ライフロボティクスは11月7日、同社が開発・製造・販売する協働ロボット「CORO(コロ)」を、コスメナチュラルズがチューブ製品のRカット工程に導入した取り組みの詳細を公表した。

化粧品の製造工程では、充填機から排出された製品に対してシール部の「Rカット工程」がある。同工程は、内容物を充填した後、端を熱や超音波でシールする(閉じる)とシール部の角が鋭利になってしまうため、これを取る作業のこと。

シールしたチューブの端がそのままだとレジ袋の破損やケガの危険性があるので、Rカット工程で角を取る

化粧品業界ではチューブ径・デザインの多様化が激しいことやRカット装置が高額であること、コンベア式製造ラインの横にある作業場所は狭く、安全柵で囲うタイプの産業用ロボットではスペースが足りないことなどから、多くの製造会社で作業員が手動機を操作してRカット工程を行っている。

コスメナチュラルズでは今回、こうした課題を解消するものとして、チューブ製品のRカット工程に2台のCOROを導入。同ロボットの最大の特徴は、肘回転関節をなくし、独自技術による伸縮する関節を採用していることで、人の専有面積以下のスペースで動作可能だという。

導入されたCOROは、コンベアに流れるチューブ製品を2個セットで把持し、Rカット装置の投入口に投入。2個のチューブは、押し込み棒で定位置にセットされ、2個同時にRカットされた後、もう1台のCOROがまた2個セットで把持してコンベアに移動させる流れとなる。

チューブ製品を2個セットで把持し、Rカット装置の投入口に投入

2個同時にRカットされた後、もう1台のCOROがまた2個セットで把持してコンベアに移動

これにより、従来、1~2名で担当していたRカット工程の担当者が0名になったとしている。