PTCジャパンは7月3日、IHIアグリテックが、3D CADで作成された同社製品の設計情報を拡張現実(AR)で展開するにあたり、PTCのARプラットフォーム「Vuforia Studio」を採用、活用を開始したと発表した。

農業用インプルメントや芝草・芝生管理機器、水冷小型エンジンなどを展開するIHIアグリテックの開発部では、細断型ベーララッパと、横幅12メートルにもおよぶジャイロテッダなどの大型製品を扱っている。農作業機の展示では、作業方法を顧客に見せることが重要となるが、大型機械は場所や安全面の確保が難しく、展示方法が課題となっていた。

そこで、2018年7月12日~16日まで開催される国際農業機械展における展示を機に、主力製品かつ、野外展示の搬入に課題のある細断型ベーララッパ、ジャイロテッダ、ハイドロマニュアスプレッダなどの超大型製品に関してはARによって展示することを決定。Vuforia Studioの採用に至った。選定にあたっては、ARの活用に際し、既に社内に存在したCreoで作成された3D CAD資産を流用できる点が決め手になったとしている。

細断型ベーララッパ

AR表示された細断型ベーララッパ

PTCは、今回のAR導入を機に、マーケティング活動へのAR活用だけでなく、設計製造およびアフターサービスにもAR/IoTコンテンツを活用し、ICTのメリットを最大限に活用するIHIアグリテックの試みを支援していくという。