近年、アプリケーションプラットフォームとしてクラウドを選択する企業が増えている。その一方で、クラウドの採用を決めたは良いものの、ベンダーの選定に頭を悩ませている――そんな企業も多いことだろう。

3月16~17日に開催された「エンタープライズ・アプリケーション戦略&アプリケーション・アーキテクチャ サミット 2017」では、ガートナー ジャパン リサーチ ディレクターの飯島公彦氏が登壇し、クラウドファースト時代のアプリケーションプラットフォーム選択のポイントについて語った。

aPaaSが持つ「6つのメリット」

「最近、企業から『クラウドネイティブなインフラストラクチャを採用していきたい』という相談をよく受けるようになりました」

ガートナー ジャパン リサーチ ディレクターの飯島公彦氏

講演冒頭、飯島氏はこう切り出した。氏曰く、この「aPaaS(Application Platform as a Service)」を選ぶ上でのポイントは、「自分たちが何を欲しているのか、実現したいのかを明確にする」ことだという。aPaaSが持つメリットとしては、次の6つが考えられる。

  • 捨てる:ノンコア作業を割愛できる
  • 上げる:生産性を向上し、ライフサイクル管理全体の効率性を上げる
  • 使う:今どきの新しい機能が使える
  • 頼れる:高可用性と拡張性が得られる
  • 変わる:革新的なプラットフォームを取り込める
  • 統べる:低コストで、ベンダーも含めたスキルセットの管理が可能

「重要なのは、この6つのメリットを100%実現できるサービスは存在しないということ。自社に必要な要素に優先順位を付けていくことが大切です」(飯島氏)