日本オラクルは5月31日、日本メクトロンがクラウド型経営管理ソリューション「Oracle Planning and Budgeting Cloud」を採用・稼働開始したと発表した。
電子部品やモバイル機器向け精密ゴム・樹脂部品などの製造・販売事業をグローバルに展開する日本メクトロンでは従来、世界中にある子会社から集めた販売計画や実績などの膨大なデータを表計算ソフトで管理し、経営層に報告していた。
しかし近年、属人的かつ煩雑な集計作業による業務の負荷が増大。過去実績と比較したり、受注の増減が生産側に与える影響を分析したりといった作業を人手で行うことが難しくなっていた。
そこで、日本メクトロンでは、予算・実績や販売計画の多軸分析を行う仕組みとしてOracle Planning and Budgeting Cloudを採用。選定にあたっては、同ソリューションの国内外における導入実績と、業務部門担当者が使いやすいこと、表計算ソフトとの親和性の高さが評価された。
導入により、経営企画部と各事業の企画部が同じデータ基盤を活用し、販売チャネル・得意先・製品別売上を可視化することで、業務の効率化を図る。すでに、これまでは数日を要していたレポート作成が数時間で完了するなど一定の効果が出始めているという。さらに今後は、受注変動に対する収益への影響度分析や年度計画に対する着地点予測を行うことで、リスク管理も含めたより高度な販売戦略の立案に活用していく予定。
将来的には、Oracle Planning and Budgeting Cloudの基盤で集約されたデータに加え、全社基幹システムとして利用している統合ERPパッケージ「Oracle E-Business Suite」に蓄積されたデータを活用し、利用範囲を人員計画・設備投資計画まで拡大していく計画だという。