ホスト名を表示する hostname
WindowsコマンドにもLinuxコマンドのようにホスト名を表示するためのhostnameというコマンドが用意されている。Linuxのhostnameコマンドのようにいくつものオプションが用意されているわけではなく、基本的にhostnameコマンド単体として機能する。実行してみると次のような出力が得られる。
これはこのコンピュータのフルネームのホスト名に相当する部分だけが表示されたものだ。Linuxはサーバとして使われることが多く最初からネットワークやホスト名を意識した設定が行われることが多い。1人1台のPCという形で所有することが多いWindowsではこのあたりの意識が希薄になりがちだが、同じような機能が用意されている。
WSLが導入され、LinuxサーバとしてのWindowsプラットフォームという位置づけが今後増えてくると、このあたりの意識やデフォルト設定にもちょっとした変更があるかもしれない。基本的なコマンドとしてhostnameコマンドがあるということは覚えておくとよいだろう。
ホスト名(コンピュータ名を変更する)
Windowsをインストールしたときにデフォルトで設定されるホスト名(コンピュータ名)は味気ない。社内にサーバのホスト名生成にルールがあるとか、使用しているPCにつける名前にルールがあるなら、それに従って名前を設定しなおしてもよいだろう。
次にはWindows 10でホスト名(コンピュータ名)を変更する方法を取り上げておく。まず、設定を起動して「システム」を選択する。
左のメニューから「バージョン情報」を選択し、右のページから「このPCの名前を変更」をクリックする。その上の方に表示されている「デバイス名」というのが現在設定されているホスト名(コンピュータ名)だ。
「このPCの名前を変更」ボタンをクリックすると、次のようなダイアログが起動してくる。ここで使えるのは文字、ハイフン、数字のみとなっている。
ルールにそぐわない名前を入力すると処理が通らず、次のようにもう一度同じようなダイアログが表示される。ルールに合った名前を入力したら「次へ」をクリックする。
ホスト名(コンピュータ名)の変更にはシステムの再起動が必要になる。都合のよいタイミングで再起動してホスト名の変更を反映させる。
ホスト名を使ってみる
システムを再起動してからもう一度hostnameコマンドを実行すると、次のように変更されたホスト名(コンピュータ名)が表示されることを確認できる。
そもそもこのホスト名をどこかで使うことがあるかだが、たとえば次のようにpingコマンドの引数に指定すれば動作することを確認できる。
動作は違うのだが、localhostにpingコマンドを実行するのとニュアンスは似ている。要するに自分に対してpingコマンドを実行しているような感じだ。
LinuxやUNIX系のコマンドと比較してWindowsコマンドはネットワーク関係のコマンドが貧弱な感じはある。しかし、必要な機能はある程度は揃っていて、サーバとして運用するのに必要になる機能もWindows Server系であればある程度は問題ないレベルだ。そういったコマンドも追々取り上げていく。