グーグルは6月18日、日本におけるスタートアップ支援の取り組みとして、年内にコミュニティスペース「Google Startups Campus」を渋谷ストリームに開設すると発表した。同Campusは既にロンドン、マドリード、サンパウロ、ソウル、テルアビブ、ワルシャワに展開されており、東京はそれに続く7番目の開設となる。
Google Startups Campusでは、アーリーステージからグロースステージのスタートアップを対象に、コミュニティやインターンシップといった学びと成長の場が提供される。ワークスペースやコラボレーションエリア、イベントスペース、会議室などを備え、コミュニティでのイベント開催や、アーリーステージにあるスタートアップ創業者への研修プログラム提供など、有望なスタートアップが世界で活躍できるように支援していくとしている。
Google for Srartups Partnerships Manager マイケル・キム(Michael Kim)氏は、Google Startups Campusについて「さまざまな人が一堂に会することでアイデアを出し合い、次の起業家を生んでいく場所」だと説明する。
既に開設されている拠点では、2018年だけで創出した仕事が4550、調達した資金は8億ドルに及び、研修やメンターシップを受けた人は1万4000人を数えるという。
Campusで提供されるプログラムの1つが、「Google for Startups Residency Program」だ。同プログラムに参加するスタートアップは6カ月間、Campus内のワークスペースを無料で使用できるほか、1対1のメンター制度や研修のほか「コラボレーション」「製品開発」「Googleのベストプラクティス」の3つの分野においてさまざまな支援が提供される。
対象はアーリーからグロースステージにあるスタートアップとなっており、募集開始はCampus開設後の来年初頭を予定。グローバルに成長していける可能性があるかどうかが1つの選考基準になるとしている。
キム氏によれば、「Google Startups Campusに関わるチームは、世界の起業家を支援することだけを念頭に置いた専任チームであり、Campusの活動で収益を上げることは考えていない」という。
「スタートアップから始まったGoogleにとって、スタートアップはDNAの一部であり、次世代の起業家を育てるのは非常に重要だと考えている」(キム氏)