ファイルエクスプローラにPowerShellコンテキストメニュー
PowerShell Core 6.1ではプログラミング言語としての機能以外にも、Windowsプラットフォーム向けの改善も取り込まれている。使いやすい新機能のひとつはコンテキストメニューだ。ファイルエクスプローラを使っている最中に、閲覧しているフォルダからPowerShell Core 6.1を起動することが可能になった。
この機能はデフォルトでは無効になっているので、インストール時に指定して有効化する必要がある。通常、PowerShell Core 6.1をWindowsプラットフォームにインストールしようとすると次のようなインストールウィザードが起動してくる。
ここで「Add ‘Open here’ context menus to Explorer」にチェックを入れて有効化する。
「Add ‘Open here’ context menus to Explorer」にチェックを入れてインストールを実施すると、ファイルエクスプローラのコンテキストメニューに、次のようにPowerShell 6のメニューアイテムが追加される。メニューアイテムには「Open here 」と「Open here as Administrator」の2つが用意されており、ユーザ権限または管理者権限でPowerShell Coreを起動することができる。
ファイルエクスプローラのコンテキストメニューからPowerShell Core 6.1を起動すると、次のようにファイルエクスプローラで閲覧していたフォルダをカレントディレクトリとしてPowerShell Coreが起動してくることを確認できる。
PowerShellやPowerShell Coreの登場でWindowsプラットフォームのCUI環境はかなり便利になったとはいうものの、UNIX系のプラットフォームと比べるとまだまだ不便なところがあり、ファイルの閲覧にはファイルエクスプローラを使う機会が多い。コンテキストメニューの追加はちょっとした機能ではあるものの、こうした状況のWindowsプラットフォームにおいては利便性向上という点でとても重要だ。
ショートカットジャンプリスト
PowerShell Core 6.1ではショートカットジャンプリストにもちょっとした改善が加えられており、次のように「Run as Administrator」が表示されるようになった。PowerShell Coreはシステムを管理するためのシェルという性格上、管理者権限が必要になるコマンドレットやアプリケーションも利用する。ショートカットジャンプリストから管理者権限のPowerShell Coreを起動できるととても便利だ。
Windowsでは管理者権限でアプリケーションを起動するのがちょっとした手間になっている。このようにショートカットジャンプリストに登場するだけでもかなり起動が楽になる。
ひとつ前のフォルダに戻る「cd -」
macOSやLinuxなどUNIX系のオペレーティングシステムを使っているユーザであれば、「cd -」は欠かすことのできないTIPSだ。
「cd -」はひとつ前のディレクトリに戻るというコマンドで、誤ってホームディレクトリに戻ってしまったとか、誤って別のディレクトリに移動してしまった場合などに元のディレクトリに戻る用途で使われる。
知っているのと知っていないのとでは、ストレスの大きさが違ってくるとても重要なコマンドだ。
cdコマンド(PowerShell CoreではSet-Locationコマンドレットのエイリアス)は引数なしで実行するとホームディレクトリへ戻る。これはこれで便利なのだが、誤って引数を指定せずに実行してホームディレクトリへ戻ってしまうというミスもしばしば発生する。
「cd -」はそれをなかったことにしてくれる便利な指定で、PowerShell Coreでも利用できるようになったのはありがたいかぎりだ。