これまで注目のモダンエディタとしてAtom、Sublime Text、Bracketsを紹介してきた。今回からは「Visual Studio Code」を取り上げる。いわゆる最近登場したモダンエディタの一つで、このエディタも多機能で高性能、多くのユーザを魅了している。
Visual Studio CodeはMicrosoftが開発しているエディタ。GitHubの下でオープンソースソフトウェアとして公開されている。Windows、macOS、Linuxなど複数のオペレーティングシステムに対応していて、特にJavaScriptやTypeScript、Node.jsといったWeb技術を使った開発に向いている。モダンエディタにあるほとんどの機能は備えている。
Visual Studio CodeはエディタそのものがWeb技術で開発されている。Atomがそうであったように、Visual Studio CodeもElectronをベースに開発されているためだ。その点でVisual Studio CodeはAtomとよく似ている。
また、ソフトウェアがベンダがオープンソースソフトウェアとして開発し、デフォルトでWeb技術の開発向けによくチューンナップされている点はBracketsとよく似ている。さらに、ミニマップがデフォルトで表示されるあたりはSublime Textに似ている。
Visual Studio CodeはWeb技術以外のプログラミング言語にも対応しているほか、モダンエディタの中では特にデバッグ機能が優れていると言える。拡張機能も搭載しており、用途に応じて機能を追加することも簡単だ。Visual Studio Codeは「Visual Studio」の名前を冠するとおり、統合開発環境Visual Studioの風味も備えている。
要するに、これまで取り上げてきたAtom、Sublime Text、Bracketsに加え、Visual Studio Codeもよく似ている。それぞれに微妙に特徴は異なっているものの、できることは似ており、実現している機能もほぼ同じだ。実装系によっては使っている技術すらも同じときている。人気のある機能は真似るものだし、似るのは当然といえるだろう。
Bracketsもそうだが、もしWeb系の開発をしていてVisual Studio Codeを使ったことがないのであれば、一度使ってみることをお薦めしたい。どのエディタも機能はひととおり備えており、実現したいことはできると思う。
ショートカットやコマンドパレットに多少の違いがあるのと、UI/UXに多少の違いがあるので好みの差は出るだろう。このあたりを使ってみて一番フィーリングが合ったものを選ぶというのは悪くない選択肢だ。
エディタは利用時間の長いソフトウェアだ。ぜひとも手に馴染むものを使ってもらえればと思う。次回より基本機能を簡単にご紹介しよう。