索することはできるのですが、Google Workspace版ではその機能が強化され、より使いやすくなっています。
チャットは履歴を保存しておくことで議事録代わりに利用できますが、検索機能を活用すればそれをデータベースとしても活用でき、打ち合せの内容を振り返るだけでなく、うまく活用すれば日常的なコミュニケーションからアイデアを見つけ出したりするのにも役立てられるかもしれません。
チャットの検索方法は検索と同じで、画面上部の検索ボックスに検索したいワードを入力し、検索ボタンを押すかエンターキーを押すだけです。
ただ、それだけではメールの検索結果のみが表示されてしまいます。そこで利用するのが、検索結果の上部に表示されるフィルターチップの左側にあるタブです。当初は「メール」のタブが選択されていますが、これを「チャットとチャットルーム」に切り替えればチャットの検索結果が表示されるようになります。
チャットの検索結果からは、検索にマッチしたチャットやチャットルームの内容を参照できるのはもちろん、チャット内の添付ファイルへのアクセスも可能。また「スレッドに移動」ボタンを押せば、各チャットのスレッドを直接呼び出して参照することもできます。
さらに、チャットのタブにはチャット独自のフィルターチップが用意されており、チャットの参加者やファイルの内容などで結果を絞り込むことも可能。誰の発言だったかを確認したり、必要なファイルを探したりするときに役立つでしょう。
チャットの検索結果表示に切り替わったら、フィルターチップ(1)で発言者やファイルの種類による絞り込み検索ができるほか、「スレッドに移動」(2)ボタンを押してチャットのスレッドを直接参照することも可能だ |
チャットの履歴を残さない設定とメッセージの編集
ただ、そもそもチャットの内容を後から検索されたくなというケースも出てくるかもしれません。そんな時はチャットの履歴が残らないように設定することも可能で、履歴をオフにすると最後の発言から24時間後にメッセージが自動的に削除されるようになります。
その設定方法は、チャットのメニューから「履歴をオフにする」を選ぶだけなのですが、これを選ぶと他のメンバーに履歴がオフにした旨の通知が届くので、メンバーにあらじかじめ周知した上で利用が望ましいでしょう。
また、場合によっては自身のメッセージを削除したい、あるいは自身の発言内容を変更したいケースも起き得るでしょう。そんな時は自身が送信したメッセージの内容を個別に削除・編集することも可能です(もちろん他人のメッセージは編集できません)。
具体的には、自身が送ったメッセージにマウスカーソルを合わせるとボタンが表示されるので、一番左のボタンを押すとメッセージを削除できるほか、その隣にあるボタンを押すと編集ができます。
あとはメッセージの内容を編集し「更新」ボタンを押すだけで、メッセージの修正が可能です。ただし修正した内容は、無料版Gmailのハングアウト利用者とのチャットでは反映されない可能性があるので、外部とやり取りする際は注意して下さい。
著者紹介
佐野 正弘
福島県出身、東北工業大学卒。エンジニアとしてデジタルコンテンツの開発を手がけた後、携帯電話・モバイル専門のライターに転身。現在では業界動向からカルチャーに至るまで、携帯電話に関連した幅広い分野の執筆を手がける。