IT Search+ スペシャルセミナー、節目の50回目はAI(人工知能)、とりわけ「ディープラーニング(深層学習)」をテーマにした3セッションを開催した。
TensorFlow User Group主催者で、ブレインパッド オープンテクノロジー推進室 室長を務めるた下田 倫大氏 |
トリを務めたのは、Googleが提供するディープラーニング向けフレームワーク「TensorFlow」の国内ユーザーグループを立ち上げた下田 倫大氏。
ブレインパッドでオープンテクノロジー推進室 室長を務め、クライアントに対してAIソリューションを提供する立場にある同氏は、自身が携わったTensorFlow活用事例や、ディープラーニングをビジネスの現場に取り込む際のポイントを解説した。
AIプロジェクトは、PoCを実施してから要件再定義を
AIプロジェクトで難しいのは非機能要件だと説明する下田氏。
機能要件は比較的イメージしやすいが、非機能要件となると、アルゴリズムを実行するうえで必要なハードウェアリソースや、必要なデータ量/データフォーマット、どこまでのアルゴリズム精度を求めればよいのかが、判断しづらいという。
そこで、プロジェクト開始時に要件定義を完結させようとはせず、まずは大まかな要件を取りまとめたうえで、PoC(Proof of Concept)として試しに業務へ適用してみる。その結果を踏まえたうえで、そのまま運用を進めるか、要件を見直すか、場合によっては要件を一から考え直すかを判断するプロセスを設けることが大事だという。
下田氏は、キユーピーの食品加工工場における不良品判定システムや、音声認識/自然言語処理/画像処理とロボットアームを組み合わせたデモシステムでのプロジェクト概要を紹介。マネージメントのポイントや、アーキテクチャなども解説しながら、来場者にノウハウを提供した。
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本稿では、同セミナーの講演スライドを無償で提供します。 会員ログインのうえ、以下の資料紹介リンク、あるいは記事末の「今すぐ資料をダウンロード」ボタン、「ダウンロードBOXに入れる」ボタンから入手してください。
講演資料の内容
講演資料は全53ページ。TensorFlowの活用事例や、プロジェクトを進めるうえでのポイントを解説しています。
TensorFlowの国内ユーザーグループ「TFUG」主催者としても活躍する下田氏が、自身の経験を基にしたノウハウを多数紹介しています。AIにこれから向き合う方は、ぜひご一読ください。
<PDF内容>
- TensorFlowユーザーグループのご紹介
- オープンソースにおけるコミュニティの重要性
- TFUGで紹介された事例(一例)
- 食品工場における原材料の良品/不良品判定
- 案件としての概要
- ポイント : 実証実験の重要性
- 機械学習を使ったシステム開発の考え方
- 実証実験で明確化したこと
- TensorFlowがどのように使われたのか?
- 機械学習プロジェクトの理想的な進め方
- 機械学習とロボットアームを組み合わせたデモ
- FindYour Candyの概要
- Serving Modeの詳細
- Leaning Modeの詳細
- 自作の学習モデルは使っていません
- ポイント : 機械学習の基本
- 機械学習/ディープラーニングを「使う」という考え方
- 転移学習というテクニック
……など