「今エンタープライズで話題のエッジですが、この技術にはハイブリッドなシナリオが見え隠れします」
ハイブリッドクラウド研究会を立ち上げるなど、最新のインフラ技術に詳しい日本マイクロソフト 高添 修氏の一言。第98回 IT Search+スペシャルセミナー『”なんちゃってハイブリッドクラウド”を駆逐せよ! - 他社に誇れるインフラの作り方』の一幕である。
日本マイクロソフト 高添 修氏 |
クラウドの定義を満たすのは国内でも数社
ハイブリッドクラウド導入に向けた検討ポイントについて解説した高添氏の講演は、「クラウドとは何か?」について考え直すことから始まった。
情報処理推進機構(IPA)の定義によると、クラウドとは次の5つを満たすものになる。
- オンデマンド・セルフサービス
- 幅広いネットワークアクセス
- リソースの共有
- スピーディな拡張性
- 計測可能なサービス
これらの要件を満たすにはパブリッククラウド級のインフラが必要。国内数百社と関係性を持つ高添氏にしても片手で数えられるほどしか知らないという。
「仮想化やHCI(Hyper-Converged Infrastructure)/SDDC(Software Defined Datacenter)といった技術を導入しただけでは、プライベートクラウドとは呼べません。IP&リソースプールを備え、サービスレベルの拡張が迅速にできる基盤が不可欠です」
そもそもプライベートクラウドが難しいのだから、パブリッククラウドとシームレスに連携させる「ハイブリッドクラウド」を実現するなど一般的な企業にはほぼ不可能というのが実情だ。
とはいえ、設計上の工夫により、オンプレミス環境に対してハイブリッド的なメリットを付加することはできる。その際にポイントとなるのがコンテナ技術と冒頭の「エッジ」である。
では、エッジとはどういった技術なのか。また、本当に意味のあるハイブリッドなクラウド環境を構築するにはどうればよいのか。
講演資料で確認してほしい。
講演資料の内容
講演資料は全32ページ。ハイブリッドクラウドに対する認識の誤りや、「ハイブリッドな」クラウドの在り方などについて解説しています。
特に最終ページの「競争力のために自社内で考えるべき事」などはインフラ技術者なら必見です。
<PDF内容>
- 自社環境はハイブリッドクラウドか?
- クラウドとは何か?を客観的に判断する材料
- オンプレ インフラの選択肢
- 自社内にクラウド IaaSがくるとこんな感じ
- エッジの特徴
- インフラとしての”エッジ”を考える
- コンテナーが注目を集める理由の1つ
- オンプレミスと最近のエッジとの違い
- クラウド各社もハイブリッドなシナリオを準備中
- ハイブリッドでの「個別最適」と「全体最適」(例)
- ハイブリッド化を適当に進めてしまうと
- ハイブリッドクラウドに向き合うためには
- 競争力のために自社内で考えるべき事
……など