SAPジャパンとコンカーは2月28日、三井不動産がSAPの次世代ERP「SAP S/4HANA(エスエーピー・エスフォーハナ)」を中心としたSAPソリューションと、それらを維持・運用するクラウドサービス「SAP HANA Enterprise Cloud」、およびコンカーの全社経費精算管理基盤「Concur Expense」を採用し、導入プロジェクトを開始したと発表した。
三井不動産では、今後の成長戦略においてIT基盤が重要だと認識し、経理業務を中心とするグループでの業務効率化や働き方の改革を目指して、ITを活用したイノベーションを推進している。従来、スクラッチ開発した会計システムを使用していたが、追加開発のコスト増大やビジネスプロセスの変化への対応が難しいことが課題となっていた。
将来的なデジタル変革に対応し、かつ強力に業務標準化を成し遂げるための経営基盤システムを構築するには根本的な刷新が必要だと判断し、2016年春ごろから新システムの導入を検討。複数のソフトウェアを比較した結果、国内外での実績や標準機能の豊富さ、拡張性、堅牢性などを評価し、2017年9月、SAPの次世代ERPであるSAP S/4HANAとSAP HANA Enterprise Cloud、およびConcur Expenseの導入を決定した。
導入プロジェクトにおいては、経理業務の標準化を推進すると共に、Concur ExpenseとSAP S/4HANAを組み合わせ、監査対応の強化や改正電子帳簿保存法に対応していく。これにより、帳簿書類のペーパーレス化による印刷・郵送・保管コストの削減や、情報漏えい、紛失などのセキュリティ対応の負荷軽減、帳簿書類管理・運用に伴う負荷軽減を目指すとしている。