サイバートラストは8月29日、LogicLinksが提供するMVNOサービス「LinksMate(リンクスメイト)」に、サイバートラストの「iTrust 本人確認サービス」が採用されたと発表した。
iTrust 本人確認サービスは、マイナンバーカードと公的個人認証サービスを用い、オンラインでの本人確認や所在確認、生存確認などを実現するというもの。同じくサイバートラストが提供する「iTrust 本人確認サービス JPKI ライブラリ」をAndroidアプリに組み込むことで、スマートフォンからマイナンバーカードを読み取ることも可能となる。
MVNOを含む携帯電話事業者には、携帯電話不正利用防止法に基づいて、ユーザーのサービス申込み時に契約者の本人確認が義務づけられている。従来、LogicLinksでは、オンラインによる非対面での申込み手続きにあたって、ユーザーから専用サイトにアップロードされる本人確認書類の画像データをバックオフィスで目視確認していた。
だが、送られてくる申請のなかには加工画像を用いた不正なものもあり、手口も巧妙化していることから、ユーザーの利便性は損なわずに本人確認手続きをより厳格にできる仕組みが求められていた。
そこで同社は、公的個人認証におけるプラットフォーム事業者が提供するサービスを介し、厳格な本人確認を実現することを選択。総務大臣に認定されたサービス事業者のなかから検討した結果、iTrust 本人確認サービスの採用に至ったという。
最大の決め手は、本人確認用に地方公共団体情報システム機構(J-LIS)の専用アプリを別途導入する「ツーアプリ」方式だけでなく、自社開発のAndroidアプリにiTrust 本人確認サービス JPKI ライブラリを組み込むかたちでの導入も可能だったこと。LogicLinksでは、自社アプリ「LinksMate MyNumber Check」からAPI経由でiTrust 本人確認サービスを利用することで、UIや確認処理中に表示するメッセージなどのコントロールも自社で行う。
導入により、申込者はAndroidスマートフォンにマイナンバーカードをかざすだけで確実な本人確認を行うことができ、偽造画像などによる不正な申し込みの排除も可能になったとしている。
LogicLinksは、マイナンバーカードの普及とともに、iPhoneでのマイナンバーカードの読み取り対応といった利用環境が整備され、本人確認がデジタル上で完結する仕組みがさらに浸透することを期待するとしている。