「IoTの開発は、関連技術分野が多いのでチーム戦。モノ側とIT側の間で文化の違いがあるので、間に立って通訳する人材が必要である」
――DMM.make AKIBAでエヴァンジェリストを務める岡島 康憲氏の講演の一幕である。
IT Search+ スペシャルセミナー第96回は、実践的なIoTソリューション開発がテーマ。『IoTを扱える人材の育て方とは!? IT×モノ×コト時代に必要なスキルセット』と題して、開発チーム作りのポイントなどを解説した。
ITとモノづくり、エンジニアの時間感覚の違い
自身がWebアプリケーション出身のITエンジニアだったと話す岡島氏。IoTプロジェクトを始めるにあたっては、モノ側の文化を理解するのに苦労したという。
最たる例が、時間の感覚だ。ものづくりでは、部材の調達などに時間がかかる。届いた後も、組み上げ作業が必要で、さらに安全性確認などで入念な試験が発生する。そもそも納品された部材に初期不良があることも日常茶飯事。それぞれのフェーズで相応の時間を要する。
部材を用意するには費用もかかるため、反復的に進めるのは困難。必然的にウォーターフォールモデルで進めることになる。
対して、IT側は、ソフトウェアの改修に部材の再調達は必要ない。クラウド技術や開発基盤が進化した結果、トライアンドエラーで生じるコストは大きく下がり、アジャイル開発手法で進めるケースが増えてきた。
両者における感覚の乖離は大きく、開発に臨む姿勢にも違いが出てくる。
「ものづくり経験のないITエンジニアがIoTソリューション開発の線表を引くと、何もトラブルがない想定の机上のスケジュールができあがります。現実的な計画にするには、モノ側で起こる不測の事態に対応する期間も盛り込まなければなりません」(岡島)
IoTプロジェクトで成功を収めるには、両者の間を取り持つ「通訳」が不可欠だが、具体的にどういった人材が求められるのか。以下の講演資料でご覧いただきたい。
講演資料の内容
講演資料は全25ページ。IoTソリューション開発に必要なスキルセットやチーム組成について解説しています。
IoTソリューション開発で発生しがちな問題とはどういったものなのか。ぜひご確認ください。
<PDF内容>
- 先進テクノロジのハイプ・サイクル
- IoTソリューション開発に必要なスキルセット
- 事例から見る「IoTの構成要素」
- 構成要素から見る「必要なスキルセット」
- スキルセットから見る人材獲得と育成
- チームを組織するための方針
- モノ側/IT側双方のエンジニアが「文化の違い」を認識する
- 双方と会話ができる「通訳となる人材」をチームに加える
- 人材の採用と育成のために「今」何をやるべきか?
- 「今」やるべきこと - モノ側の会社
- 「今」やるべきこと - IT側の会社
……など